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Oh No Darkness!! Interview
- SPECIAL -

Oh No Darkness!! Interview

リアルな90’洋楽オルタナロックの片鱗を感じる楽曲に対して、逆に属性 “無” の透明感で漂うボーカルワークが乗っかる音楽性。 今の時代にここ日本でアウトプットされる事で新しい音楽のひとつのかたちとして成立しているセンスの塊のようなニューエイジャーが現れた。 取材場所にDEAFTONESのシャツで登場した辺りに界隈の音楽へのプロップスを感じるが、メンバーの性格のやわらかさがそのまま反映されたような、既存のオルタナロックよりももっと高次元で自分たちの音楽を扱っている感じが知的で好印象だ。 肩の力は抜いて構えずにやる音楽の強み。 この伸びやかな音楽性には無限に可能性を感じる。

Interview & Text : 鞘師 至

ー 音源聞かせてもらったんですが、まずもって今の日本の音楽シーンの流行なんか全然気にしてない!っていうぐらい気持ちよくオリジナリティー突っ走ってる感じが聴いていてスカッとしました。 洋楽オルタナっぽいセンスというか。 これまでどんな音楽を聴いてきたんですか?

■クボ (Gt): 僕は音楽の入りで言えばアジカンとか、ゼロ年代に流行ってた洋楽、The Strokesとかですね。 ガレージロックのリバイバルくらいの世代の音楽を沢山聴いてました。 そこからだんだん遡っていってThe Smashing Pumpkinsみたいな90年代のオルタナが好きになりました。

ー レアなパターンですね(笑)。 学生時代、同じような音楽を聴く友達って周囲に結構いたんですか?

■クボ: いえ、僕ひとりでした(笑)。

ー リアルタイムな流行ではない音楽を独自に追求してたんですね。 

■クボ: 新しい音楽も全然好きなんですけどね、古い音楽を掘り下げてくのに夢中で、時間が足りなかった、っていう感じですかね。

ー その感覚はすごくこのバンドの音楽性に現れてる気がしますね。 流行りに乗っかってない音楽をやってる人たちの中にはメインストリームに従順である事に背く為に違うことをやり始める人もいますけど、On No Darkness!!の音楽はそういうひねくれた感じがしない、というか。 消去法で作った音楽じゃなく純粋に良い!と思った感覚を辿って出来上がった曲に聞こえます。

■クボ: 確かにそんなに流行りから逃げてる意識はないかもしれないですね。 結果的にこうなったというか。

ー ちさとさんはどんな音楽遍歴?

■ちさと(Vo/Ba): 私は元々あんまり音楽聴いてきてなかったんですよ。 大学で軽音楽部に入って初めて自分で色々音楽を聴き始めたんで、始めの頃はみんな知ってるような邦楽の曲をカバーするところからでした。 で、このバンドを始めてからそれこそスマパンとか、色々教えてもらった音楽を好きになっていって。

ー その何色にも染まってない感じもまたボーカルスタイルにちゃんと出てますね。 ただメロディーラインにはやっぱり洋楽オルタナのセンスを感じるんですが、歌のメロディーはどちらが作ってるんですか?

■クボ: 僕が作ってたり、でもクレジットが2人の名前になってる曲は大体ちさとが作ってます。 僕的にもちさとの独特の感覚がおもしろいなと思ってるんで、メロディーラインも任せよう、と思ってやってもらってます。 めっちゃオルタナ寄りな曲と、パワーポップ寄りな曲がありますけど、ボーカルが乗ると自分たちらしい感じがちゃんと出るんで、僕的にはそこが重要かなと思ってます。

ー 歌詞に関してはお二人とも書かれてますが、どういうものからのインスピレーションだったり、タイミングで書いてることが多いですか?

■クボ: 僕は映画を見て感じた事とか、そこにあった風景の描写とかで書く歌詞が多いですね。 
■ちさと: 私は先にできた曲を聴きながらいつも歌詞を作ってるんですけど、これまでに読んだ小説とか、見てきた映画とかからインスピレーション掘り起こしてくる、っていうのが多いかな。 
■クボ: 実体験を書くっていうよりは、物語を作っていくような感覚で歌詞を作っていってますね。

ー 現実的な描写でないそういうストーリーがまた、曲の浮遊感を引き立ててる感じがしますね。 因みに現在は活動拠点は関西?

■クボ: そうですね、僕は地元が愛媛なんですけど、今は大阪でのライブが多くて、ただニーズがあればどこでもやりたいと思ってるんで、これからいろんな場所で活動できて、いろんな土地の人たちに聴いてもらいたいですね。

ー 活動4年という事ですが、音楽的には自分たちのスタイルが既にちゃんと確立されてる感じがしますね。 この先どうなっていきたい、という考えってありますか?

■クボ: こういう感じのことやってるんで(笑)、流行って売れてっていうのを追いかける事を第一にするよりは、今やってるような自分たちの好きな音楽をこのままやり続けて、それをいろんな人に聞いてもらえたら、って思いますね。
■ちさと: 私は自分たちの音楽何でもっと流行んないのかな?って思いますけどね!(笑) 良いと思うんだけどなぁ…(笑)。 なんとかしてこの音楽を流行らせます(笑)。