—まずは、3月7日ニューアルバムリリースおめでとうございます!
全員:ありがとうございます!
—今回、「アニメ縛り」という新しい縛り方が出てきましたね!
KEIGO(以下:K):いやそんな縛ったことないからわからないよ(笑)
—「アニメ縛り」という新しい枠組みをFLOWというバンドで出していこう!となったきかっけは何ですか?
K:昨年末に日本青年館で「アニメ縛り」のライブをやらせてもらったんです。演奏楽曲はすべて今までFLOWがアニメのテーマソングを担当させてもらった楽曲のみという。ライブはその一本のみの予定だったんですが自分たちの予想をはるかに超える応募がきたので、全国の映画館でライブ・ビューイングなどもやらせていただいたんです。ライブ後もものすごい反響をいただいたので、こういうものを今後は自分たちでしっかり届けに行こうと思って「アニメ縛り」のツアーを計画しました。アルバムのリリースっていうのは、そのツアーに合わせて考えたものなんです。
—リリースに対してツアーを作るのが割と普通のリリースの順序だと思うんですが、今回はその逆で、「アニメ縛り」のライブを届けに行くためにリリースを決めたんですね!
TAKE(以下:T):はい。
GOT’S(以下:G):本当にわかりやすく、やった曲がそのまま入っている感じですね。
—今回のリリースの大元となった日本青年館でのライブはどのように決まったんですか?
T:FLOWは2017年からデビュー15周年というアニバーサリーイヤーに入っていて、そこでいろんな試みをさせてもらっている中で、新たな挑戦というか、ここまで積み重ねたからことできるものをやりたいと思いました。アニメのテーマソングを担当させてもらった楽曲を集めたらFLOWとしては21曲というワンマンライブができるくらいの曲数だったので、それが大きなきっかけでしたね。「アニメ」と「FLOW」というのはこの15年の中で非常に濃くあったので、アニメへの恩返しができたらという思いも重なって、日本青年館でのアニメ縛りのライブにつながりました。
—なるほど!このライブの反響も大きかったということでしたが、今回のリリースの発表に対しての反響もすごかったんじゃないですか?
G:もともと、アニメでFLOWを知ってくれたお客さんが、またライブに足を運んでくれるにはどうすればいいんだろうっていうのは常に考えていたんです。「アニメ縛り」って本当にそのまんまなんですが、分かりやすいものを提案できたことが、またライブに足を運んでくれるきっかけになったんじゃないかなと思うんです。その反応が自分たちの思ってた以上だったという感じでしたね。入り口や窓口って伝えていくということを考えるとやっぱりとても大事なんだなって思えましたね。喜んでくれている姿が見えてうれしかったですね。
—そうですよね。なんといってもタイトルが「アニメ縛り」!
全員:・・・・。
IWASAKI(以下:I):そのまんまだよね(笑)
全員:笑
—これはみなさん満場一致だったんですか?
G:そうだね。もうちょっとなんか付け加える?って話もあったにはあったんだけど、このままがシンプルでいいんじゃないかって話で落ち着いたんだよね。カラオケではこういうのあるじゃないですか。「80年代縛り」とか「懐メロ縛り」とか。そういう感覚ですよね。
—タイトルの振り切り方がすごいですよね。すぐに覚えられる。
G:アニメの曲しかやらないっていうこと自体が振り切れてることだもんね!
K:わかりやすく一発で覚えてもらえるよね。
—収録曲一覧を眺めながら、改めてこんなにアニメのテーマソングを担当されてたんだなーって思いました。
T:約14年前の「NARUTO-ナルト-」の「GO!!!」に始まってそこから21曲の出会いがあるんですが、その十何年かで積み重ねてきたものってバンドの財産でもあるし、アニメだけで縛ってアルバムが作れるなんて他のバンドにはなかなかできないことですし。FLOWだからこそできる、このタイミングだからこそできる唯一無二のオリジナリティーのあるものとして提示できるんだなっていう思いがありましたね。
—実際にそれがアルバムになってみていかがですか?
T:いい!!!
全員:笑
T:不思議な縁もあったんですよ。2017年のタイミングで、以前自分たちが主題歌を担当してた作品「コードギアス」や「エウレカセブン」の劇場版3部作の公開が始まったりとか、いろんなサイクルが回り回って。自分たちの出会いが改めて価値のあるものだったというのが証明される中で、FLOWの音楽がもっと多くの人に楽しんでもらうためのきっかけになったらいいなと思いました。
—みなさんそれぞれに思い入れのある楽曲やタイアップはありますか?
K:僕はアニメのタイアップとしてもそうですが、自分たちの転機になったと思う曲が「Re:member」です。リリース直前に僕が交通事故にあってしまってライブをキャンセルしてしまったことがあったんです。そのあとも半年くらい活動ができなくなってしまってバンドとしての初めての挫折だったんですが、それを経て、この曲のリリースだったので、復活の曲だと思ってます。そしてその曲が「GO!!!」以来、再び「NARUTO-ナルト-」のテーマソングをやらせてもらえたということに縁があるんだなって思えました。
KOHSHI(以下:KO):俺はアニメっていたらドラゴンボールの世代だから、子供の頃に見ていたドラゴンボールのテーマソングをやらせてもらえるなんて思ってもいなかったですね。大人になってもドラゴンボールが続いてるっていうのも本当にすごいことだなと思いました。タイアップ曲も子供の頃に歌っていた「CHA-LA HEAD-CHA- LA」をやらせてもらえることになって、そのプレッシャーも本当に半端じゃなかったですが、その責任と重みを感じながら「CHA-LA HEAD-CHA- LA」と、劇中歌として「HERO〜希望の歌〜」を歌わせてもらいました。この2曲が劇場で流れたときは震えましたし、改めてやらせていただけてよかったなと思えました。
—まさに世代ですもんね!
KO:そうなんですよ。タイアップをやらせてもらった他の曲は自分が大人になってからの曲なんですよね。俺らの中ではキングオブアニメですね、ドラゴンボールは。俺にとってのヒーローは悟空だし。だから本当にその思いはひとしおでしたね。
—IWASAKIさんお願いします。
I:俺はシンプルに「GO!!!」ですね。ここで「NARUTO-ナルト-」と出会ってなければその後の展開も今とはきっと違った展開になっていたでしょうし。時代がそういう風に動く前のタイアップで、バンドがアニメのタイアップに起用されるということが今ほど多くはなかったんですが、そこで出会ったからこそ世界中にライブで行けるようにもなったし、他のタイアップもいただけるようになったし。ここが始まりでしたね。
T:自分は「サムライフラメンコ」の「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」ですね。アニメとロックシーンのクロスオーバーの中で深夜のアニメでギターのピッキングハーモニクスのリフで始まってスカパンクが流れていきながら4誘致のビートで盛り上がっていくものが世の中にあってもいいんじゃないかっていう、ある種の提案がこちらからできたんですよね。それが出演キャラクターの思いとリンクできたんじゃないかなと思いますね。あとは最新の「FLOW×GRANRODEO」の楽曲ですね。アニメシーンでトップを走り続けている最強のユニットと合わさって一つのものを作るということは、今までの経験がなければできなかったことだと思うし、それが「七つの大罪」のテーマソングになっているのも縁だなと思うのが、まさにメンバー7人で曲を作ったことも必然性を感じたところではありますね。コラボすることによって新しい刺激や発見もあるので、これから「FLOW×GRANRODEO」でやれることもまだまだあるんじゃないかって思えましたね。
—ありがとうございます!GOT’Sさんお願いします。
G:いろいろあるんですが、最近だと「テイルズ オブ」シリーズですかね。1年ちょっとの間でアニメとゲームの主題歌を全部で3曲やらせていただいて、その合間にも「テイルズ オブ」のイベントに出させてもらったりしたんですが、ぎゅっとした濃い関わり合いをもたせてもらったなって思いますね。作品のルーツがゲームだから、またアニメ界隈とは少し違った感じがありましたね。女性ファンが多かったりもしたし、通常のアニメ作品の客層とはやっぱり違ったような気がします。年末の日本青年館でのライブで、それぞれの曲の前に、各作品のキャラクターの声優さんにセリフを入れてもらってから演奏するっていう演出をやったんがあったんですが、「テイルズ オブ」シリーズテイルズシリーズの曲の前のセリフアナウンスが入った時の女性の黄色い声援たるやすごかったですね!
K:そうですよね。「テイルズ オブ」シリーズのイベントに出させてもらった時に、作品のファン、声優さんのファン、キャラクターのファンに女性の方が多いなって印象はありましたね!
—そうなんですね。そして先ほどTAKEさんからもありましたが、GRANRODEOさんとのコラボ楽曲「Howling」。MVも某テレビ番組も見させていただきましたが、本当に楽しそうに演奏されていますよね!
K:約3年前の「7-seven-」のリリースの時に僕らからGRANRODEOさんに声かけさせてもらったんですよね。新しい風というか刺激を求めていた時期だったんです。イベントなどでご一緒させていただいていて、ライブで何度も見ても本当にかっこいいんですよ!初めてコラボが実現したのがその曲で、そこから今回再び「七つの大罪」の復活もあって「FLOW×GRANRODEO」が実現しました。
—GRANRODEOさんとの楽曲制作の時ってどんな雰囲気なんですか?
T:もう、きゃっきゃきゃっきゃしてますね。水をかけ合いながらね(笑)
K:それを「めんどくせー!」とあしらわれてましたね(笑)作詞も作曲も7人みんなでやったんです。歌詞も僕ともKOHSHIとKISHOWさんの3人で書いたし、作曲はTAKEとe-ZUKAさんでしてますし、「7-seven-」の時よりも濃くやらせてもらいました。
—なるほど。再び「七つの大罪」シリーズを担当されてますが、過去にテーマソングを担当したアニメをまた担当できるっていうことはやっぱりバンドにとっては大きな意味を持つものなんですよね?
T:いい!!!
K:2文字シリーズ(笑)
—(笑)。「NARUTO-ナルト-」シリーズももう何本もされてますもんね。
KO:監督さんと先日話すきっかけがあったんですが、「NARUTO-ナルト-」のタイアップっていうのはバンドにとっての登竜門的な存在になってきたみたいなんですよ。デビューしたバンドがここから売れていくみたいな。売れていったバンドがまた「NARUTO-ナルト」に戻ってきてくれることは監督さんにとってもとても嬉しいことみたいなんです。だからこうやって何度もテーマソングを担当できるのは僕らにとっても嬉しいことなんですが、」そのことを監督さんも喜んでくれてるみたいなんですよね。
T:最近のアニメでは、GRANRODEOさんもそうですが、作品にとってのサウンドのカラーとか歌のキャラクターとかが濃密な関係性になってきていて、タイアップが同じアーティストになる機会は増えてきてるのかもしれませんね。曲が流れてすぐにアニメーションが頭に浮かんでくるような関係性ですよね。「NARUTOといえばFLOWだよね」って言ってもらえるのは嬉しいですし。
—今回のリリースのきっかけにもなったという「アニメ縛り」ツアーが間もなく始まりますね!全国各地回るんですね!
K:そうですね。まさにさっきもお話しした嬉しい誤算で、反響をかなりいただけたのでこの本数にしました。ライブ・ビューイングで見てくれた方もいらっしゃると思うんですが、やっぱり生のライブで体感していただきたいですしね。
—そうですよね。楽しみにしてくれているファンの方々へおひとりずつメッセージをお願いいたします。
KO:今回はライブハウスツアーですが、アニメファンもFLOWファンもロックファンも楽しめる内容になるので是非来ていただきたいです。なかなかアニソンイベントをライブハウス規模で開催することがないのでハードル高く感じるかもしれませんが、勇気出してきていただきたいですね。
K:今回の収録曲たちはまさにFLOWの歴史そのものだったりするので、見に来てくださる方々は本当に楽しみにしていて欲しいです。アニメの世界観も出しながらFLOWのライブ感も同時に押し出していけるので、一緒に楽しんで欲しいですね。
I:生を体感しに来て欲しいって気持ちが強いですね。アニメ縛りのライブをやった時に、お客さんもそうなんですが、アニメ業界も注目してくれていたんですよね。いろんな垣根をこえて実現できたFLOWならではの見せ方を楽しみにしてて欲しいです。楽しんでもらえると思うので!
G:一曲でも好きな曲があったら来てほしいですね。必ず演奏するので!遊びに来てください!
—では、最後にTAKEさんお願いし、、、
T:来い!!!
K:早かったなー!2文字シリーズ(笑)
T:今回のベストアルバム「アニメ縛り」さえ聴いておけば絶対に楽しめるツアーなんですよ!こんなに楽チンで答えの出ている試験はないですからね(笑)
—そうですよね(笑)
G:あとは、アニメの方も一度チェックしてから来てもらえたら、アニメの世界観も重ねやすいんじゃないかなって思います。高まると思いますね!ギリギリまでアニメ見て、直前でライブに駆け込んでくれれば!
—そしてラテンアメリカツアーも決まってるんですよね!
G:そうなんですよ!これもアニメ縛りで。
K:中南米もアニメ大好きな方達多いんですよね!3年前に中南米をツアーで回らせてもらって以来なので、これもまた楽しみですね!
—楽しみですね!今回、この質問を聞かずして終われません。みなさんにとって、アニメとはなんですか?
T:まあ「アニメ縛り」というタイトルのインタビューだからそうなるよね(笑)
KO:FLOWの歴史から見ても切っても切れない関係ですし、主題歌をやらせてもらったことでまたアニメにのめり込んだりと、個人的にもFLOW的にもなくてはならない存在ですね!
K:海外でライブやらせてもらうと、アニメ大好きな人たちが世界中にこんなにいるんだなって思い知らされるんですよ。今や日本を代表する文化の一つですよね。これから先も機会があるたびに胸を張ってアニメとコラボレーション
していきたいです!
I:人と人とをつなぎ合わせてくれるものというか、アニメを見てくれている人がいて、そこに主題歌という歌があって、それをライブで表現して。世界規模での繋がりを作る上でも大きな要素の一つだなと思います。そろそろアニメのあり方も変わってくるのかなとも思ってるんです。実写とのクロスオーバーももっと密になっていくだろうし。そうやって進化していけばまた新しいものが生まれていくんじゃないかなって思っています。
G:気持ちが高ぶったり穏やかになったりするし、精神安定剤的なものかなー。俺は本もそんなに読まないしドラマも見ないんだけど、アニメは見るんだよな。圧倒的にファンも多い気がしますよね、他のカテゴリーに比べて。掘り下げていく楽しみとか熱狂させる要素があるというのはアニメも音楽も一緒だなって思えるから好きでいられるのかもしれないですね。
—じゃあ、TAKEさんにとってアニメとは?
T:いい!!!
—ありがとうございます!
K:ありがとうございますじゃないでしょ!(笑)
T:いやー、もはや国の宝ですよね。アニソンに関しては国家ですよ!
全員:・・・・・・・・・。
K:言ってやったみたいな顔してるぞあいつ(笑)
全員:(笑)
—最後にVocalのお二人に伺います!今回の作品を感じ一文字で表すなら何でしょうか?
K:「超」ですね。ラテンアメリカツアーも含めてですが、」いろんな枠を超えていきたいと思ってるんです。国もそうですが、ロックが好きなお客さん、アニメを好きなお客さんが混在している中で「FLOWのライブ」という共通点を使ってそういう区切りを超えていきたいですし、15周年で終わらずこの先20周年を迎える時にはまたいろんなものを超えて成長していきたいし、そんな思いがありますね!
KO:調和の「和」ですね。
—「和」、その心は?
KO:気持ちはKEIGOと一緒です!
—ありがとうございました!