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KNOCK OUT MONKEY interview
- SPECIAL -

KNOCK OUT MONKEY interview

7/18に待望のミニアルバム「0 → Future」の発売を向かえたKNOCK OUT MONKEY。先月のインタビューに引き続き、本誌で初となる、2ヶ月連続インタビューを敢行。2回目となる今回は「0 → Future」誕生までの過程をじっくりお話して頂きました!!8月にはサマソニ出演も決定している、今ノリにノッている大注目バンド、知らないなんて損ですよ!!

interviewer:YUMA

―まずは「0 → Future」発売おめでとうございます。

KNOCK OUT MONKEY(以下:KOM):ありがとうございます!!

―eggmanのマンスリーで2ヶ月連続インタビューは初めてなんですよ。

w-shun(Vo.&Gt.):そうなんですね!めっちゃ嬉しいです。

―前回のインタビューも読んで欲しいんですけど、もっと深く話を聞ければと思っています。リリースを迎えてみてどうですか?

w-shun:やる事はやって良い物が出来たので、後はそれがどういう風に評価されるのかは分からないですけど、楽しみな部分はありますね。ワクワクと不安が入り乱れてるって感じですかね。

―改めて、アルバムタイトルが「0 → Future」になった理由をお聞き出来ますか?

w-shun:単純に今回のアルバムで表現したかったのが、3月に「HOPE」っていうシングルを出したんですけど、そこに至るまでの様々な感情であったりとか、新たに知った事、吸収した事、今持っている物を全部落とし込みたいっていうのがあったんです。結果的に「0 → Future」の最後のトラックに”HOPE”を入れているんですけど、”HOPE”に至るまでの物語っていう感じにしたかったんです。”HOPE”を最後にする事でここまでの、自分たちが苦労して来た事とか勉強して来た事を全部出してもう1個、次のステップに進めるっていう意味合いで色んな曲を作りました。タイトル的には、時計が逆戻りしないのと同じように、人は産まれて赤ちゃんからスタートして年を取っておじいちゃんになって死んでいくじゃないですか。物事は、基本的に先の事を考えたり過去の事を考えたりしますけど、その積み重ねがあって過去であったり未来を考えるって事があると思うんで、自分たちがこのアルバムですべてを出し切った事によって「0」に戻すというかフラットに戻して、これからどんなライブ、活動をして行こうと考えて、今からスタートするよっていう意味を込めてこのタイトルになりました。

―「0 → Future」良いタイトルですね!!

w-shun:言葉はあとで選んだんですけど、この気持ちは最初から持っていて、アルバム出来た時も意味合いを持たせたいなって思ったんでこうなりました。

―このアルバムが出来るまでの期間で、意識的に変わった部分とかはありますか?

w-shun:変わったというよりは、研ぎ澄まされた事の方が多くてCDをリリースしていない間はずっとライブして来たんですよ。どんなライブをしようって毎回考えてたんで1本1本に対しての責任感というか、やめるか続けるかの瀬戸際に立った時に改めて行うライブや曲作りの意識は余計な物がないというか、一番確信ついた所が目に見えて分かったんですよね。削ぎ落とされていって芯が見えるようになった。最近は自信もってライブ出来るようになってきたし、今までは「どうですか?」ってやってた事も、好きな人も嫌いな人もいると思うけど「俺たちはこうなんです!」って提示出来るようになりましたね。昔は押し付けてた事もきっとあったけど、相手の考え方とかを考えて調和出来るところがありますよねってお客さんと会話出来るようになってきました。それをどんどん色んな人に聞いてもらったり見てもらって出来れば良いなって思います。

―歌詞を見て前を向く姿勢を感じたんですけど、これはアルバムのコンセプトなんですか?

w-shun:日常生活の中で思っている事を書いたつもりなんですけど、前向きな歌詞だって捉えられる印象の方が強いんだなって思いますね。負けず嫌いな性格がそういう風に前に進めさせようとしていて、どっちかっていうと不安になって落ち込んでふさぎ込んじゃうタイプなんですけど、でもそれで足踏みをしたくないから自分の中で何とかしようってして、その部分が歌詞に出た感じですね。

―自分のケツをたたいてる感じ?

w-shun:そうですね。その言葉の方が合うかもしれませんね。でも歌詞を見てみると自分が前に進みたがってるのかなって思いましたけどね。

―前回のインタビューで、レコーディングで挫折や葛藤が多かったって言ってましたけど、どんな感じだったんですか?これ2ヶ月連続っぽいですね(笑)。

KOM:あははは(笑)。

w-shun:そろそろレコーディングするよって時に1回ミーティングして、曲を練り直せって言われたんですよね。僕ら的には勢いでやったんですけど「ん〜??」って感じになって、その日がレコーディングの初日だったんですよね。リリースのタイミングも決まってるし期日もあるじゃないですか。それが差し迫った中で練り直すっていう時間がない故の焦りはハンパじゃなかったですね。

―レコーディングの初日だったのに曲を練り直したんですね。

w-shun:ショックで30分くらい誰も話さなかったですね(笑)。

―あははは(笑)。

w-shun:練り直した曲もあるし、0から作った物もあります。それはそれで良かったなって思いますね。時間が決まってる事だし、ある程度期待もしてもらっているし、とりあえず1歩踏み出してみようって思いました。今までだったら地元の神戸に戻ってスタジオ入って1〜2日かけて作っていましたけど、時間が差し迫った中でこれだけの曲数を壊して作り直すってことで集中力はすごかったです。毛穴全部開いてました。

―すごく大変ですね(笑)。

w-shun:そこまでした事がなかったんで、与えられた試練だって思って作りましたね。歌詞に関しても全部書き直しになって、数時間でインスピレーションだけで書きました。でもそれが今までと違う思い入れがあるし、メンバー全員が同じ方向を向いてやれたって事は良かったですね。

―同じ目標に向かってやれたって言ってくれましたが、KOMの曲はジャンルが様々というか、メンバーの聞いてきた音楽のルーツが皆さん1人1人違うのかなって思いました。これについて深く教えて下さい。

亜太(Ba):僕で言えば、親父の影響でジャズとかブルースとかを聞いていて、こういう日本の音楽とかロックは中学高校くらいから聞き始めて、KOMからリンクするようなジャンルを聞き始めたのはKOMに入る直前だったので、自分のルーツやボトムになっている音楽はミクスチャーロックじゃないです。でもそういう要素を自由に放り投げていけるのがKOMなんです。世に出てる人は、軸になってる物があって1曲を基軸にして芯が通っているのかなって思っているんですけど、現状のKOMの場合はAからZまで全部聞いてようやく芯が見えるというか、自分のルーツを曲げる事なく入れられるのですごく居心地がいいですね。

―みんながルーツを持ち寄ってみんなで消化するって感じですか?

w-shun:そっちの方が近いかもしれませんね。全員でやってて最終的に落としていく所はKOMって所にすっとフィルターを通すようにしてますね。バンドを10年以上やってるメンバーばかりなので、ある程度バンドのモラル的な部分は分かってると思うので、みんながそこに向けてフィルターを通そうって行為をしているからこそ上手く続いてるのかなって思いますね。

ナオミチ(Dr):今回のアルバムは、ビックリさせられる部分が多いと思うんですけど、それを作ろうって意識が固まっていたし、みんなそれぞれ振り幅があるんだけどすんなり出来たって感覚はあります。

―僕も3曲目の「Open your mind」を聞いてこの入り方でここに落とし込む?って思いました。

KOM:あははは(笑)。

―冒頭のメロディーがすごい好きで聞いてたら急にラウドっぽくなるってどんな曲??みたいな(笑)。

w-shun:今まではイントロの部分を大事にして、その空気を全体的に持っていって活かそうって作ってたんですけどその概念すら壊しても良いんじゃないかって思って。しかもその次の曲は「実りある日々」なんで、えっ何これ?って不安にさせるくらいの方がいいかなって思っていて。でも自分たちの中では割とナチュラルですね。曲順に関してもこの曲の次にこれ入れてみたら面白くない?って考えてやりましたね。

―僕のイメージですけどKOMっていうコンピレーションアルバムなのかなって思うくらいジャンルが様々で、でも全体を通して聞くと筋は通っていて1曲1曲の中にKOMらしい展開があるなと思いました。

w-shun:人によっては全然好きな曲が違うんですよね。

―そうですよね。

w-shun:ゴリゴリな曲が好きでいてくれても聞いていくうちにライトな曲も好きになってくれればいいなと思いますね。幅を広げてこういうジャンルは聞いてなかったけど好きだから勇気出して引き出し開けるってなってくれれば、色んな音楽を聴くっていう広がりとかキッカケになるかなと思います。

―そうですね。”BREAK”のPVも既に公開されていますが撮影秘話などはありますか?

w-shun:横浜の大桟橋の近くで撮ったんですけど、カットされてる所が多かったです(笑)。水をワイルドに飲んで下さいって言われて、3回くらい並々に水が入ってるコップを一気したんですけどPV出来上がったらカットされてましたね。

―あははは(笑)。dEnkA(Gt.)さんが僕のイベントの[NOID]のラバーバンド付けてくれてて嬉しかったです!前回のインタビューでも今後の目標を次回聞かせて下さいとお伝えしましたが、最後にKOMの0から未来に行くというタイトルを付けた後、どこに行きたいか聞かせて頂けますか?

w-shun:上に行きたいですよね。レベルの高い所で勝負したいって思います。先輩でも今売れているアーティストでもそうなんですけど、肩を並べてそういう人達と向き合って音を出した時に自分がどう感じるとか、どう思うかっていうのをすごく知りたいので、まず同じ土俵に上がれるようにしたいです。目標でもあるし、今後そこでやっていきたいって自分が思うのであればクリアして当然のレベルだと思うので、軸はそこに置いていますね。今までやって来た事を大事にしつつ、でもちゃんと前向いて1歩1歩進んでいく事は忘れないでやっていきたいですね。

―めちゃくちゃ応援してます!2ヶ月連続インタビューありがとうございました!

KOM:ありがとうございました!!

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