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月追う彼方 Interview
- SPECIAL -

月追う彼方 Interview

北九州発・東京を拠点に活動するスリーピースロックバンド、月追う彼方。ノスタルジックな魅力あふれる楽曲を武器に、地道なライブ活動を重ね着実に歩みを進めてきた彼女たちが、いまこそスタートとも言える名刺代わりとなるEP「the face」をリリースした。出会うべくして出会い渾身の自信作を完成させた3人に、結成から今作にたどり着くまで、そしてこれからに向けて語ってもらった。

月追う彼方:しほ(Vo/Gt) / かおり(Ba/Cho) / ななみ(Dr/Cho)

Interview&Text:渡邊直人

― eggmanマンスリーマガジン初登場!ということで、まずは、月追う彼方の始まりについて教えてください。

しほ(Vo/Gt):高校3年の夏にバンド大会に出るために組んだのがきっかけでした。ずっとバンドに憧れはあったんですけど、なかなか踏み出せなくて。「高校最後に何かやりたいな」って思って、当時一番仲が良かったかおり(Ba/Cho)に声をかけました。

かおり(Ba/Cho):私は「楽しそうやな」くらいの気持ちでしたね(笑)本当に軽いノリで始めました。

― そこからオリジナル曲を作るようになったんですよね。

しほ:大会で3位に入賞して、1位のバンドが解散したことでレコーディング券が余ったんですよ。それを「使ってみない?」って声をかけてもらって。曲の作り方も分からないまま、とりあえず形にしてレコーディングして、CDをライブハウスで手売りしてましたね。

東京に出ようと思った理由は?

しほ:地元の小倉は大好きだし今ももちろん大事な場所なんですけど、メロコアやパンク、ラウドだったり激しめな音楽シーンが強くて、私たちのような歌もの、ギターロックをやっているバンドが少なかったんですよね。
そういった環境の中、お客さんもなかなか増えなくて、「絶対いけると思うのに」って悔しくて。だったらやるからには一番大きい場所に行こうと思って、上京することを決めました。

― 初eggman出演は2021年7月の「心臓爆発日和」でした。eggmanの印象はいかがでしたか?

しほ:最初に連絡もらったときは本当に嬉しかったです。「渋谷のライブハウス」ってだけで憧れだったので。実際に出てみたら、スタッフさんがちゃんと曲を聴いてくれていて、「バンドを大事にしてくれる箱やな」って思いました。

― そこからしばらくはサポートメンバーでの活動を経て、昨年1月、Drのななみさんが加入しました。どういう経緯で加入となったんでしょうか。

ななみ(Dr/Cho):前のバンドを辞めることになった時に、「これからどこでドラム叩きたいかな」って考えたら、真っ先に月追う彼方が浮かんだんです。「私が入ったらもっと輝けそう」って勝手に思っていて(笑)。私の中では月追う彼方に向けて、SNSでドラムのサポートの話を出したら、まんまとすぐ連絡が来たんです(笑)「名古屋行く時は叩いてください」って言われたので、「いやいや名古屋だけとは言わず!」って感じでどんどん話が進んで加入することになりました。

しほ:最初はめちゃくちゃ人見知りしてしまって、会うたびに「はじめまして」状態やったんですけど(笑)。スタジオ前に飲みに行って、一気に距離が縮まりました。

― バンド名「月追う彼方」の由来は?

しほ:オリジナルメンバーの2人が昼夜逆転人間だったので夜っぽい名前がいいなって思っていて、いくつか候補を出した中から直感で決めました。深い意味はないんですけど、結果的に目立つ名前になったなって思います。

― それぞれの音楽ルーツも教えてください。

ななみ:一番のルーツはcinema staffです。高校生の頃から全国各地のライブに飛び回ってたぐらい好きなバンドなんです。あと、音楽の原点でいうと嵐ですね。嵐のコンサートにいってもドラムが耳に入ってきたり、音源を聴いても気付いたらドラムを聴いてたりして。そこで「私バンドやりたいんや!」って気付きました。

しほ:地元が小倉だったので近場でやってるフェスとかもなくて、そもそも外に出るのが得意なタイプではなかったのであんまりライブとかフェスに行くこともなくて。そんな中で音楽が好きでバンドやりたいってなったキッカケはチャットモンチーがきっかけです。あとはアニソン、ビジュアル系、ボカロとかも聴いてました。

かおり:YUIと西野カナをめっちゃ聴いてました。高校生の頃に、同じクラスの子でYUIが好きでギター弾ける子がおるって知ってそれがしほでギター教えてもらって、そこからチャットモンチーにもハマりましたね。

― 曲はどんな流れでできていくんですか?

しほ:私が作詞作曲してデモを作って、みんなで詰めていく感じです。余裕があるときは「降ってくる」んですけど、締切があるときはひねり出します(笑)

― そして改めて、最新EP「the face」リリースおめでとうございます!月追う彼方そのものを表現した作品と感じました。このタイトルやジャケットに込めた想いを教えてください!

しほ:ななみちゃん加入後、3人でゼロから作った初めての作品なので、「これが今の私たちの顔です」っていう意味と、この1枚でいろんな表情を見せられる作品になったと思ってこのタイトルをつけました。楽曲ごとの表情の違いを感じてもらえたら嬉しいです。ジャケットも私がこの女の子を描いてそれをデザイナーさんにアレンジしてもらったんですけど、架空の人物ではあるんですけど、意志の強い目をした女の子を描きました。

ななみ:タイトルもジャケットもめちゃくちゃいいですよね。CDの中にはそのままの女の子の絵も描かれてるので、ぜひ手に入れてみてほしいです。

― M-1「ロックンロールが鳴り止まない」は少しこれまでと雰囲気が違った明るめなライブチューンですね。

しほ:ライブでみんなと歌えて、距離が縮まる曲が欲しくて作りました。明るい雰囲気なんですけど、歌詞はちゃんと私たちらしく明るいだけじゃないのがポイントです。今まで月追う彼方を好きでいてくれた人にも刺さると思うし、初めて聴いてくれる人でも入りやすい曲になったと思います。

― M-2「beginng」はこの3人で初めて作った曲と伺いました。

しほ:そうなんです。この3人の始まりでもあるし、タイミング的にも春の曲が欲しいっていう話が出ていて。春って好きな人もいるけど、気負いしちゃうじゃないけど、新生活が始まったり節目の季節だから憂鬱な気持ちになる人も少なくないだろうと思って。そういう人に向けた応援ソングを書きたくて、この曲を書きました。

― M-3「余白」はMVも反響を呼んでいるバラードですね。

しほ:恋愛の痛みを描いたバラードで、聴いた人それぞれの経験を重ねてもらえる曲になったと思います。

ななみ
:MVも相まって「過去の傷をえぐられた」「落ち込んだ」みたいな、思ってた以上の反応が多くてびっくりしました。

しほ
:この曲を聴いてそういうしんどい思いとかする人って、本気で人を好きになったことがあるからこそ染みてるんだなって思って。しんどそうな人も多かったから、大丈夫だよってSNSで発信させてもらいました。

― M-4「うたかた」は月追う彼方の良さが詰まったノスタルジックな楽曲ですね。

しほ:今作の6曲もちろん全部お気に入りなんですけど、その中でもデモ完成して一人で聴いた時に、「え、やばい曲書いちゃった…」って思ったぐらいお気に入りの曲です。

ななみ
:私も本当にお気に入りすぎて、リリースする前にレコーディングが終わったぐらいで「次リリースする曲なんですけどめちゃくちゃ自信作なんで聴いてください!」ってお世話になってる人に送りつけました(笑)これぞ月追う彼方だと思う、大好きな曲です。

― M-5「ハルジオン」はなぜこのタイミングで再録したんでしょうか。

しほ:
この曲はライブの定番曲なんですけど当時の音源がドラムが打ち込みなのもあって物足りなくて、ずっと再録したいなとは思っていたんです。ライブでやっていく中で、やっぱりこの曲いいなって思う瞬間もたくさんあって、この曲で月追う彼方に出会う人も多いから、今の私たちでそのこのハルジオンを再録したいって思って今回再録してリリースすることになりました。思いのほか早く実現できで嬉しいです。

― M-6「内緒の話」もライブでの印象が強い楽曲です。

しほ:曲は結構激しめですけど、歌詞がすごく繊細な曲なんです。気付いてくれている人もいたんですけど、「好き」とか直接的な言葉を使わずに「どれだけ好きなことを伝えられるかゲーム」みたいな感じで、特に歌詞にこだわって作りました。

― MVは恋愛というよりメンバーのロードムービー的な作品ですよね。

ななみ:MVを作るまではラブソングだと思ってたけど、 MV見ると友情の曲にも聞こえるし、子供がいる親世代ですごく刺さるって言ってくれる人もいるし。それも恋愛だと言い切ってないからこそで、好きって恋愛だけじゃないから聴く人によっていろんな捉え方ができる曲になったんだなと思います。あと、ライブで必ずといっていいほどやっているんですけど、最初の頃「思ったより盛り上らないのかも」って思ったのも、曲が育っていって「うわーこの曲ライブで気持ちいい!」ってなったのもeggmanだったんですよね。ライブと音源で印象がだいぶ変わってくる曲なので、そんなところも聴いてほしいです。

― そして、2月から全国11ヶ所を周るリリースツアー「”the face”TOUR」が開催されます。どんなツアーになりそうですか?

しほ:とにかくたくさんの出会いがあると確信してます!ツアーの本数も増えたので、今まで気になってたけど来れなかった人にもぜひ来てほしいですね。対バンもお客さんも、新しい人に出会いがたくさんある気がしていて、本当に楽しみです!

― これからの月追う彼方の目標、野望を教えてください!

しほ:家族に恩返しして、じいちゃんばあちゃんになるまでバンドやっていきたいですね。
ななみ:武道館みたいな大きな会場で、全員の家族を集めてライブしたいです。それぞれの親同士を合わせたい(笑)

最後に読者へのメッセージをお願いします!

ななみ:私の中でこのEPから月追う彼方はスタート、みたいな気持ちがあって。ここから入っても全然遅くないし、むしろ今がチャンスだと思うので、このインタビューやMV、どんな入口でもちょっとでも気になった方は、今からでも出会ってほしいなって思います。そしてライブがやっぱり強みなバンドだと思うので、音源聴いてぜひツアーに来てください!

しほ:今作の中で、絶対にお気に入りの1曲があると言い切れるような名盤になったと自信を持って言えるので、ぜひ「the face」を聴いて、ライブに来てもらえたら嬉しいです!

かおり:この6曲、MVとかの映像で見る楽しさも全曲が違う良さあるので、ぜひそっちもチェックしてください!


[ リリース情報 ]
月追う彼方 5th EP「theface」

1.ロックンロールが鳴り止まない
2.beginning
3.余白
4.うたかた
5.ハルジオン
6.内緒の話

[ ライブ情報 ]
月追う彼方presents
「“theface”TOUR」

2/12(木)神戸・太陽と虎
2/13(金)福岡・OP’s
2/18(水)広島・ALMIGHTY
2/20(金)名古屋・ell.SIZE
3/11(水)高松・TOONICE
3/12(木)大阪・2nd LINE
3/20(金・祝)小倉・FUSE
3/30(月)静岡・UMBER
4/9(木)仙台・FLYING SON
4/10(金)新潟・CLUB RIVERST
4/24(金)東京・Spotify O-Crest