このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

SCANDAL interview
- SPECIAL -

SCANDAL interview

ガールズバンド史上最速記録での武道館ワンマン、そして大阪城ホールでのワンマンが即SOLD OUTになるなど飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し続けるモンスターガールズバンドSCANDALが10/2にニューアルバム『STANDARD』をリリースする。ガールズバンドのスタンダード的な存在になりえたとも言える彼女たちが世に解き放つ今作は昨今のガールズバンドの歴史を塗り替える1枚になると感じた。

interviewer:ブッキングマネージャー窪田

―今作『STANDARD』聴かせていただきました。まずタイトルの由来を教えてもらっていいですか?

HARUNA(Vocal&Guiter 以下…H):3月にSCANDALの夢でもあった大阪城ホールでのワンマンライブを終えて、自分たちの中でバンドに対する考え方とか曲に対する考え方とかがちょっと変わったんですね。一つの夢が叶った今、私たちはどういう曲を世の中に発信していこうか考えたんです。そこで挙がったのが今まで日常だったりとか情景が浮かぶような曲をあまりやってこなかったねという話になって、みんなの歌になるような歌をやっていきたいと思うようになったんです。今作は13曲入っていて多種多様なジャンルの様々な楽曲が収録されていますが、それぞれの曲が誰かにとってのスタンダードな曲になってくれたらいいなという願いを込めてこのタイトルにしました。

-多種多様なジャンルの曲が収録されていますよね。制作の際に特に気を付けた点などありますか?

H:特に気を付けた点とかあまりないですね。今まではこういうコンセプトの曲を作ります。って決め込んで作ってきたことが多かったんですが、今回は本当に様々なジャンルを自由にやらせてもらえたのでかなり自然にできたかなと思います。

MAMI(Guiter&Vocal 以下…M):好きな物をバババっと持ちよった感じですかね(笑)。今年リリースしたシングルでも今までの流れであればHARUNAが歌うであろう部分を私とTOMOMIで歌ってみるという試みをしてみたり、今作でも今までだったらシングルのカップリングにしそうだなというような曲もあって、すごくバラエティに富んだ作品です。

-バラエティに富んではいますが、芯は外していないというか、正に王道というか、今やガールズバンドのスタンダード的な存在に上り詰めたSCANDALだからこそ表現できる聴きやすい1枚だなと思いました。

M:ありがとうございます!!そう言ってもらえるとすごく嬉しいです。BGMとして成り立つくらい聴きやすいものを作りたいという気持ちがあったので。先ほども話しましたが、私たちの新たな挑戦やスタートでもあって、ジャケ写も今までは違った表情や衣装だったりするのでそういった部分も含めて目と耳で新しいSCANDALを感じてもらえる作品になったと思います。

TOMOMI(Bass&Vocal 以下…T):結成から大阪城ホールまでが第一章で、その後は第二章って感覚だよね。二人も話していましたが、第二章では誰かの日常に溶け込むような曲を作っていきたい気持ちを意識した作品なので、今までのSCANDALを聴いてくれている方々にとっては新鮮な作品だと思いますし、初めてSCANDALを聴く方々にも楽しんでもらえると思います。

H:先ほどMAMIも言っていましたが、このアルバムは私たちの新境地なので、今までのSCANDALとはライブとかも違ってくるかなと思います。昔からSCANDALというジャンルを作りたいと思っていたんですが、それに一歩近づくことができたかなと自分でも思える自信作ですね。

-RINAさんはどうでしょうか?

RINA(Drums&Vocal 以下…R):結成から7年が経つんですが、SCANDALってダンスを取り入れたり、衣装を含めたファッション面もすごく意識してきたし、ワンマンではバンドという枠組みを飛び越えたパフォーマンスをしてきたりと、色々なことを試行錯誤を繰り返しながらも一歩ずつ前進してきたバンドだと思うんです。いわゆる普通のバンドっぽくないことをしてきた部分も多いと思います。ただ、今思えばそんな私たちを応援してくる方々が増えて、夢を叶える部分まで到達できて、尚且つこの『STANDARD』というアルバムを制作できたことによって私たちの今までの活動は私たちなりのスタンダードであって、それに自信を持っていいんだって肯定された気持ちになれましたね。

-スタンダードって標準って意味ですが、実はその標準って人それぞれですもんね。

R:正にそれですね。13曲目の「STANDARD」という曲でこのアルバムの意味を集約しています。

-この曲順はすごく気になりました。アルバムのタイトル曲って最初の方にくるイメージ強いので最後にタイトル曲という並びが面白いなと。

T:ジャンルや曲調も含めて13曲をキレイに並べるのは難しかったですが、最後にこの曲がくることによってしっかりとまとまったと思います。

H:このアルバムで私たちが提示するそれぞれのスタンダードを感じ取ってほしいというメッセージを押しつけたくはなかったんですよ。この曲が最初にきてしまうとスタンダードという言葉で縛ってしまいそうだなと思って。1曲目から12曲目まで全部聴いて、最後にこの曲を聴いて自分にとってのスタンダードな曲はどれかな?って考えてもらってまたその曲をもう一度聴いてみるみたいな楽しみ方をしてもらいたいですね。

-そんな今作の収録曲の中でお一人ずつそれぞれお気に入りの曲を教えてもらえますか?

T:私は4曲目の「オレンジジュース」です。この曲には女の子が二人出てくるんですが、それを私とHARUNAで歌い分けて制作したところが魅力かなと思います。私とHARUNAって声質も全く違うし、複数人数で歌う事ができるSCANDALらしいすごく面白い曲になったと思います。

-確かに掛け合いだったりも含めてSCANDALらしさ満載でSCANDALだからこそ表現できる曲ですね。

H:SCANDALだからこそ表現できる曲で、私は7曲目の「8月」がお気に入りですね。SCANDALを結成したのが7年前の8月というのがこの曲のきっかけになっていて、今年は夢を叶えた年というのもあって過去を振り返ってみる機会があったんですね。バンドとしての始まりがダンススクールだったということもあり、色々な想いがあったし、バンドをやってきてよかったなって強く思えたんです。もちろん全てが楽しかった事だけではないし、色々なことがあったんですが、メンバーやお客さん、支えてくれる関係者の方々などに向けた感謝の歌を作りたかったので、この曲が完成したときすごく感慨深かったです。

-この曲はSCANDALの原点でもあり、今のSCANDALでもあるんですね。MAMIさんはどうでしょうか?

M:うーん。。悩みますけど、9曲目の「下弦の月」ですかね。歌詞が今までの私たちに比べて大人な世界観になっているし、こういったちょっと怪しい雰囲気の曲をシングルで出せるとは思っていなかったので、ようやく私たちも少し大人になってきたかなと思います(笑)。あとこれは個人的な感覚なんですが、今年の夏に出したシングルなので、既に聴いて下さっている方々もいるとは思いますが、このアルバムのこの曲順で聴くこの曲はまた違った魅力があるなと感じていて、シングルで聴いていた人たちも新しい感覚で聴けるかなと思うのでそこも楽しみにしてほしいです。

-この曲から10曲目の「恋のゲシュタルト崩壊」への流れいいですよね。

R:私はその「恋のゲシュタルト崩壊」がお気に入りの1曲です。4人ともダンスをやっていたときにバンドを組んで、結成したときに楽器を始めたのでまずは楽器を上手くならなきゃという事で精一杯で、自分たちで作詞・作曲してそれを表現したいという想いが追い付いてきていなかったんですね。でもバンド活動を重ねていくうちにどんどんそういった欲が湧いてきて、特にライブで盛り上がるちょっと狂った曲を作りたかったんです。今まで自分が作った曲はおとなしいバラードとかが多めだったので、この曲は私の中ではチャレンジ作とも言えますね。HARUNAの声が今まで聞いたことがないような物だったり、それぞれのメンバーが出すアイディアやアプローチがすごく面白かったので、ファンの方々に早く聴いてもらいたいです。しかもまだライブでもやっていない曲なのでライブでの生の反応もすごく楽しみですね。

-そういう曲を初めてライブでやるときってすごく楽しいですよね。曲を作る際にライブを意識することは多いですか?

R:かなり意識しますね。

M:この曲はこうした方がライブで盛り上がりそうだから、こう変えようみたい話とかが挙がることもあるくらいですね。

-その思想はライブを見ていてすごく感じます。エンターテインメントをしっかり考えたステージだなと。そんなSCANDALの今後の目標を教えてもらえますか?

R:これからも自由にやっていきたいなと思います。4人それぞれがメインを担っているバンドだと思うので、もっともっとそのパワーを強くしたいなというのもありますし、そのためにはドラマーとして成長して、もっともっと魅せることを重視して楽しさを伝えることができる視覚の刺激を与えられるようなドラマーになりたいです。

T:私は大阪城ホールでのワンマンが定期的にできるようなバンドになりたいです。この前のワンマンは初というのもあったし、周りのみなさんが全力で私たちをすごく後押ししてくれた結果だと思うので、今度は周りのみなさんを私たちが引っ張っていく勢いでやりたいですね。そしてSCANDALと言えば大阪城ホールだよねと言われるくらいになりたいです。

M:それいいね!その為にはこれからもずっと4人で、同じ意志を持って世の中に音楽を発信し続けていきたいです。誰か一人でも違うことを想いながらの音楽は作りたくないのできっとメンバー同士でぶつかることもあるとは思うんですが、この4人でのSCANDALをもっと向上させて最高のバンド人生を過ごしていきたいです。

H:今3人が言ったことと重複してしまいますが、色々な場所でSCANDALならではのライブをしていきたいですね。ドームとかもっともっと大きな場所でもやりたいし、eggmanのようなライブハウスでもまたやりたいし、場所を選ばずにライブできるバンドってカッコいいなと思うのでそんなバンドになっていきたいです。

-是非またeggmanでのSCANDALライブ見たいです!最後に読者の方々に一言頂けますか?

H:私たちの一番の魅力はライブだと考えているので、一度でいいからSCANDALのライブを体感してほしいです。絶対良い物魅せる自信あります。10月から12月まで今作を引っ提げての全国ツアーもありますので是非遊びに来てください!