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sumika interview
- SPECIAL -

sumika interview

sumikaふっかつ。そして音源リリース。
活動休止を経て帰ってきたsumikaの音源はまさに最強だった。今年が始まってまだ2ヶ月ほどだが、今年最高の作品と言えるぐらいの衝撃。この2曲の作詞作曲を担当したVo&Gtを務める片岡健太は今なにを考え、今なにを発信しようとしているのか。
休止から現在に至るまでを綴ったロングインタビュー。

インタビュアー:ブッキングマネージャー窪田

-突然の活動休止、ふっかつを遂げてライブ活動なども徐々に増えてきていますが、今現在のお気持ちを教えてください。

片岡:帰ってきたという感覚はもちろんあるのですが、それ以上に新しく始めたという感覚がありますね。RPGゲームに昔あったような、”強くてニューゲーム”の感覚で、完全に新しくってわけではなく、第2章みたいな感じですね。
今こうやって活動再開できたので、思えることではありますが、今回の休止があったからこそsumikaはチームとして結束が強まったと思いますし、必要な休養だったのかなと。

-その第2章の始まりとなった、11/28@eggmanでのふっかつライブはどうでしたか?

片岡:バンドを始めてからこんなに長い時間ライブをやらなかったことはなかったので、ステージに上がる前までは本当に緊張しましたし、どうなるんだろうという思いはありました。でもステージに立って声とギターの音をバンってだした瞬間、0.5秒でsumikaの片岡健太に戻ることができました。この感覚忘れてたなって思いました。初めて中学の時にバンドをやったときに人の感情を動かすことができた感覚で、それが忘れられなくてバンドを続けられてきた部分もあって、今までのバンド活動でいろいろなところでライブもやってきたし、もちろん感動することや感情が動くことも多かったですけど、ふっかつライブの時の感覚がそれに一番近かったですね。やっぱ俺にはこれだ!って思えました。

-そんな中リリースされる今作の1曲目『Lovers』ですが、これは復帰後に制作した楽曲ですよね?

片岡:そうですね。今回のことがなければこの曲は出来ていないと思います。復帰して一番最初に出来た曲でもありますし。自分の愛する物との関わり方をもう一回見つめ直した曲で、休止していた時はもう音楽ができないんじゃないかって思って、自分にはほかに何ができるかとか考えた時もあったんですけど、結局こうして音楽家としての道を再び歩み始めることができたのは、歌詞にも書いていますが浮気をして、余所見をして、分母を増やして、比較したからこそだと改めて思えて、今まで自分が歩んできたバンド人生の点と点が線になった感覚です。sumikaを続けていくということに対しての決意表明でもあるので、このタイミングでこの曲をリリースすることにはすごく大きな意味がありますね。

-以前の作品に収録されている『雨天決行』や、『グライダースライダー』もそうですが、sumikaには決意の歌が節目節目で存在する印象があります。

片岡:節目節目での自分の決意を作品にしたいという想いはありますし、その作品ごとに自分の人生のページにしおりを挟んでいく感覚はあるかなと思います。今、過去を振り返った時に話にでてきた『雨天決行』というしおりを見て、あの曲を作ってよかったなって思えたりとか。音楽と記憶ってすごく強く結びついていて、自分の歴史と共に寄り添っていけるところって音楽の良い部分だと思うので、何年後とかにこの「Lovers」というしおりを見て、この曲を作ってよかったと思える人生を歩みたいですね。

-この曲では本当に深い愛情というものが表現されていて、片岡くん・sumikaの根底にそれがあるのかなという印象を持ちました。

片岡:それはあるかもしれないですね。「恋人として付き合いたい。」ではなく、「結婚してずっと一緒にいたい。」という感覚です。sumikaの活動理念みたいなものとして、おじいちゃんになっても音楽を続けようってメンバーとは常々話していて、すなわち音楽を嫌いにならず、常に楽しむことですね。この音楽家という人生と結婚するような気持ちだったんですけど、今のメンバー、今のチームに出会って、自分自身だけではなく、メンバーやチームに対しても思う気持ちがプラスされて、このまま続けておじいちゃんになれたら最高にハッピーだなって思います。その想いが純度100%で書き出せたと思います。

-サウンド面でも今までのsumikaになかった音色がいろいろ入ってますよね。第2章ということで新しいことにチャレンジしたかったということですか?

片岡:今までは音源をライブで再現することに対してこだわりもあって、バンドとしての再現性を気にしていたのですが、今回の休養で声がでなくなった時に、メンバーが”声がでるとかでないとか関係なく、音楽じゃなくてもいいからこのチームでなにか一緒にやろうよ”とずっと言い続けてくれて、俺が歌が歌えるから・曲が書けるから・ギターが弾けるから必要としてくれているんじゃなく、俺という人間を必要としてくれているんだということに気付けて、逆に俺もそれぞれの楽器ができるから今のメンバーと一緒になにかやりたいわけじゃなく、それぞれの人間が好きで一緒にやってるということを改めて思えたときに、このバンドだけでの再現性とかこだわらなくてもいいんだってところにいきついて。このチームで一番良いと思える物を作ることが大事なんだなっていう気持ちになりました。なので、この曲が出来上がった時に自分の頭の中で鳴っていた音をキチンとすべてを再現して、それをチームとして表現したいなと思い、こういった音源になりました。そもそもsumikaはベースがいなくて、ライブの度にだれかにサポートしてもらっているので、バンドとしてこだわるのではなく、チームとして幅広くいろいろな人の力を借りて、最大限のsumikaを表現したいなと思っています。

-2曲目『「伝言歌」』は前身バンドではライブの定番曲でしたが、ようやくの音源化ですね。僕もこの曲が音源として聴けたとき本当に嬉しかったです。

片岡:窪田さんとか前身バンドを知っている方からしたらそうですよね。バンド仲間とかからもたくさん電話きました(笑)。

-それほど待望の音源化だったということですよね。歌詞が少しだけ変わっていますね。

片岡:10年以上前に書いた曲で、あの時の初期衝動を超えるような感情になれる自信がなくて、今まで音源化をすることなく、ライブで表現することがこの曲の形という感覚だったんですが、今のこのチームならこの『「伝言歌」』を音源化できるなと思えるようになって、どう表現しようかと考えました。10年前の曲なのであの頃より成長しているから、もっと良い歌詞が書けるし、もっと良い演奏ができるとはもちろん思えたんですけど、この曲に関してはそういうことではないなと。今のこのsumikaだからこそリリースできる『「伝言歌」』ということで、極力歌詞は変えないようにというところで当時の自分の対話して、これで大丈夫かどうか確認して、最小限の変化に留めました。

-その感覚の元、この曲を今の自分で表現して、レコーディングしてみてどうでしたか?

片岡:音源が出来上がって再生ボタンを押すまではあまり特別な感覚はなかったんですが、曲が流れ始めた瞬間に、その当時の自分がワーッと駆け寄って抱擁してくれて、”よくやってくれた”って過去の自分に肯定してもらえたような、背中を押してもらえたような感覚になりました。今までに味わったことのない感覚でしたね。目を閉じながらこの曲を聴いて今までが全部フラッシュバックしてきて。いろんなことがあったけど、今この曲を歌ったのは正解だったんだ、自分がやってきたことは間違ってなかったんだって思えて、聴き終ったときには号泣していましたね。復帰後初の作品で両A面という、今このタイミングでなければ、この曲を音源化することはできなかったと思います。

-『Lovers』、『「伝言歌」』ともに、まさにsumikaと言える2曲ですよね。

片岡:歌詞だったり、コードだったり、音色だったり、歌声だったり、演奏だったりとかではなく、可視化できない・数字にできない部分までちゃんとパッケージングできた2曲だで、今のsumikaが出している空気感まで収録できているんですよ。

-先ほどの話から引用すると今作は人生のしおりとしてはかなり分厚いものになっていますね。

片岡:もう分厚すぎますね(笑)。振り返ったときに、探さなくとも一発でわかると思います(笑)。自分の人生の中でも最大級に大きい事件だった活動休止、再開を経ての今の気持ちを忘れないように協力なしおりを作りたかったので、本当にこの作品をリリースすることができて幸せです。

-そんな今作をひっさげての東名阪ワンマンツアーは全箇所、即ソールドアウトでしたね。

片岡:本当に嬉しい限りです!ありがとうございます!!活動休止というのはマイナスに働くことが多い中で、7ヶ月も休止していたのに、こうやってライブに足を運んでくださる方が増えている現状には、本当にいろいろな方々に支えてもらっていることを実感します。自分にとって大きな財産です。

-けがの功名じゃないですが、休止があったからこその今ですもんね。どんなワンマンツアーにしたいですか?

片岡:音楽をやれることって本当に幸せなことだなって思いますし、文字通り音を出すことを楽しみたいですね。音楽が好きだから、楽しいからsumikaをやっているということが僕たちの一番の武器だと思いますし、その想いは休止を経て5倍、いや8倍くらいになっているので、その想いを・多幸感を体感してもらいたいです。

-『Lovers』、『「伝言歌」』を歌う時の感情はすごいことになりそうですね。

片岡:どうなってしまうんでしょうね。今は想像つかないです。僕が泣いてしまったもみなさんが歌えるようにしっかり聴いて予習してきてほしいですね(笑)。

-改めてsumikaの今後の展望を教えてください。

片岡:今作でsumikaの幅がすごく広がって、sumika=バンドというところにこだわりがなくなって、sumika=チームという感覚がどんどん強くなってきていて、それはCDショップの店員さんとか楽器を作ってくれる方とか、各地でイベントを組んでくれる方やライブハウスの方など、sumikaを応援してくれる人全部でチームですね。これってすごく大きな武器だと思うんです。この武器を持って、ジャパニーズポップスど真ん中、ど直球で勝負してきたいと思っています。チーム全員の全員攻撃で攻めた時の攻撃力半端ないはずなので、楽しみにしていてほしいですね。

-sumikaを始めたときに、”みんなの住処になりたい”と話していたと思いますが、そこにどんどん近づいていますね。

片岡:一番最初に思い描いていた家がどんどん大きくなっています。ただいまって言って帰ってもだれもいなかったのに、今では部屋も増えたし、庭も屋根裏部屋もあって、お帰りって言ってくれる人がいて、最高の住処に近づいています。安心感。きっとこれからもっともっと大きくなってとんでもないsumikaになっていくと思いますね。

-これからのsumikaが更に楽しみです。

片岡:これからも応援よろしくお願いします!

『Lovers / 「伝言歌」』※数量限定盤
発売日:2016年3月9日
価格:¥1,500+tax
品番:NOID-0009

CD収録曲
1.Lovers
2.「伝言歌」
3.Lovers(Instrumental)
4.「伝言歌」(Instrumental)

DVD収録内容
sumika Film #1 〜ふっかつののろし〜
・11/28@shibuya eggmanにて行われた、「ふっかつライブ」の模様
・「ふっかつライブ」へのドキュメント映像、メンバーコメント


東名阪ワンマンライブ「Re:Birth」 Tour
3月9日(水)愛知県 名古屋 APOLLO BASE
3月10日(木)大阪府 福島 LIVE SQUARE 2nd LINE
3月16日(水)東京都 恵比寿 LIQUID ROOM
全箇所SOLDOUT!!

3月21日 (月・祝) 東京都 恵比寿 LIQUIDROOM
音流大演会2016

4月2日(土) & 3日(日) 愛知県 長久手市 モリコロパーク(愛・地球博記念公園)
YON FES 2016
※sumikaは3日に出演

4月5日(火) 北海道 旭川 CASINO DRIVE
MAN WITH A MISSION Presents
“The World’s On Fire TOUR 2016″~BANDS ON FIRE SERIES~

sumika[camp session]Live Journey 2016 ーTORCHー
4月23日(土)大阪 梅田 シャングリラ
4月29日(金・祝)東京 代官山 晴れたら空に豆まいて

5月4日(水・祝) 新潟 新潟市内ライブハウス6会場 +万代イシティー(無料会場) 計7会場
NIIGATA RAINBOW ROCK 2016

5月20日 (金) & 21日(土) & 22日(日) 大阪 Music Club JANUS
Mujack Dream Land 2016
※sumikaは20日に出演

6月4日(土) & 5日(日) 石川 石川県産業展示館1~4号館
百万石音楽祭2016~ミリオンロックフェスティバル~
※sumikaはVVM FIELD STAGEに出演、出演日程は後日発表。