ー 先日はADDICTION PARTY vol.5、eggmanにて開催ありがとうございました!まさにジャンルも世代もさまざまな壁を超えた1日でしたね。
ハキイ。(Vo. Gt.):普通にやってたらAlaska JamとNEVER FADEの対バンなんてきっとなかったと思うし、それぞれのお客さんがどっちのバンドも楽しんでいて、桃色ドロシーのことも楽しんでくれるって、自分たちから見ても本当に素晴らしい企画だったなって思いました。
キシベ (Dr. Cho):本当にちょっとずつなんですけど東京のお客さんが増えてきて、その中でも女性のお客さんが増えてきたのがめちゃくちゃ嬉しくて。終演後の反応も良くて、自分たちの企画だけど新しい繋がりもできて、本当に良い日でした!
ー 今、eggmanがやりたいことにも通じているんですよね。ジャンルやシーンに縛られない場所にしたいと思っていて。
ハキイ。:確かに、eggmanってその感じありますよね。私たちもそういう場所を作っていきたいと思ってやってます!
ー この日にもライブでやってた曲かと思います。Digital Single「ミナトミライ」が7/4にリリースとなります!結成15年の中で初めて地元横浜について歌った楽曲と伺いましたが、なぜこのタイミングで曲にしようと思ったんでしょうか?
ハキイ。:ツアーをガンガン回っていく中で先輩と対バンすることも増えてきて、ROTTENGRAFFTYと北海道で対バンした時に「本当に桃ドロは良いバンドなのに売れないのはもったいない」って言ってくれて。「 “ザ・桃ドロ”みたいな曲があったら、もっと良くなるんじゃない?」って話になって。ボーカルのNOBUYAさんがギターのMASAHIKOさんに「曲一緒に作ってやれよ、俺もディレクションするから。」って言ってくれて…もうそれは「ぜひお願いします!」って感じで。そうしてお二人と制作してこの曲が出来たんです。テーマとしては、「俺らは地元京都って言ってるから、地元京都の歌をたくさん持ってる。だからこそ桃ドロは横浜でしょ?横浜の歌をちゃんと、リアルな名称とかも入れて歌った方がリアリティが出るし、伝わりやすいんじゃない?」って言ってくれて。確かに、前回の「ユナカイト」のアルバム収録曲「ずんちゃか」が、地元の風景を書いた歌ではあるんですけどかなり抽象的で、ガッツリ”観覧車”とか”赤レンガ”とかを入れて書いたことなかったなと思って。そうして出来たのがこの「ミナトミライ」なんです。
― まさにみなとみらいの景色が浮かぶ歌詞も印象的でした。
ハキイ。:最初は照れくさかったんですけどね。この曲を通してルーツを知ってもらうじゃないけど、そこから桃色ドロシーのことを感じ取ってもらえたらな、と思って。だからこそより分かりやすくしようと思って地名をタイトルにしてリリースすることにしました。
ー イントロからアレンジもかっこいいですよね。
キシベ:ベースとなる部分はMASAHIKOさんが作ってくれたんですけど、別の人が作ったドラムフレーズって、自分が思いつかないようなところにバスドラムがあったりスネアが来たりするのがすごい面白いなと思って。
もちろん苦戦したところもあったんですけど…
せっかく誰かと一緒に曲を作るなら、あえて普段やらないドラムや違うアクセント、そこに私のドラムフレーズが混ざる事によって、自分のドラムスキルが広がったことも実感出来たし楽しかったです。
ハキイ。:桃ドロは今まで私しか曲を作ってこなかったですし、そもそも誰かと曲を作るってことも初めてだったから、一緒に作るってどうやってやったらいいんだろう? みたいな不安があったんですよ。でもMASAHIKOさんは、私が「こういうイメージなんですけど〜」って言葉で言ったことを「こういう感じ?」みたいに返してくれて「うん、それです!」みたいな。あとは、思いつかないようなアレンジとか「メロディーこういうのあるんだけど」とか、ずっとワイワイしながら作ってました。煮詰まった時は「じゃあちょっと今日はやめにしよう」って近場の飲み屋さん行って、お酒入ってリラックスモードになった時に「あの曲さ、こうだったらどう?」みたいにその場で話してフラッシュアイディアが出てきたり。こういう作り方もあるんだなって、勉強になったし、楽しかったし、いい曲できたし、最高でした。
― 曲作りの形として最高ですよね、楽しいが一番にあって良い曲が出来て。この曲でこだわったポイントを教えてください!
ハキイ。:桃ドロって、ツインボーカル感というか、キシベもただのコーラスじゃなくてメインで歌っていることを大事にしていて。曲の後半で、キシベのそっと寄り添ってくれるようなメインボーカルが来るんですけど、そこがめちゃくちゃ好きですね。あと歌詞は、ちょっと煌びやかなみなとみらいの街のことを書いたんですけど、いざそこを書こうと思った時に、意外と思い出がないことに気付いて。いわゆる「観光地」に生まれた私たちだからこそ、そこにずっといたら気付けなかったことってたくさんあったなと思って、そんな部分をあえて歌詞にしました。思い出は少なかったけど、居心地の良さはある。これが地元ってことなのかなって。聴いてくれてるみんなにも、それぞれの地元のことを思い浮かべながら聴いて欲しいなと思いました。
キシベ:初めて歌詞を聴いたときに、とにかく情景が思い浮かんで、そこに自分がいるかのように感じさせる歌詞だなと思ったんです。これを聴いた人がみなとみらいに行きたくなりそうだなと思って、桃ドロにとっても新鮮だなと思いました。ハキイの歌詞がもっとピックアップされて欲しいって思っているから、この曲でもっともっとそれが伝わればいいなって思ってます。
― ジャケットもみなとみらいを象徴するような景色ですよね。
ハキイ。:これ、実はミュージックビデオを撮影していた時の 1コマなんですよ。MVの監督さんがこことかどうですか?って言ってくれたとところで、私たちは「なんだここ知らない!こんなとこあったのか!」って(笑)めっちゃいい景色でした。どこだか探して、同じ感じで撮ってみてほしいですね。意外と見つけられないと思います(笑)
― 最近の活動で言うと。インディーズバトルトーナメント「音楽深化論」にて439組の中から初代チャンピオンに選ばれたのも記憶に新しいですね。
ハキイ。:放送が終わってから各地で「おめでとうございます」って言ってもらえたり、「ライブハウス初めてなんです」っていう人がこれを見てライブに足を運んでくれたり、かなりいいきっかけになりました。
キシベ:関係者の人からも、知らずに見ていたら桃ドロが出てきてびっくりしたとか言われます(笑)著名人の方がたくさんいる中でライブをしたのは本当に緊張したし、オーディションっていう経験が本当になかったので、ライブとはまた違った緊張感がありました。
ハキイ。:桃ドロって高二から卒業まで、軽音楽連盟の大会で3回連続でグランプリ獲ったりしたんですね。当時はそれで満足して一度解散したんですけど、もう1回キシベがやろうよって言ってくれて再開して。きっとあの時の感動とか成功体験が忘れらなくてまたやり始めたんだって振り返った時に思ったんですけど、そこからずっと、うまくいきそうになっては泥水を啜ってっていう紆余曲折がありながらやってきて、今回のこの音楽進化論での優勝で、あの時の記憶が蘇ったというか。こういうきっかけがあったから、今までやってきたんだなってまた思わせてくれたから、やる気が溢れてきたんです。泥水啜ってきたことが間違いじゃなかったんだなって、改めて思わせてもらいました。
キシベ:あと単純に、めちゃめちゃ褒めてもらえて凄い自信になりました(笑)
ー そして相変わらず東北にいたり南の方にいたり、ライブで全国を飛び回ってますね。
キシベ:全国に地元があります(笑)
ハキイ。:どこへ行っても毎回「おかえり」って言ってもらえます。ほんと、毎回家かと思う(笑)ハイエースで各地に行って身体はしんどいこともありますけど、やっぱりライブやって来てくれたみんなの顔を見ると「やってよかったー!」ってなって、またすぐ行きたいってなるんです。
― そしてADDICTION PARTY TOURが7月に東名阪で開催されますが、どのようなツアーにしようと思っていますか?
ハキイ。:4/30のADDICTION PARTY のMCでも言いましたけど、みんなが全バンド見て楽しかったって言ってもらえるような、あんなあったかいイベントを東京だけでやるのはもったいないなって思って。この動きを全国に広めて行きたいし、その景色を全国のみんなにも味わってもらいたいからこそ、まずは東名阪でやろうと思いました。知らないバンドがいて来てみたら分かるから、あの雰囲気を一緒に味わってほしいなと思います。またこのイベントやるなら行きたい、また新しいバンドに出会いたいって思ってもらえるようなツアーにしたいなと思っています!
キシベ:このイベントを東京以外でやるのは初なんですけど、これをきっかけに、今後全国各地でやりたいと思っていて、これが 1つの始まりだなって思ってます。これを機に私たちも新しく出会えるバンドがいたり、いつも行ってるライブハウスでも違う刺激を得られると思うんで、新しいものをどんどん取り入れていきたいですね。いろんな人に、ライブハウスにもバンドにも出会ってほしい。すべてが良い出会いになるようなツアーになったらいいなと思ってます!
キシベ。:ゆくゆくはライブハウスを飛び越えてADDICTION PARTYの名前で野外フェスをやりたいですね!弾き語りのスペースもあったりして、でっかいエリアでこっちもあっちもやってるみたいなパーティーにできたら最高だなって。
ー 2025年下半期に向けて、まだまだたくさん良いニュースが増えそうですね!最後に読者のみなさんにメッセージをお願いします!
キシベ:7/4に新曲リリースするのでもちろんたくさん聴いてもらいたいですし、そしてやっぱり自分たちの想いを伝えるのはライブハウスかなと思っています。桃色ドロシーの全てがわかるってくらいライブに本気なので。ぜひライブハウスに来てください。待ってます!
ハキイ。:前回のマンスリーマガジンが発行されたときに、地方でも「見たよ」とか「貰ってきた」とか言ってもらえて、ちゃんと見てくれてるんだなって感激しました。言いたいことたくさん言わせてもらってるし、熱い想いもたくさん載ってるんでぜひ読んでもらって。で、これだけ私はライブハウス愛を歌ったり喋ったりしているからこそ、この喋って見て聴いてきたことをライブハウスに体感しにきて欲しいなと思ってます。まずは7/4の「ミナトミライ」リリースから、たくさんがお知らせあるので、ぜひ桃色ドロシーの動向をチェックしてください!
LIVE SCHEDULE
2025/07/12 (Sat)@松山W studio RED
2025/07/13 (Sun)@広島CAVE-BE
2025/07/25 (Fri)「OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL 前夜祭〜ONRF ADDICTS 2025〜」@秋田Club SWINDLE
「ADDICTION PARTY Tour 2025」
2025/07/15 (Tue)@大阪LIVEHOUSE BRONZE
2025/07/16 (Wed)@名古屋CLUB UPSET
2025/07/30 (Wed)@下北沢SHELTER
「ミナトミライ」
2025年7月4日(金) RELEASE
サブスク:https://linkco.re/gxZh04YH