—まずは20th Anniversary Best Album「TWENTY STORY」リリースおめでとうございます!
DAISHI(以下:D)&seek(以下:S):ありがとうございます!
—20周年ですね。20年やってこられて今のお気持ちはいかがですか?
S:まあ色々ありましたので、20年という時間だけじゃない重みみたいなものはあります。20年経っても5人で笑顔で中野サンプラザに立てるなんてって思えるくらいの濃い時間でしたね。20周年って言いましたけど、僕らは間で活動休止していた時期がありますのでバンドメンバーだけで20年を作ったって言い方は語弊があるなと思っていて、休んでいる間にファンの方々がサイコ・ル・シェイムの存在自体を守ってくれたんだと思っています。
D:先日の中野サンプラザでのライブは20周年の実感を感じられるものになりましたね。活動休止の際のライブも中野サンプラザだったのもあって。こういう節目であの場所に立ててよかったなという思いです。
—今回のCDですが3パターンの形式でリリースされますね。まずはCD7枚組とDVD2枚組の「ヒストリーBOX盤」。インディーズの頃からの音源も収録されているCD7枚組!すごい量ですね!
S:楽曲の流れなどを加味したわけではなく時系列的に並べているものですね。
再始動してからでも2枚分のディスクを使っているので、再始動してからも精力的に活動してこれたんだなと思いました。
当時所属していたメーカーさんや今の事務所やレーベルや、そういう垣根を超えて作らせてもらっています。一番古いものでいうと、地元姫路のライブハウスのレーベルに所属している頃のデモテープの作品までも収録しているんですよね。普通のアーティストさんだったら、あんまり入れたがらないと思うんですよ。決して高いとは言えないクオリティーではあるんですが、それをデジタル化してCDに収録させてもらってます。
D:本当にすごいクオリティーですよ(笑)その辺も楽しんでもらえたらいいなと思いますけどね(笑)
—気になったのが「DAISHI-決意-」「AYA-悪魔女-」などメンバーさん全員の名前の曲目がありますよね。
S:これはですね、当時『ドラマCD』と称してCDのジャケットに漫画をつけていまして、その漫画に自分たちでナレーションをしていくというのをやっているのがこの楽曲たちですね。効果音なども入っているのでそれを聴きながら漫画を読んでもらうというものなんですが、当時、女の子役までメンバーで賄っていたという(笑)
—今のサイコ・ル・シェイムのライブ演出のルーツみたいなものがその当時から存在していたってことですね?
D:確かにそうですね。
S:荒削りでしかないですけど、エンターテイメントのきっかけになるようなものを当時からチャレンジできていたんでしょうね。
—曲目を見ていて、思い入れのある曲などありますか?
D:一番最新の曲たちが入っているDISC7に「FANTASIA」という同タイトルの曲が3曲続いてるんですが、これは歌詞もメロディーも同じでアレンジ違いの全然違う楽曲にした3曲なんです。さっき話にあった曲たちとこの3曲を見て、昔からいまと変わらず、何か新しいことをしようと常に思えてこれていたんだなって感じましたね。DISC1もDISC7も真新しいことをしたい気持ちは変わらないんだなって。
S:面白がって作りましたけど、聴かれたくないテイクもきっとたくさんあるんだろうなって思いますけどね(笑)
D:それも面白がって聴いてもらえたら嬉しいですね。
S:よくこんな昔の曲が残ってたなって思うんです。20年後にまたリリースされるなんて、その時は誰も思っていなかったでしょうし、まして僕らは一度活動休止もしてますから、なくなってもおかしくなかったと思うんですよね。この音源をずっと大切に残してくれていた当時お世話になった方々には本当に感謝しかないんです。
—そして通常盤と初回限定盤。10曲ずつの2枚組で合計20曲ということですね。こちらはシングルコレクションとはまた違うものになっているようなんですが、どういう選曲になったんですか?
D:これは僕が選曲させてもらいました。10曲やるライブがあるとするならこういう風にしたいなっていうセットリストのつもりですね。だからどちらのディスクも楽しんで聴いてもらえるんじゃないかなって思っています。
S:シングルという括りが曖昧ではあったんですが、アルバム曲のリード曲もシングルのような扱いして、その20数曲の中から20周年にちなんで20曲に絞って選び抜いた感じになっています。
D:ヒストリーボックスがすごいボリューム感ですから、それに対してサイコ・ル・シェイムまだあんまり知らないけど買ってみようかなって思えるいいボリューム感と内容で作りたかったんですよね。
—そして先述もありましたが、中野サンプラザでのライブのDVDも収録されていますね。
S:本当にいいライブになったと思うんです。活動休止の時を彷彿させるタイトルの考案や演出などもして、会場に入った瞬間にお客さんがあの当時にフラッシュバックできるように考えて。ライブも本当にいいライブにできたなって思っていて、まだ熱が冷めないんですよね。
D:この短期間で映像をリリースするっていうのが僕らにとって初めてなんですよ。今まではもっと時間をかけて編集してリリースしていたので。大変ではあると思いますが、この期間で熱がまだ残っているうちに映像作品として出せるのは本当にいいなって思いますね。
—そして今回の20周年プロジェクトとして第1章から最終章となる第20章まで用意されているんですよね。5/3に品川インターシティホールで行われた第1章からスタートしましたね。
S:この日が僕たちの結成記念日なんですよね。今まで結成記念日に何かをやってきたことがあまりなくて、今回は20周年ということもあってこの日から20周年プロジェクトをスタートさせました。
D:イベントタイトルにあるー僕らの成人式—の名の通り、一回きりなので、意味のあるイベントにできたかなって思いますね。
—そして、第2章が先ほどお話いただいた中野サンプラザ。こちらも先日行われた新宿BLAZEでのイベントが第3章。そしてFCイベントの4章、第5章のコンセプト違いのツアーに入っていくわけですね。
D:このツアーは一箇所ずつがそれぞれにアルバムのタイトルになっているんですよね。今まで6枚出したアルバムをテーマにしたライブになります。曲数がすごいことになってますよ。自分たちの首を絞めてますね(笑)
S:1つのアルバムタイトルで1ツアーできるものを一箇所一箇所に集約してますからね(笑)いままでアルバムをリリースしても、そのアルバムに入っていてもやらない曲もあったりしたんですよね。だからいままでやってことのない楽曲も今回はやれるんじゃないかなって思います。
—そして2マンツアー第6、7、8章があって、まだ発表されていない内容も含めて20章までですね。本当にすごい20周年ですね。
S:いまやっと10章まできたんですかね。発表されているだけで(笑)
D:楽しんでいきたいですね(笑)
—今回の作品を手に取ってくれる方にメッセージをお願いします。
D:この冊子を見てサイコ・ル・シェイムを知ってくれた方にオススメするのは初回限定盤です(笑)。ライブはやっぱり見て欲しいからDVD付きを見て欲しいし、本当に聴きやすくて手に取りやすい内容だと思うので、これで僕たちのことを知って欲しいなと思います。
S:見た目によらずいい曲やってるよねって言われることが多いんですが(笑)、本当にそうでいい曲もたくさん入ってますので是非これを入り口として聴いて欲しいです。そしてライブ会場にも足を運んで欲しいです。
—最後になりますが、今回の作品を漢字1文字で表現するとなんでしょうか?
D:「全」ですね。その名の通り全て詰まっていますから。
S:僕は「歩」ですね。サイコ・ル・シェイムの歩みを感じてもらえる作品になっています。
—ありがとうございます!