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Large House Satisfaction interview
- SPECIAL -

Large House Satisfaction interview

ジャパニーズロックンロール、四つ打ちニューウェーブビート、USハードロック、パンクアティテュード、ライムを踏むリリック、とにかくクラシックなセンスと、前衛的なアンテナの共存で武装したオリジナリティー。唯一「自分の感覚」だけを頼りに研ぎすまして鳴らして来た彼等の音は、これまで多くのライブ会場でフロアを踊らせて来た。矢沢永吉所属のGARURU RECORDSとサインしたニュースが話題となったデビューを経て、今回遂に発売、フルレンスアルバム『HIGH VOLTEX』。取材に立ち会うメンバーから感じる前傾姿勢なエネルギー、このバンド本物です。

Interviewer : 鞘師 至 (shibuya eggman)

「やっぱり、現代に生きてるからじゃないかな、この自由度は。」

— 今回のアルバム、音のセンスに、王道ロック以外のいろんな音楽の要素も感じるんですが、具体的に今まで影響を受けたアーティストは?

■小林要司(以下 Y):僕は「AC/DC」とか、あと偶然知ったんですけど「降神」とかも当時すごい好きになって、聴きましたね。彼等の、ラップというより、語りに若干のメロディーが載ってくる、あのスタイルがすごい斬新で。言葉の遊び方もかっこいいし。僕ら今まで歌詞はずっと英語だったんですけど、今回初めて全部日本詞なんですよ。そういった意味ではシングルの「Traffic」くらいから、降神みたいなHIPHOPからの影響もありますね。

■小林賢司(以下 K):周りも結構HIPHOPを聴く世代だったし、なんかそういういろいろ聴く文化があるんですよね、俺達の代って。中学の時にDragon AshがTVに出てて、皆その入り口がクラブミュージック聴くきっかけになって、みたいな。

— 曲によっては歌詞が音から拾って作られてるというか、英語詞っぽく聴こえるようなフレーズもありますね。

■Y:そうですね。ノリ重視で英詞っぽいリズムがあって、そこに言葉をはめてみたら逆に面白い歌詞になったみたいなそういう歌詞もありますね。やっぱりそこはHIPHOPの影響なのかな。音から単語をはめて聴いてみると、今まで自分の中になかった言葉がはまったりして、おおいいじゃん!みたいな発見もあって。本当に兄(小林賢司)の言ったようなチョイスの仕方で個性が出てくると思うんで、言葉のリズムにしても、選ぶ言葉にしても、どれだけ衝撃的なというか、聴いた人の中に残せるかにこだわりながら作ってます。でもその反面で英語っぽく聞こえすぎて歌詞分かんないって言われたりしますけどね(笑)。日本語詞でこのスタイルがハマったのは「Traffic」(本作3曲目)が一番最初だと思います。

— 「Traffic」、初めてshibuya eggmanに出演してもらった時に、リハで聴いて一発でヤラれた曲です。

■K:多分ね、当時鞘師さんがライブで聴いていた「Traffic」は、まだ英詞だったと思う(笑)。

— え!(笑) 逆に日本詞になっても違和感感じない程のリリックのリズムたるや… ちなみに楽曲のこの自由度は、どこから来るもの?

■Y:曲もメロディーも、メンバー3人皆で作っているからかな。例えば僕と兄が曲を作ったときのメロディーってかっこいいの出来るんですけど、どこか型にはまってたり。けど田中さんはそういう部分が全くなくて、すげーキャッチーなメロディーとかをカウンターで出してくるんですよ。

■田中秀作(以下 T):逆に僕はリフとか、平メロとかがあまり思い浮かばなくて、サビのメロとかの方が出てくるんですよね。

— 3人のバランスがいいんですね。

■T:そうですね。すごくいいバランスでやれてます。

「ぶっとばす」っていう。

— よく聞く「LHSはライブがヤバい」という名声。ライブに臨む時はどんな気持ち?

■K:いろんな音楽聴く人が世の中いるけど、「とりあえず俺達のを聴け!」って思ってやってますね。なんだろう、「ぶっとばす」っていう意気込みかな。自分たちが過去見てきたLIVEでぶっとばされてきてるから、それを今は自分達が、周りにやれてないと嫌だなって思ってます。

— 逆に当時、ぶっとばされたバンドは?

■K:THEE MICHELLE GUN ELEPHANTとかゆらゆら帝国とかですかね。2バンドとも別の意味でぶっとばされましたね。AC/DCとかも見に行ったときは、すごかったな。それこそ生まれて初めて生で見るロックスターですよ。俺達以外のお客さんはほとんどおじさん、曲間とかもシーンとしてるんですけど、その中で要司がずっと独りで「アンガースッ!! アンガーース!!!(AC/DCのギタリスト)」とか叫んでて(笑)。こいつ大丈夫かな…みたいな(笑)。俺がこれまでで見た要司のマックステンションはあの時でした。

■Y:多分中3くらいのときだったんですけど、もう異常な興奮状態でした。でもほんと、そのときのライブ見た興奮を今、自分達のライブで皆に与えていきたいです。

— なるほど。今回のリリースツアーライブは、全国各地で25本決まってますね。

■K:そうですね。もっと行きたいくらいです。東京以外の各地にはまだあまり行けてないので。去年の8月くらいから少しずつ地方のライブハウスに行き出して、地方の音楽シーンに触れて、やっぱりみんな音楽が好きなんだなって、ロックがすきなんだなっていうのをすごく感じました。すごいパワー貰いますよ、各地で。だから今回も楽しみです。

— このリリースを通して、ファンへメッセージをお願いします。

■K:そうですね。買え!ってことですかね(笑)。今回のアルバムは本当にすごくいいものが出来たと思ってます。現時点で、一番最高なものが出来ました。是非ぶっとばされるためにCD買って、人生変えてください。聴けば何かしら変わります!

 


◉‪Traffic‬

◉‪Phantom