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AJISAI interview
- SPECIAL -

AJISAI interview

ストレートな歌詞に、聴いているだけで心が共感する経験はあまりないが、このバンドはそんなバンドだ。一曲一曲に喜怒哀楽を感じ、自分の中に鋭く歌がつきささってくる。そんなAJISAIがnew album 【決して鼓動は鳴りやまない】をリリースする。彼らにインタビューを敢行した。

interviewer:Shoko Ishikawa

―本誌初登場と言う事で結成はどんな感じだったんですか?

(Dr.)山本太作(以下山本):僕と(Gt.Vo)松本俊(以下松本)は小学校からの同級生で他二人は専門学校で出会いました。

松本:専門入って普通にバンドやろうよ。っていって始まりましたね。

(Gt.cho.)須江篤史(以下須江):最初は学内ライブでライブをやる為に結成したバンドでした。

-バンド名の由来はありますか?

山本:最初[紫陽花]という曲がバンドの中にあって、バンド名を決めるのにすごく時間がかかったので、いっその事[紫陽花]でいいんじゃないか?ってなりました。でも、平仮名や漢字でもしっくりこないし、ローマ字で[AJISAI]にしたのが始まりでした。

須江:インタビューなどで必ず聞かれる質問なので、後付けで理由をその都度考えてたんですが、ある時を境に正直に言えば良いかなと思ってそのまま喋ってます(笑)。

-そしてnew album 【決して鼓動は鳴りやまない】リリースおめでとうございます。出来上がってみてどうですか?

山本:すごくバタバタとレコーディングをして、気づいたら完成していました。

須江:久しぶりのフルアルバムだったので、やりごたえが凄くありました。マスタリングが終わったときは泣いてしまいそうでしたね。

(Ba.cho.)mocchi:僕がジャケットのデザインも担当しているので、早く製品版を手にとりたいです。

-mocchiさんがデザインも担当していたんですか?!

mocchi:そうなんです。ジャケットの写真は富士山に撮りにいきました。

-今作の、アルバムタイトルの由来を教えてください。

mocchi:須江:今まで、聴いてくれる方に意味を色々想像して欲しいと思って言葉遊びを使ったり、抽象的なタイトルが多かったのですが、今回はこちらから意思表示をしていこうと思いました。

-それはどうしてですか?

須江:去年一年で色んな人たちに会って、もっと明確に自分達から発信していいたいと思ったので。

-そ今作のコンセプトとかはありますか?

須江:〈生きる〉という事です。2曲目の【心呼吸】が出来て、今回のアルバムのタイトルも決まりました。

松本:生きる意味は人それぞれだと思うんですけど、自分なりの答えを出すきっかけを見つけてもらえればと思っています。

-この一年かなりのライブ本数をこなしてきたと思うのですが、それも今回の作品に影響していますか?

松本:色んなバンドと対バンする機会があったので、色々インスピレージョンを受けたりしました。個人で弾き語りもしているので、バンドとは別に曲が出来たりそれも良かったです。

-特に今作でインスピレーションを受けた曲はありますか?

松本:M1【アンドロイド】ですね。今までとは違った作品になったと思ってます。もし近い未来に歌詞に出てくるようなアンドロイドが出来たらという曲なんですが、僕も便利だし満たされそうだからきっと買ってしまうと思うんです。でも満足しているように見える事が、本当の幸せなのだろうか?
便利になっていく世の中だけど、その反面で人の優しさや温さかが遠くなっていく。アンドロイドとの出会いを通じて本当に大切なものは何かという事に気付くという曲です。

-歌詞の中に出てくる〈No.10535〉というのは?

松本:このワンワードでアンドロイドが沢山作られてるぞというのを表したかったです。

-ポジティブなワードが多いなと感じました。前はネガティブなイメージだったのですが。

松本:前回のアルバムが暗い部分が多くて、それを経て光の部分を今回は出したいなと思って作りました。前作の【WORLD ENTRANCE e.p.】が出来ていなかったら今作は出来ていませんでしたね。

-今回の曲は【WORLD ENTRANCE e.p.】の後から制作をはじめたんですか?

松本:そうですね。僕はちょこちょこ曲を書いていました。

須江:バンドで形にし始めたのは、去年のツアーファイナル後ですね。

-M2【心呼吸】を聴いた時、堅苦しい切羽詰まった生活を救ってくれる曲だなと思いました。

松本:僕も言いたい事をそのまま書いたのですが、生きていて窮屈だなと思う事って結構あるとおもうんですけど、そういう事を思っている人たちに響いてくれると良いなと思いますね。

-【シンプルライフ】は出だしから斬新ですね。

須江:ふとアイリッシュ音楽みたいなものを作りたいなと思って、ギターのイントロのフレーズが出来ました。そこからギターフレーズを中心に作曲をしていきました。

-一人一曲推し曲を教えて下さい。

山本:僕はM2【心呼吸】です。純粋にドラムフレーズが難しくて、大変でしたね。あまりレコーディング前にフレーズを考えて弾くタイプじゃないんですが、この曲に関しては細かい所まで考えて作ったので。

松本:M1【アンドロイド】です。毎回アルバムの1曲目に入る曲って一番最後に作った曲が多くて、今回もそうでしたね。凄くすんなり書けた曲でした。歌っていて気持ちが良い曲は聴いていても気持ちがいいのでこの曲が好きです。全体通して今作はそういう曲が多いです。M1【アンドロイド】とM2【心呼吸】、M4【逢えてよかった】は特に歌っていて気持ちが良いですね。

Mocchi:M10【シルバーワゴン】ですね。1番リアルな曲だなと思います。僕たちの機材車がシルバーワゴンなんですが、これに乗って全国各地に行ってきたので感慨深いですね。これからライブでも成長しそうな曲です。

須江:M6:【ソング嘘ター】です。自分で作曲したんですが、1番自分のイメージ通りに出来た曲です。松本は基本的に歌入れまで歌詞を送ってくれないので、
初めて歌を聴いたときに、すごくネガティブな曲になっててびっくりしました(笑)。

-基本的に歌詞を作る時、松本さんは他の人に相談とかはしないんですか?

松本:そうですね。自分のイメージで書いています。

山本:むしろ曲を録り終わって初めて歌詞が入ったものを聴くという感じです(笑)。

-今回全曲を通してかなり歌詞がストレートだなというのを感じるのですが、そこは意識した部分とかはありますか?

松本:そうですね。今まではなんとなく歌詞を濁して書いていたりとかしたので、今回はあえて、ストレートに書きました。

-須江さんが作曲したM6【ソング嘘ター】、M7【シンプルライフ】、M10【シルバーワゴン】はどういう時に出来たのですか?

僕基本的に何も考えずに曲を書く方が、うまくいきます。細かく考えれば考えるほど、迷宮入りしてしまうので、この3曲ともほぼ悩まずにできましたね。M6【ソング嘘ター】とかは家でColdplayのライブ映像を見ていて、こんな曲欲しいなと思って一時間くらいで書き上げました。

-今作のプレイ的な部分の聴きどころはありますか?

山本:M2【心呼吸】の二回目のAメロの所です!めっちゃ細かいので聴いて下さい(笑)

須江:今回は割とどの曲も素直に出来たので、全部です!

Mocchi:強いて言うならM11【ONE】のベースの空間ですね。休符を感じさせる抜く美学と言いますか。この曲は新しい事にチャレンジして、とても考えて弾きました。

-今までの作品はシーケンス等を使っていたりとかしたと思うのですが、今作はあえてバンドサウンドにこだわった意図はありますか?

須江:純粋に四人の音で作り上げたいと思いました。

mocchi:ライブでのバンドサウンドを重視しているので、あえて使いませんでした。

須江:今作は使わなかったけど、次回はもっと同期入れたりとかして、バンドの振れ幅を大きくしたいなと思っています。

-結成11年になり、今後の目指す先はありますか?

須江:売れたいですね〜(笑)。

松本:レーベルが変わってから自由は増えました。でも前のレーベルにいたころだと、周りの人のアドバイスとかも多くもらっていたので、全て自分たちで考えなきゃいけないという面では大変な事も増えましたね。

須江:細々した事務作業とか、やらなきゃいけない事は増えました。でもとても楽しいですね。

mocchi: 今が1番、バンドやっている感じが強いです。

-リリースツアーも控えていると思うのですが、ツアーで楽しみな事とかありますか?

須江:やっぱりご飯とお酒ですね〜(笑)。

-あはは!みなさんは何かありますか?

松本:純粋にライブが出来るのが楽しみです。一曲一曲を大事に聴かせたいと思いますね。

-ファイナルは去年と同じクアトロですね!

須江:去年のクアトロはソールドアウトしていなかったので、リベンジしたいという気持ちがあってクアトロにしました。

山本:あと純粋にライブがやりやすいので、僕は好きですね。

-最後に読者にひとことずつお願いします!

山本:とりあえず聴いて下さい!!

松本:ライブに行きたくなるような音源が出来たと思いますので、是非聴いてライブに来て頂ければと思います!

mocchi:ライブありきで作ったアルバムなので、是非ツアーに足を運んで頂けたら嬉しいです。

須江:色々な方の協力があって作品が出来たので、僕らだけじゃなくその方々の気持ちも乗せて皆さんに届けていきたいと思います。ライブを意識して作った作品なので、ライブも楽しみに待っていてもらえればと思います!

-本日はありがとうございました!