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坊っちゃん interview
- SPECIAL -

坊っちゃん interview

6/13に”高崎線に乗って”をリリースする坊っちゃん。
ぬくもりのある不思議で熱いライブに定評があるあの三人組!
坊っちゃんが遂にメジャーデビューということでそれを記念してインタビューを慣行。決してただの「普通」じゃない彼らの音楽に迫りました!

interviewer:井上

井上:”高崎線に乗って”聴きました。これだけクオリティの高い音を3人が作り上げているのは決して「普通」ではないと思いますよ。

坊っちゃん一同:(笑)嬉しいです!

井上:だって紙資料に坊っちゃんのセールスポイントが書いてあって 「今、限りなく普通に近いバンド」て書いてるからいじりたくなっちゃったんだよ(笑)

河村:良い意味で普通なんですよ!

井上:ですよね〜

井手上:スリーピースという一番シンプルなバンド編成というのもありますし特別斬新な音色を入れたり刺激的な表現を取り入れているわけではないので、そういう意味では「普通」であると思います。ただ、この言葉だけだと伝わりにくいとは思いますが一般的に使うネガティブな意味での「普通」というわけではないし、ありふれているつまらないものではない「普通」であると思ってます。

井上:バンドマンが思い描いてる一番根底にあるベーシックな表現で普通を使ってるんですね。

井手上:バンドを始めた2003年頃は斬新なことをやっている自信もありましたし、それこそ無敵で、自分がやりたいことを真っすぐやっていれば絶対売れると思っていたんですが1度デビューのお話しがあった時に、自分の音楽が全NGを出されてしまってチャンスを逃してしまったから、1回ガラッと変えてみようって思ったんです。自分のやりたいことをやることももちろん大事なんですが、自分がお客さんだったらとかを考えるようになりました。そういう意識が最近は常にあるので「普通」な作品が出来たと思います。正直な話をすればまだ自分たちに自信がない部分もありますが、バンドを始めてからの9年間の紆余曲折を経た、今だからこそできる最高傑作だと思っています。

鈴木:自分たちに自信が持てないけどそれは発展途上だからで、まだまだやれるとは思いつつ今の自分たちの最大限が詰まっていると思います。

井手上:このアルバムを聴いた人たちに良かったよって言ってもらえたらその時に初めて自信作になるんだと思います。

井上:構成する音やMIXも非常に立体的に作られていてレンジが広く素敵な音でしたよ。ストリングスや鍵盤も使っていてとても豪華な音源でした。

坊っちゃん一同:ありがとうございます。

河村:そこはすごくこだわったところなのでそこを聴いてもらえたのは嬉しいですね!

井上:今作のコンセプトを聞かせてください。

井手上:タイトルの由来は電車と人生ってすごく似ているなと思ったところがスタートですね。たまたま乗り合わせた誰かと、同じ道を進んで行って途中で降りて別れる人もいれば最後まで一緒の人もいる。僕ら坊っちゃんが結成するきっかけとなったのも高崎線という電車なんですよ。僕と鈴木が住んでいる地元に走っている電車で、生活にすごく根付いた物なんです。今作を聴いてもらう誰かにとって、人と人を繋ぐ柔らかい温もりを持った電車、僕らにとっての高崎線のようなアルバムになってほしいなと思ってつけました。

井上:そんなアルバムのリード曲の”中村”についてお話しを伺いたいと思います。

井手上:この曲は僕の人生を決定付けた旧友をモチーフに書いた曲です。彼がいなければ僕は音楽をやっていないですし、今の僕はいないと言っても過言じゃありません。中村は僕と一緒に音楽で成功することを目指していた仲間なんですよ。志、半ばで彼は倒れてしまったけど彼の意思を継いでいくという強い気持ちも込めた曲でもあります。本当に生きていると様々な出会いや別れがあって、いつも近くにいる人というのは少しずつ変わっていくじゃないですか。普段は意識していない部分に焦点を当てたかったんですよね。過去を振り返ると誰しも今のあなたにとっての「大切だった人(=中村)」が思い浮かぶと思うんです。それぞれの中村を想いながらこの曲を聴いてもらえたらと思います。

井上:毎回ライブで楽しみにしていた曲なので謎が解けてすっきりしました。個人的にはすごくポジティブで前向きなメッセージを感じました。

井手上:ありがとうございます。

井上:6曲目”みんなのルール”がすごく好きです。歌詞が素晴らしいですね。

井手上:こだわり抜いた1曲なんでそう言ってもらえると嬉しいです!いつも当たり前のようにしていて無意識で受け入れている事がふとおかしいなと疑問に思って作った曲ですね。ライブでクエスチョンをみんなに投げかけてそれぞれの答えを感じてもらいたいです。

井上:ラストを飾る”高崎線”はどうでしょう?

井手上:先ほども少し話しましたがこの曲は坊っちゃんが結成するきっかけとなった高崎線をモチーフに書いた曲です。僕はあまり妄想が得意じゃないのでリアルな感情で恋愛の曲を書きました。

井上:七度八分で熱ニモマケズって書いちゃうあたりが正にリアルですね(笑)。そんなに高い熱じゃないでしょって(笑)。

鈴木:宮沢賢治を取り入れているところも含めてそこが井出上らしさです(笑)。

井上:最後に7/28のワンマンライブに向けての意気込みを教えてください。

河村:約1年ぶりとなるワンマンライブですし、メジャーデビュー後初のワンマンなので肩に力が入ってしまうとは思いますが、そこも逆に人間っぽさを感じられると思うので渾身の力を込めてライブに挑みたいと思います。

井手上:坊っちゃんを結成して9年間で得られた人との繋がりやバンドを続けてこれた様々な出来事すべてに感謝の気持ちを込めてライブをやりたいですね。そして楽しい・悲しい・切ないなど人の感情や熱が全て直接肌で感じられるようなライブにしたいですね。

鈴木:ライブが終わった後に楽しいという感情だけでなく、普段忙しくて深く考えないような色々な感情を思い出すよう気持ちに繋がってもらえたら嬉しいです。あとはアルバムを聴いてから来てもらえたら、より楽しめると思うので是非聴いて下さい!!

井上:本日はありがとうございました!ワンマン楽しみにしてます。

井手上:精一杯頑張ります!!

坊っちゃん一同:ありがとうございましたー!