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ザ・クロマニヨンズ interview
- SPECIAL -

ザ・クロマニヨンズ interview

―今年はJOIN ALIVE 2014にFUJI ROCK FESTIVAL ’14、WILD BUNCH FEST. 2014、SWEET LOVE SHOWER 2014と野外フェスにも精力的に出演されていますが、野外で演奏する場合は屋内よりも気持ちが高まったりするものなのでしょうか。

ヒロト:特に変わりはないかな。観客のみなさんの反応も違うのでは?って、よく聞かれるんですけれど、それもわからないんですよね。いつもまわりが見えていないので。

マーシー:フジロックのGREEN STAGEからの景色はいいよね。JOIN ALIVEも開けた感じで好きだな。

-セットリストもフェス仕様になっていたんですか。

ヒロト:梅雨のあたりくらいから一貫して変えていないんですよ。これまではちょこちょこ変えていたんですけれど、今回はコンセプトがあって、それに沿ってセットリストを組んだんです。いつもは適当な感じなんですけどね(笑)。

-そのコンセプトとは?

ヒロト:それはもう宣伝(笑)。4月に『13 PEBBLES ~Single Collection~』を出したから、じゃあシングルだけのセットリストにしようってことにしたんです。

-それは否応なしに盛り上がりますよね。

ヒロト:そうですかね。特にシングルだからっていう思い入れはないんです。特別な曲じゃない。全部好きな曲だから、シングルであろうとアルバムに入っている曲であろうと変わりはない。全推しです(笑)。10月から始まるツアーは、セットリストを変えてきますよ。

-フジロックではザ・クロマニヨンズは2日目に出演していましたが、ヒロトさんは初日もROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRAの一員として出ていましたね。2日目のステージでは、今着ているTシャツが3日目って自ら暴露されていましたが(笑)。

ヒロト:そう、そのTシャツが好きで。トータス松本から「いつも、それ着てんな! いっぱい持ってんの?」ってツッコまれたけど、「いや、ひとつしかないよ」って答えたら大笑いしてた。

-1日目はほかのアーティストのステージもご覧になられたんですか?

ヒロト:ガーランド・ジェフリーズを観ました。彼を観るために、ROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRAのセッション出演を受けたと言ってもいいくらい(笑)。朝早い出番だったけれど、ガーランド・ジェフリーズが観られるんだったら行きますって答えた。フジロックはいつもそんな感じですね。この人のステージが観られるんだったら、行く行くって。

-さて、9月24日にリリースされる『GUMBO INFERNO』ですが、約1年半ぶりのアルバムとなります。いつもは1年周期でアルバムをリリースされていましたが、今回はシングルやカップリング・コレクション、ミュージック・ビデオ集を立て続けに発表していたので、1年半ぶりになったということで良いでしょうか?

ヒロト:そうですね。ツアーが終わったらレコーディングしようってなって、またアルバムができてという流れは変わらない。それがバンドだから。

-レコーディングの期間もあまり変わりませんか?

ヒロト:特に煮詰まらなければ、そうですね。でも、みなさんがよく言う「煮詰まったから、何か月もかかったんだよ」というのはないかな。そもそも煮詰まったとしても、そのこと自体をおぼえていなかったりするし(笑)。(マーシーに)俺、煮詰まってる時ある?

マーシー わかんない(笑)。

ヒロト:自分じゃわかんないだよね。もちろん、時間をかけることはありますよ。すぐにレコーディングが終わっちゃいそうで、明日の晩御飯もみんなと一緒に食べたいから、わざとだらだらやったりね(笑)。高校生のたまり場みたいな感じかな、レコーディング・スタジオは。週末にみんなが楽器を持って集まって、おまえギター弾けよ、俺歌うからみたいなノリで、夕方になったらビールを飲むという感じ。あ、高校生はビール飲んじゃダメか(笑)。

-THE BLUE HEARTSの前身も含めて、長いキャリアの中でレコーディング環境も変化してきたと思います。特にザ・クロマニヨンズはモノラルにこだわっていますし、そうした録音技術の進化や変化についてはどのようにお考えですか?

ヒロト:録音している時はステレオもモノラルも関係なく、ミックスする時に左右に音を振り分けるか、振り分けないかだけなんですが、今回のアルバムは振り分けています。ステレオ盤になりました。

-久々のステレオですが、その理由は?

ヒロト:いや、なんとなくです。モノラルにしていたのも、なんとなくだったので。でも、自宅でモノラルのレコードをよく聴いているからというのはあるかな。でも、なんでステレオにしちゃったんだろうね、わからない(笑)。

マーシー:まあ、なんとなくだよ、やっぱり。

ヒロト:でも、いつもレコードのデザインをしてもらっている方から「デザインできました」って見せてもらったら、ジャケットにしっかり「MONO」ってあったから、「ごめんね、今回ステレオなんだよ」ってやり直してもらった。スタッフも含めて、周りの人たちは今回もモノラルって思っていたみたいだね。でもね、聴いた感じではモノラルの時とそんなに差は出ていないと思うな。大げさなことはしていないし。

-いつもどおりということですね。

ヒロト:ほかのバンドがどうしているかはわからないけれども、今までこんなことをやってきたから次はこうしようということは一切考えない。ただ、なんとなくこんな曲できたよってスタジオに持っていって、それをみんなで演奏して、12曲たまったところでアルバムが完成。

-12曲というのはA面に6曲、B面に6曲というアナログ盤にした際のことを考えての曲数なのでしょうか。

ヒロト:アナログ盤って、そんなに曲が入れられないんですよね。ちょうど12曲というのが収まりがいい。それ以上入れると、レコードの溝が狭くなってしまって音に影響が出てくるので。

-最後に漠然とした質問になるんですが、おふたりを勇気づけるものって何でしょうか?

ヒロト:ぼくはレコードをでっかい音で聴くこと。すごく元気になるというか。その時の気分で選ぶんだけれど、決まらない日もあるんだよな。レコード棚の前で、ああこっちかな、それともこっちかなという時があって、どっちも聴きたいんだけど、結局どっちを選んでも満足するんだよね(笑)。

マーシー:……………。う~ん、なんだろうね。

-自分を奮い立たせるものとか。

マーシー:……立たないね、最近特に。ダメっすね。怠けてるときが最高だね。