ー どんな経緯でスタートしたバンドなんですか?
ちゅーそん(Gt):僕と凪渡が同じ大学で、学部もバイトもサークルも何もかも一緒だったので、2人でいろんな話をしていて。僕が前にやっていたバンドを辞めようかなっていう相談をした時に、じゃあ一緒にやろうぜっていう話になりました。そこからサークルのメンバーと、高校の時にライブハウスで出会った友達のイクミン(Dr)を誘って結成しました。
― 「Ochunism」というバンド名にはどんな由来があるんでしょうか?
ちゅーそん:僕が「おちゅん」って呼ばれていた時期があったんです。その頃個人的に漫画を描いていたりもしたんですけど、SF漫画で主人公に付きまとう妖精の名前が「オチュニズム」で。響きが良かったので候補に入れてたら、気づいたらバンド名になっていました。
ー 関東に拠点を移したのは何かキッカケがあったんですか?
凪渡(Vo):事務所に所属して、レーベルに入る事が少しずつ決まっていって。メジャーデビューシングルの「夢中」をリリースするタイミングで引っ越してきました。
ー 上京してみて変わったことは?
凪渡:今振り返ると、当時は色々な事が早いスピードで進んだっていうのもあって、最初はどこか浮き足立っていましたね。僕ら自身、音楽をやるために上京することの重要性とか、何も意識せずに東京に来てしまったので、最初はみんなバラバラやったと思います。「東京行きたい!」ってちゅーそんが言い出して、みんな流れで「行きたい!」ってなって。僕はその時、まだ早いんじゃないかって反対していたんですよ。1年ぐらい経ってやっと近くに住んでいることの意味とか、みんなで引っ越した意義みたいなところは分かってきて、今では引っ越して来て良かったと思っています。
― 新曲「GIVE ME SHELTER」はどのように出来た楽曲なんでしょうか?
凪渡:ちゅーそんと僕で一緒にスーパーに行きながら歌ったメロディーが、「めっちゃいいやん!」ってなったのが始まりでした。その時に“ガラガラのクラブで踊りたい”っていう1番印象的なフレーズが出てきたんです。こういう時って、その時の自分の潜在意識みたいなものがめっちゃ出ると思っていて、このフレーズに対して自分に問いかけてみたら、人混みが苦手で、 爆音の中で楽しく踊りたい。でも1人で踊りたいんだ。っていうところから、やっぱり音楽は1人で楽しむものみたいな感じやったなって、原点回帰みたいな気持ちになったんです。そこからずっと歌詞と向き合って、半年ぐらいかけて歌詞が出来ました。サウンド面でも、最近のOchunismが得意なダンスミュージックの上で、もっとギターが歪んで、ロック、エモーショナルな部分を取り戻していった作品だと思っています。
― ロックな部分をもっと取り入れようと思ったのは何かきっかけがあったんですか?
凪渡:最近僕たちのために仕事とか全部やめて上京してきて、今僕らのスタッフやってる熱い男がいるんですけど、 彼が僕らに最初に言ったのが、「お前らはロックだ」と。「ポップスとか色んなジャンルあるけど、やっぱりお前らはロックバンドやぞ、そこを忘れるな。」って言ってくれて。そういうのもきっかけとしては大きかったと思います。編曲のスキルとか、上手いこと歌ったり演奏の技術がついちゃうと、逆に上手に納めがちになってしまうんじゃないかと思うんですけど、そこを昔みたいに感情的な部分だけで進めてみようって思って、音楽を始めた頃の純粋な気持ちで音楽に向き合っていた自分を読み解いていきました。「GIVE ME SHELTER」を通して、過去にタイムスリップしている感じです。
― タイトルに込めた意味を教えてください!
凪渡:これも不思議なもんで、“ガラガラのクラブで踊りたい”っていうフレーズが、まだ解像度が低かった、、、なんて言うか、自分自身の心の奥にある気持ちへの解像度が低かった時に、なぜか「SHELTER」ってタイトルをつけていたんです。そこから、人混みが苦手やけど行ってみたい、でも行けない自分。抑圧とか制約から解放されるような場所に行きたいけど、そこに行くのも勇気がいる。けどそれが欲しいんやなって気づいて。「僕にシェルターをください」っていう、”自分が自分らしくいれる場所が欲しい”っていうテーマで作りました。
― 色々な思いが詰まった楽曲だと思うのですが、歌詞に込めた思いやメッセージはありますか?
凪渡:今までは自分なりに答えを書いて、聴いてくれる人に伝えたいっていう気持ちで曲を作っていたけど、「GIVE ME SHELTER」はむしろ逆で。自分の心をたださらけ出してそこに置いてきたから、あとはみんながそれぞれの人生で少しでも共感出来たり、僕と共鳴する部分があったらいいなっていう気持ちで歌っています。
― それぞれここを聴いてほしい!ポイントがあればおしえてください。
ちゅーそん:この曲は、サビから始まってAメロで転調するっていう仕掛けがあって。そこからじわじわサビに向かって上がるジェットコースターみたいな感じの流れが素晴らしいので、そこを聞いてほしいですね。
凪渡:アウトロで「踊りたい〜」って伸びたあとに口閉じたままハミングで歌うところがあるんですが、声にもならない叫びみたいな感じから、フェードアウトで終わっていくのが個人的には好きですね。レコーディングでその場で気持ち込めてやったところなので、聴いてほしいポイントです。
― MVも公開されていますが、どんな作品になっていますか?
凪渡:自分が警備員の設定で、夜の監視カメラにいるはずのないバンドが映っていて、それは本当の自分だったっていう内容で。途中、大きい懐中電灯を持って歩いているところは、自分自身の探求、自分の心の中で迷ってる感情を表していて。そこで自分がありたいと思っている姿の自分と出会うっていう、僕らしさが出てるMVになってると思います。
― 新体制初のワンマンライブ『READY TO FIGHT』を終えて、今の率直な気持ちを教えてください。
ちゅーそん:ワンマンでほんまにバンドとしての筋肉がムキムキになったみたいな状態で「もう俺最強だぜ!」みたいな、中2の頃の圧倒的自信みたいなのを取り戻しつつあるんです。ワンマンを経て「次のワンマンはその筋肉で戦うぞ!爆発爆発!」って感じです!
凪渡:『READY TO FIGHT』っていうタイトルのとおり、「本当の弱い自分とか、いろんなものと戦う準備ができた。もう覚悟持ってやっていくぞ。」っていうワンマンでした。だから、ライブが終わって、逆にまだまだ自分たちは上に上がっていけるなって確信したライブやったっと思います。ちゅーそんは筋肉って言ってくれたけど、バンドとしての基礎的な1番下の土台が確実に出来たんかなと思っていて。そこにもっともっとこれからいろんな要素を足していって、まだまだ強くなれるなって、自分たちの伸びしろを実感したライブでした。
― 4/12(土)東京、4/29(火・祝)大阪で’Strange,Dance,Rock’と題したワンマンライブが開催されます。どんなワンマンになりそうでしょうか?
凪渡:僕らの新しいテーマとして’Strange,Dance,Rock’って言ってるんですけど、奇妙で、踊れて、ロックで、等身大でかっこいい。そういう音楽を今目指して、今まで僕らの好きやった要素が集合している感じです。『READY TO FIGHT』は、お客さんも含めてみんなで作り上げた日っていう印象があって。次のワンマンライブは僕らが完全にみんなを引っ張っていくような日にしたいと思っています!
ちゅーそん:爆発です!
― 2025年はどんな1年にしたいですか?
ちゅーそん:とにかく超かっこいい曲を作りたいですね!その曲で、もっと上のステージに行って、見える景色をどんどん更新していきたいなって思います。
凪渡:たくさん美味しいものを食べて、 Ochunismに関わってくれる人、関係者、ファンのみんなや僕ら自身も、いっぱい笑えるような1年にしたいです。
ONE-MAN LIVE 2025
’Strange,Dance,Rock’
4/12(土)【東京公演】代官山UNIT
OPEN 17:15 / START 18:00
スタンディング ¥4,500
4/29(火・祝)【大阪公演】Live House Anima
OPEN 17:30 / START 18:00
スタンディング ¥4,500