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Broken my toybox interview
- SPECIAL -

Broken my toybox interview

ライブハウスシーンに存在しながらも、バンドサウンドだけにとらわれないアレンジや、突き抜けた楽曲のスケール感を武器に、独自の道を突き進んできた「ブロークン」ことBroken my toybox。2024年早々にデジタルリリースされるミニアルバムは、そんな彼らの魅力がギッシリ詰まった、ベスト盤とも名刺代わりとも言える1枚だ。いよいよ大きく動き出す2024年、eggmanで開催されるスリーマンライブも控える彼らに初インタビュー!

Interview&Text:渡邊直人

ー eggmanマンスリーマガジン初登場という事でよろしくお願いします!まずはバンドの事を教えてください!Broken my toybox、どんな経緯でスタートしたバンドなんですか?

高田 健太郎(Gt/Cho):僕と郷間(Ba/Cho)が同じ高校の先輩後輩で、僕が高校卒業するタイミングで一緒にバンドをやろうって話になったんですよ。で、 当時のドラムとスリーピースバンドで僕が歌う形で組んでいたんですが、、、ちょっと自分のボーカルはダメだなと(笑)

一同:(笑)

高田:郷間のコーラスが良かったのもあって、流石にバンドとして成り立たないし、これはちゃんとボーカルを入れる必要があると思って(笑)大学に進学したタイミングで、大学の友達に藤井(Vo/Gt)を紹介してもらって入ってもらって。そこから4人編成の形になりました。

― しばらくの活動を経て、今の編成になったのは2023年から?

高田:2023年頭から準備をして、正規サポート的な立ち位置でひろぽん(supDr)が叩いてくれるようになって現体制になりました。

ー 「Broken my toybox」このバンド名の由来は?

藤井 樹(Vo/Gt):かっこつけた理由を色々考えたりもしたんですけど、本当のところは自分がディズニー/ピクサーのトイストーリーが大好きで。おもちゃみたいな言葉を入れたバンド名にしたいなと思って。そこでぱっと思い浮かんだのがこの名前でした。言葉として意味深な部分もいいかなぁと思って。バンド名決めようってなって、LINEグループに載っけたら、あ、これいいじゃん!ってなって。そのままこれに決まりましたね。
郷間 直人(Ba/Cho):確か、1番最初に出てきた名前でそのまま決まりました。

ー バンドサウンドだけにとらわれないアレンジや、楽曲のスケール感が魅力のバンドだと感じています。それぞれどんな音楽がルーツにあるんですか?

藤井:子供の頃、母親が松任谷由実を好きでずっと流れていたのを聴いていたんですけど、そのユーミンのトリビュートアルバムの中で、「翳りゆく部屋」という曲を椎名林檎さんが歌っているのを聴いて。多分小学1、2年生ぐらいの頃なんですけど、もう度肝を抜かれてしまって。そこから高校で軽音部に入るまで、ずっと椎名林檎と東京事変だけ聴いて過ごしていました。高校でギター始めてから、RADWIMPSやBUMP OF CHICKENの存在を知ってバンドを聴くようになって、その後CIVILIANとそれでも世界が続くなら、この2バンドにはもう多大な影響を受けましたね。そこでバンドっていうものをやろうと改めて決意しました。

高田:僕はもうRADWIMPSやBUMP OF CHICKENで育ってきたって感じなんですけど、ブロークン(Broken my toybox)に1番落とし込んでいる影響を受けたアーティストは、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTだなと思います。あとバンドじゃないですけど、Squarepusherっていうドラムンベース系のアーティストも好きです。とにかくかっこいいドラムとベースのベーシックがあって、かっこいいバッキングギターが鳴っているだけで成り立っているっていうそのバランスが好きで。 ブロークンの音楽って、最近はアレンジがたくさん入っていて、賑やかになっているかなと思うんですけど。今自由にいろんな楽器のアレンジがやれているのは、その生楽器の部分がちゃんと下地としてあるからだと思ってます。

郷間:音楽好きになったキッカケは、アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の「ハレ晴レユカイ」という曲でした。そこで、ベースの存在を認識して、中1ぐらいからベースを始めて。その後「階段途中のビッグ・ノイズ」という小説でGREENDAYやTHE OFFSPRING
を知って、POP PUNK中心にバンドにハマっていきました。そこからいろんなバンドに出会って、国内だと[Alexandros]に影響を受けましたね。ベーシストとしては、自分が目立つことよりも、ドラムと一緒に下地をしっかり支える部分に重きを置いています。

ひろぽん(supDr):音楽に興味を持ち始めるようになったのが、僕も鈴宮ハルヒの憂鬱の「God knows…」でした。ちょっと(郷間と)同じでニヤニヤしてたんですけど(笑)ブロークンの楽曲って、めちゃくちゃ難しいので、そういう音楽がバックグラウンドにあったおかげで対応できているように感じています。

― そして今回1月末に、1st mini Album「My Fantasia」がリリースされます。手応えいかがでしょうか?

高田:いやもう、手応えめちゃめちゃ感じてます!

郷間:今までのブロークンがちゃんとあったからこそ、こういうアルバムが出来上がったのかなと思います。

― 「My Fantasia」というこのタイトルに込めた思いは?

藤井:今までやってきた楽曲はどちらかというと退廃的というか、ダウナーだったり、陰と陽で言ったら陰みたいな楽曲が多かったんです。でも最近は、どうすればたくさんの人に届くのかっていうことを考え始めて。今まではマイナスな感情をそのマイナスなまま出して曲にしていたんですけど、何かもっとこう、みんなが受け入れやすいような歌い方、曲の作り方があるんじゃないかと思って。その中で出来上がった曲を集めていった時に、これは1つ自分たちの理想のようなものが出来上がったんじゃないかと思えて。他人がどう思うかはわからないけど、あくまで自分の理想郷が出来上がったというところで、「My Fantasia」というタイトルに辿り着いて、表題曲として「Fantasia」という曲を作りました。

― 今作、どの曲も各方向に振り切っている上でしっかり自分たちらしさみたいなものがあって、バンドとして積み重ねてきた芯の強さを感じました。「幸福の全て」(M-1)はいわゆる陽な印象の楽曲ですが、歌詞を見るとやっぱりブロークンらしいなという。

 

高田:別に明るいことは歌ってないんですよね。

藤井:そうですね、原曲はそれこそ陰な曲だったんですけど、「悲しいっていうことを悲しいと言って何が悪いんだ」みたいに吹っ切れるというか開き直って、楽しそうに、アホみたいに、なんだちょっと馬鹿らしく歌ってみたら、それは人から見たら楽しく見えるんじゃないかなと。

― 「悲しい」という言葉から始まるサビと、「この不幸が証明するものこそ幸福の全て」という歌詞が印象的でした。

藤井:「いつか報われるよ」みたいな、確実性のない希望にすがるのも少し違うなと思ってしまうところがあるので、、、日々生きていく中で生まれた痛みや苦しみが、いつか幸せに結びついてもらわなきゃ困るんだよっていうことを、ちゃんと歌って示したいと思ったんです。かつ、みんなでそれを歌うことで、ちょっと皮肉めいたものになるなと思って、最後こういう歌詞に行きつきました。

― MVも印象的だったんですが、郷間くんがアニメーションを担当しているんですね。

郷間:サビや画面全体のエフェクトとかは、監督に書いてもらったんですけど、メンバーをなぞってるエフェクトや2Aのアニメーション等、他にもところどころ自分で作りました。

― これをメンバーができるっていうのは、めちゃくちゃ強みですよね。

郷間:あとパペットが身に着けてる楽器とかも自分が美術で作りました。

― かなり細かいところまで自分たちでやっているんですね。

高田:でも本当に初期の初期からずっとこんな感じでしたね。みんな作ることが好きなメンバーなので。

― 他にも聴きどころたくさんな今作だと思いますが、この曲のここを聴いて欲しい!的なポイントありますか?

郷間:「コピーライト」(M-2)という楽曲の1番好きなポイントなんですけど、サビでリードギターとベースが一緒に「ブゥン」ってなるところがあるんですね。あそこが気持ちいいです。 絶対にリードとユニゾンしようと思っていた部分なので、個人的に大満足です(笑)

高田:レコーディングを全部自分たちでやっているんですが、もう4畳一間みたいなスタジオで、僕と藤井で詰め詰めになって歌を録ってるんですよ(笑)今作は規模感が大きい、大きい場所が似合う開けた曲が多いので、僕たちが狭い部屋で細々と作っているものが、めちゃめちゃ開けた作品になっているのが1番のポイントかなと思います。そういう環境で僕たちが録った音を聴いてほしいなと思います。

藤井:どの曲も今回は、今までなかったようなみんなで歌えるような場所や手拍子ができる場所、手を上げる場所なんかを意識して作りました。本当に包み隠さず言うと、以前まではそういうのすごい毛嫌いしてて。「歌を聴いてくれよ!」みたいな。でも少しずつ自分の中で意識も変わって、みんなに歌ってもらう場所があったり、思わずグッとなるところをどの曲にも散りばめられたかなと思うので、そこを聴いてほしいし、ライブの時はそこで一緒にアクション起こしてほしいなって思ってます。

― 何か意識が変わるキッカケがあったんですか?

藤井:これまでは自分のことばかりを歌っていて。でも、自分のことだけを言っていたところで、それを聴いてくれる人が増えなければ、 結局ただ虚しくなるだけっていうことに気付いて。自分のことを聞いてもらったり、逆に自分が他人の話を聞けるようになるにはどうすればいいんだろうって考えるようになった時に、そういったアプローチが必要だと自分の中で納得できたんだと思います。

― ひろぽんさん、今作の聴きどころ、サポートの立場からいかがですか?

ひろぽん:やっぱり僕は歌詞だと思います。辛いこととか経験してきた人たちは、共感できる人がいるっていうのは、やっぱり結構救われる部分もあるんじゃないかなと僕は思ってるので、やっぱりそういうところはすごいブロークンの強みだなと思ってます。あと、「メロディーメーカー」(M-4)という曲、楽器がめっちゃかっこいいので。メンバー皆さん思ってることだと思うんで、ぜひ聞いて欲しいです!

ー そして「My Fantasia」リリースに合わせて、eggmanでスリーマン企画が開催されます!タイトルは「Our Fantasia」この日はどんな日になりそうですか?

藤井:「My Fantasia」の曲はもちろんやりますし、ここがお披露目のような場所であると思うので、楽しみにしていてもらえたらと思います。このアルバムを出すにあたって、一緒にやって欲しいアーティストさんに出ていただけることにもなったので、みんなでこのアルバムを完成させたい、完成させる日になるっていう実感が今からもう沸々と湧いている感じです。

― 対バンはどんな関係値の2バンドなんでしょうか?

高田:SHIFT_CONTROLに関しては、ギターの岡村さんがすごい良くしてくれていて。元々バンド自体もすごく好きで、憧れのギタリストなんです、岡村さん。っていうのもあって、今回満を持して企画にお呼びさせていただきました。なきごとは、もう4〜5年前に下北とかでよく対バンしていて、同期でもあるので久々にバチバチにやり合おうよというところです。

ー 最後に2024年へ向けた目標、豊富を聞かせてください!

藤井:とにかくたくさんの人に「Broken my toyboxっていういいバンドがいるんだよ」ってことを知らしめる1年にしなければいけないと思っています。その為の足掛かりとして作ったアルバムでもあるので、知ってもらって、聴いてもらって、好きになってもらって。2023年は、ずっとみんなと一緒にいれるようなバンドになるための準備をしてきた1年だったと思うので、それを爆発させる1年にしたいなと思っています。

郷間:今作、本当に規模感が大きく広がったアルバムになったと思うので、ブロークン自身も規模をガンガン広げていけるよう活動していきたいと思います。

高田:ほとんど自分たちだけでこのアルバムを制作して、リリースされるだけでも感慨深いんですけど、 そんなせこせこと自分たちで駆けずり回って作ったアルバムをたくさんの人に聴いてもらうために、2024年はちょっともうやっちゃおうかなと思います。

一同:やっちゃおう(笑)

ひろぽん:2024年はいっぱい僕も関わっていくと思いますので、ブロークンの新時代を盛り上げていけるよう、やっちゃおうかなと思います。

― やっちゃいましょう!ありがとうございました!



Broken my toybox
1st mini Album
『My Fantasia』

1.幸福のすべて
2.コピーライト
3.Up to (interlude #1)
4.メロディメーカー
5.Float
6.椿の唄
7.Dress (interlude #2)
8.Fantasia

2024年1月末Disital Release


2024.01.26 FRI@shibuya eggman
Broken my toybox & eggman直人 Pre.
『My Fantasia』発売記念企画 『Our Fantasia』

Broken my toybox
SHIFT_CONTROL
なきごと

OPEN/18:00 START/18:30
ADV/3,000yen+1D DOOR/3,500yen+1D
TICKET(Live Pocket):https://t.livepocket.jp/e/bmtb_fantasia