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KIDS interview
- SPECIAL -

KIDS interview

奈良県出身、4人組ロックバンドKIDS。
最近なにかと流行っているロックとはまた違う、これぞ王道のロックという根っこをしっかり持っているバンドだ。1st Full ALBUMをリリースしてからは、既に約半年経っているけれど、それでも今の彼らに直接聞きたいことがたくさんあった。それだけ今作はロングセラー作品なのだ。KIDSらしさとはなにか?これからのKIDSについてメンバー4人にインタビューをした。

interviewer:Shoko Ishikawa

―リリースしてからは約半年が経ちましたね。反響はどうでしたか?

奥野 涼/Vocal.Guitar:すごくいい作品ができたと思います。今まで聴いてきてくれた人からも、新しくKIDSを知ってくれた人からも反応が良くて嬉しかったです。

片貝 直也/Drums,Chorus:今作は初のフルアルバムだったので、幅広くいろんな曲を入れられたかなと思います。若い人にも届く曲があって、自分たちの親世代にも響く曲があって、すごく中身のあるアルバムになりました。特に最近ライブに来てくれはるお客さんが本当に年齢層が幅広くて嬉しいですね。ちなみにうちのオカンも良いアルバムやなって言ってました(笑)。

植田 隼人/ Guitar,Chorus:ラジオとか、テレビとかでKIDS流れてて聴いたよ!って声を聞いて広まってるんだなと実感しましたね。

藤村 倫:Bass,Chorus:ボーカルの弾き語りライブにラジオを聞いて来てくれた方がいたり、KIDSがラジオで流れてて初めて知りましたって方がライブに来てくれたり、本当にそういう声を聞けて嬉しいですね。今のギターロックシーンの感じも持ちつつ、全世代にも届く王道の音楽も持ち合わせられたアルバムだと思います。

-過去に3枚のミニアルバムをリリースし、初のフルアルバムだと思うのですが、どんなアルバムになりましたか?

片貝:ずばり、ええアルバムやな!って感じです。本当に広い層に愛してもらえる作品だと思ったし、自分たちも本当にこの作品を愛しているので。今作は準備期間も長かったし、本当に納得のできるアルバムになりました。個人的にはドラムの音とかにもすごくこだわったし、フレーズも今までににないものを取り入れてみたり。

奥野:ずばり、オリコン2位の作品ですね(笑)。本当に自分の中で納得のできる作品ができたので。

片貝:1位は?

奥野:個人的にBLUE ENCOUNT(笑)。

植田:演奏頑張ったアルバムです。あとは自分が年取ってもずっと聴いていたいアルバムになりましたね。

藤村:自分たちらしく気取らない一枚になりました。持ってるものを吐き出して皆で作り上げた一枚だなと思います。

-レコーディングはどうでした?

奥野:いい苦戦をしましたね。新しいことに挑戦してそれを試行錯誤したりとかしていたので、苦戦していながらも有意義な時間でしたね。自分たちの今ある課題に対して真っ向から戦っていけたと思っているので。

-今作はプロデューサー陣を交えての制作だったかと思うのですが、楽曲制作はどうでしたか?

奥野:いろんな発見もあったし、4人だけだったら生まれてこなかったアレンジとかもあったし、本当に一緒に制作をやれて良かったですね。今作のプロデューサーさんとは本当に仲良くなれたし、曲に対して本当に真剣に一緒に考えれたし。特に足土貴英(sacra)さんは、一番担当してもらった楽曲が多かったんですが、彼自身もバンドマンやし僕達の気持ちをすごく理解してくれて、勉強になることが本当に多かったですね。

片貝:本間昭光さんは休日のお父さんみたいな感じで僕らに接してくれてすごく頼りがいがあった。その上音楽知識もすごく持っている方だったし、勉強になりましたね。デワヨシアキさんはええ兄ちゃんって感じで後悔なく楽曲制作できましたね。

-制作の時歌詞は、曲ができてからできるんですか?

奥野:そうですね。ほとんど曲が先にできてその曲に対して歌詞を考えていく感じですね。

-歌詞書く時はどういう時ですか?

奥野:一人で車走らせてる時とかに頭でずっと考えてることが多いですね。僕車のエンジン音が大好きなんです。だから車でエンジン音を聴きながら考えてることが多いかもしれないですね。

-歌詞と私生活って結構リンクしてますか?

奥野:【M1/ありふれた春の中で】は私生活から出ているし、【M9/オアシス】は就職したことないので空想の中で書き上げているし、曲によりけりですね。頭のなかで誰かを主人公として歌詞を書き上げて行くことが多いので、一つの物語を書くような感じです。

-【M7/タワゴト】とかも歌詞の言い回しが本当に面白いなと思いました。ラストの【ご静聴ありがとうございます】の部分とか。

奥野:性格でてるなと思いますね(笑)。結構こういう言葉、考えてなくてポンと降ってくることが多いです。僕本当にひねくれてて、だから自然とこういう歌詞が出てくるのかなと思いますね。

-周りのメンバーさんからみてひねくれてるとおもいますか?

全員:はい(笑)。

植田:例えば、自分の好きなものとかはめちゃくちゃ推してくるのに、こっちが好きなものを言っても全然反応を示してくれないとか(笑)。

奥野:僕、流行りものが昔から大嫌いで。でも後からその良さに気づいてしまってもっと早く知っておけばよかった・・・ってなるんですよね。音楽も流行ってる音楽とかは聴いてもいないのに興味がなくて、後々聴いたらすごく良い・・・みたいなことが多くて。素直に聴いてればいいのに(笑)。

藤村:自分は自分。我が道タイプですね。芯が強いというのもあるけど、不器用やなって思うことがある。だからこそボーカルなんだと思う。

-曲制作はメンバー全員で行ってるんですか?

奥野:基本的に自分が1番だったりとかを作って、そこからはメンバーにまかせてます。ある程度の流れは作ってますが、アレンジとかは構成はメンバーが各々やっていますね。メンバーで作り上げてます。

藤村:うちは1フレーズ出来ました!→聴いてみる→作りましょう!って感じで曲の制作はわりかしスムーズですね。

奥野:あと自分で1曲全部作った曲がもしもメンバーの反応悪かったら・・・と思うとみんなで納得の行くものを作ったほうがいいなと思うので。

-特にM3/ミラーボールは2nd miniのアルバムバージョン、M10/愛してるよは1st miniのアルバムバージョンということで、この曲を収録しようとしたのはどうしてですか?

奥野:【ミラーボール】は振りきってピコピコしてみようっていう考えがあって、今回チャレンジした感じですね。【愛してるよ】は前回出した時に、なかなか満足いくものにならなくて、でもこの曲が本当に好きだったから、もう一度入れたいと思って収録しました。

-M3/ミラーボールは音数も増えて結構印象が変わったんですが、自分たち的にはどうでしたか?

奥野:プロデューサーさんと相談をしてピコピコ系を増やした感じですね。よりタイトルとリンクする曲になったかなというか。

-M4/U-104[ユー・イチ・ゼロ・ヨン]がすごく心に刺さるというか。

奥野:この曲はいじめが問題になっていた時期に書いた曲なんですけど、やっぱり自殺してしまった人たちも、すごく強い気持ちを持っていたんだろうなと勝手に思って、いじめられっ子に対してのアンセムソングというか、少しでも手助けになればいいなと思って書きました。

-この曲のタイトルの意味を教えて下さい。

奥野:「うっとうしい」です。そのままです。

-なんか勝手にロボット的なイメージを持ってたんですが。

奥野:それもありますね。かっこいいなと思ったのもあるし。

-メンバーさんそれぞれ今作の聞き所を教えて下さい。

片貝:【M7/タワゴト】ですね。一番フレーズで悩んだし、練習しました。リズムパターンがすごく面白いので、是非聴いてほしいです。

植田:【M4/U-104】です。KIDSではあまりやったことのない曲にチャレンジしたので、フレーズとかもかなり試行錯誤したので。

藤村:【M7/タワゴト】のリズム感はかなりこだわりました。あと【M4/U-104】のKIDSの中でもかなり攻めの音楽に対してベースの音作りとかはすごく悩んで完成しました。

奥野:僕は【M11/幼なじみ】の歌詞ですね。自分で書いたけど、自分で泣きそうになるので。一つのストーリーとして出来上がっているし、ハッピーエンドで終わらないところが自分らしいなと思っているので。

-新曲とかはもう書き始めてるんですか?

奥野:そうですね。いつもなら、ツアー中とかも曲かけたんですけど、今作はリリースして、ツアーに回り終わって、また新しく伝えたいこともできて、やっと曲が書けるようになったので、今丁度新曲書き始めてるところです!

-ここでみなさんに質問です。今年のライブ本数は何本でしょうか?
※インストア含む。

藤村:82本!

奥野:76本!

片貝:ん~94本!

植田:83本!

片貝:100こえてるんちゃう?

藤村:いやむしろ70本代とかちゃうん?

奥野:これは76本が正解やわ(笑)。

-答えはですね、91本です!

奥野:今年が少ないイメージやったから少ないと思ってたわ!

片貝:俺一番近い!

-この本数を見ても、ライブを見ていても、KIDSはライブバンドだなと思うのですが、ライブにおいて大事にしていることはありますか?

奥野:ここ最近のライブでステージ上だけでは絶対に嘘をつかない。KIDSってステージ降りたら全員アラサーの普通の人らなんだと思います。天才おらへんし。でも、ステージ上だけでは自分が思い描いている人になるってことを最近意識してます。

片貝:自分はこういうテンションでこういうイメージでライブやるってことをライブ前にしっかりイメージして声にだしてライブに望むってことですかね。「今日は大きくやるぞ!」とか。

植田:お客さんが楽しむためには、まず自分が楽しまないといけないってことがあるので、そこは意識してますね。

藤村:自分たちが楽しんでれば、本当にお客さんには伝わると思うし、バラードであれば、バラードの世界観に自分たちが入ればお客さんもその世界観に入れるだろうし、まずは自分たちがその世界観に入ることですね。

-ライブ前にかならずすることってありますか?

奥野:この季節は温かいお茶をのんで、喉を温めることですね。そして発声。

藤村:ストレッチと、ダンボ(片貝)に背中を叩かされる。

片貝:そうそう。最近俺、気合い入れてもらうためにとも(藤村)に背中を叩いてもらうんですけど、みんな面白がって叩いてくるんですよ・・・(笑)。

藤村:僕も僕で結構本気で叩いてる(笑)。

片貝:結構それが痛いんですけど、それで気合が入って気が引き締まるので必ずやってますね。

植田:ライブ前に他のアーティストのライブ映像をみて、気分を高めてますね。

-2015年3月7日(土)にはO-WESTでライブを控えていますね。着実に進んでるなという気がするのですが、どんなライブにしたいですか?

奥野:すごく挑戦だなと思うんですが、その日に向けて本当にいい音楽を作って良いライブができればと思ってます。皆にとってのオリコン1位のライブができればと思います!

-この紙面の発行が新年1月1日ということで、今年の抱負を教えて下さい!

奥野:歌のためにもランニングをしようと思ってます!

藤村:去年以上に今年は、音楽漬けの一年にしたいと思ってます!

植田:このメンバーでKIDSとしてバンドができるような動きをしっかりとって、レベルアップしていきたいです。

片貝:そうですね~。まずは走ろうと思ってて、シェイプアップのためにもドラムのためにも。で、音楽漬けの一年にしますし、それをすることによってもっとレベルアップを・・・ってなんでやねーん!さっき言ったことやんけー!みたいな一同笑いみたいなことで・・・。

一同:沈黙からのクスクス笑い

藤村:この流れ書いたほうがおもろいんちゃうん?(笑)。

-愉快なメンバーですね(笑)。では最後に、奥野さん、読者の方に一言お願い致します!

奥野:KIDSという名前はどこかで聞いたことがあるかもしれませんが、今作は本当にあなたが思っている以上に良いCDができているので、とりあえず一回曲を是非聴いてほしいです。CDを聴いて是非ライブにも来ていただければと思います!

-本日はありがとうございました!