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Czecho No Republic interview
- SPECIAL -

Czecho No Republic interview

楽曲に込められる新しいエッセンスはバンドの指向性を自ら計る為の物差しでもあり、その指針を以ってまた次のステップへ進む。 これまでに積み上げて来たCzecho No Republicらしい方法論の下、バンドサウンド的解釈で打ち出すエレクトログルーヴの最新進化系の本作『Oh Yeah!!!!!!!』は音楽のフィールドを飛び越えて世界的な名作アニメ、ドラゴンボールの最新作「ドラゴンボール 改」のエンディングテーマ曲としてのリリースが発表された。 彼等の音楽が広がっていく様をそのまま感じられる様なポジティブな楽曲にチラリと覗くVo/Ba武井優心らしい、ただ明るいだけでない斜め見視点の歌詞も良きエッセンスとして健在、前作に引き続き新しいアイディアも取り入れたバンドの最新事情が詰まった至極前向きな作品だ。

Interview & Text : 鞘師 至

いろんな経験させてもらえてる事に感謝。

―まずは今作のコラボの衝撃ですよね、ドラゴンボール改。メンバーさん、ちょうど世代なんじゃないですか?

■武井 優心(Vo/Ba 以下”T”):もうね、どストライクですよ。ドラゴンボールZの世代ですね。昔から漫画は全部持ってたくらいリアルファンでした。すごいミーハーですけど学校で使ってた下敷きもドラゴンボールだったし(笑)。

-僕等の世代からしたらドラゴンボールの主題歌と言ったら影山ヒロノブでしたからね、その舞台をCzecho No Republicが担う事になったという事実たるや。。。

T:影山さんと比べられちゃうとお話しにならないですけどね(笑)。

-ちなみにこの『Oh Yeah!!!!!!!』はドラゴンボール改の為に書き下ろした曲?

T:そうなんですよ。話しを貰ってから曲を提出するまでの時間も限られたんで、振り返ってみると本当にちゃんと完成できてよかった、と思いますね。

-しかも曲調とか、イントロのシンセの音色とか、チェコの音楽解釈内でちゃんとドラゴンボールにマッチしてる雰囲気の曲になってるっていう。

T:作り始めはそんなに意識してなかったんですけどね、漫画やアニメで世界観はからだに染みてるんでしょうね。イメージが合う合わないの判断基準は自然とあったというか。ハマるのを作れたと思います。

-どんな曲にしよう、っていう狙いはあった?

T:うん、まずアニメのイメージがあったんでアッパーな曲にしようという狙いはあって、加えてチェコの新作の中では前作MANTLEのスピンオフ的な立ち位置の曲にしよう、という事は考えてましたね。お題としてポジティブなメッセージのもの、59秒でサビまで来る進行、というものが課せられたんで、それとアッパーな曲調っていう3つの縛りの中でどれだけこのバンドっぽさを表現できるかっていう作業でした。

-出来上がってみてどうですか?

T:最初書き始めはポジティブな発想が全然頭に生まれて来なくて、「ポジティブな曲書けない!」って超悩んでたんですけど、そのアイディア出て来ない状況を、ポジティブに捉えるしかない、と思ったらわーっと進んだんですよ。練りに練って閃いてからはガンガン進められたんで、お題に寄り添うだけではない自分達っぽいものには出来たと思います。本当、光栄ですよね。こんな機会を持てて。

-『Sunday Juggler (M3)』は八木さんの作詞作曲ですが、これもまた海外アニメ的な雰囲気もあったりで、今作の世界観担ってますね。

■八木 類 (Gt/Cho/Syn 以下 “Y”):あぁ、確かに言われてみれば海外アニメ感ありますね(笑)。

T:僕も聴いてておもしろいですよ、八木ちゃんの曲は。前の作品の『JOB!』もそうですけど、自分には無い感覚のもを常に出してくる。

Y:元々はThe Beatlesとか、The Libertinesとか聴いてたんですけどね、自分で曲書くときはそんなに聴いて来た音楽を意識しないで書いてるかもしれないですね。

T:この曲はライブでも盛り上がりそうだし、やるのが楽しみですね。
お客さんもすごいPOP。

-ちなみに最近はラジオなどでミュージシャン以外の芸能人の方々とも一緒にお仕事されてますが、自分達のいる環境が変わって来た感覚ありますか?

T:うーん、事実芸能人の人達と接する機会は増えたんですけど、売れて来てる!みたいな感覚は全くないんですよね。単純に芸能人に直接会えて嬉しい、っていうのはありますけど(笑)。オードリーさんとか、つい最近だとR藤本さんとかも会えて嬉しかったですね。

Y:嬉しかったし、超おもしろかったですね。R藤本さん、収録中のベジータ設定と全然違って普段普通にめっちゃいい人なんだもん(笑)。

T:仕事中はね、キャラの義務がありますから(笑)。

-ライブ活動としては最近、前作MANTLEのツアーで全国を廻ってましたよね。

T:はい、あまり意識してなかったんですけど気付けば僕ら初のワンマンツアーでした。とは言っても今までと変わらない気持ちで新曲を披露する緊張感はありつつ、ワンマンツアー!っていう気負いはあまりせずに廻って来れました。

-自分も赤坂BLITZに見に行きました。メンバーのテンションと同化してるのか、お客さんも気負いしないで自由に楽しんでる感じがしました。MCの時は1200人以上いる会場がメンバーに耳を傾けて静まり返ってるっていう(笑)。

T:何を言い出すか分かんないからじゃないですかね(笑)。すぐ突拍子もないこと言うんで。とにかくすごいPOPですよ、お客さん。

-演者の人柄ってお客さんに伝わりますよね。

T:そうですね、なんなんでしょうねあの感じ。不思議とそうなりますよね。

Y:確かに他のバンドのライブを見に行ったりすると、バンドの雰囲気によってお客さんアゲアゲだったり、破天荒な人いたり、いろいろですもんね。自分のバンドのお客さんはやさしくて良かった(笑)。

-チェコメンバーがやさしい人達だからじゃないですかね。バンド結成前からの付き合いですけど、人気が出るに連れて荒くれ者になっていかなくて本当よかった(笑)。

T:自分からしたらこれが普通ですよ(笑)。いろんな人にお世話になってるし、荒れる要素のカケラも無い(笑)。
メンバー増やしたいな(笑)。

-今回初のワンマンツアーも終えて、驚異のアニメコラボも実現して、さて次は何をしましょう?

T:ツアーが一段落してちょっと落ち着いたんで、たくさんあるしばらく溜めていた新曲のカケラを早くかたちにしたいな、と思ってます。まだメンバーで鳴らしてないんでこれからいろいろ変化すると思いますけど、現段階では今までの流れとはまた違う感じの、おもしろいものができそうなんで楽しみですね。あとね、今さっき思いついたんですけど、メンバー増やしたいな、っていう気持ちが若干出てきまして。

-え!まだ増やすの!?

T:ええ(笑)。

Y:2人入れよう、っていう。

T:楽器というより、鳴ってる声を増やしたいんですよね。うーん、でも回線が増えるのはめんどくさいな。

-そういうのは大人に任せておけばいいのでは(笑)。

T:まあそうですね。うん、声ですよ。一音目で勝負着けられる様な、声の力が欲しい。

Y:確かに。

T:長尺で説得力あるっていうのはある種当たり前じゃないですか、情報量がそれだけ多い訳で。

-映画でもなんでもショートフィルムが一番難しい。

T:そう。でも僕らが音楽シーンでやってる事って、その数分間のショートフィルムで戦う事なんですよね。だからこそ説得力のある事がやりたい。どうなるか分からないですけどね、例えば合唱感を出す、それもPOPなものだけじゃなくて、クールな歌の合唱感とかをね。なんかやってみたいんですよ、そういうの。

-ドラゴンボール経由でこの後ライブにお子さんが沢山来る様になるかもしれないし、合唱パートで会場全体盛り上がったら楽しそうですね。

T:子供がいっぱいフロアにいてくれたらまずやってるこっちはすごい楽しそうですね。演奏しながら、うわーかわいい、って癒されそう(笑)。

-そういう子供達がチェコきっかけでバンドやりたい!って言い始めたらどうします?

T:それは、、、事件ですね。

Y:やめとけ!って言う(笑)。

T:うん。 確実に言うでしょう(笑)。