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日乃まそら interview
- SPECIAL -

日乃まそら interview

本格的に活動を始めて早1年。日乃まそらがシングルコレクションをリリース。とんでもないハイペースで走り続ける彼女は1年という時を経て今なにを思うのか。ホームとして活動するeggmanのフリーペーパーだからこそ語れたインタビュー。

インタビュアー:ブッキングマネージャー窪田

―7/3で今の形態で活動を始めて丸一年ですね。早いですね。

日乃まそら(以下…日):とてつもない早さでしたね。何が起きたんだろうっていうくらい(笑)。

―外から見ていてとんでもない早さで見えるから本人の体感はとんでもなさそうですね。

日:そうですね。早いだけじゃなく人生の中で一番濃密な時間を過ごした1年なのは間違いないですね。前のインタビューでもお話させてもらったとは思いますが本当にそうだなと思います。そして日々その濃さが更新されている感じですね。

―1年前に今の状況は予想できていましたか?

日:こうなりたいとかそういう夢みたいなものはありましたが、正直ライブハウス界隈の常識とか全然知識も経験もないスタートだったから予想できることも少なくて。だから1日1日必死に進んできたら今になっていたという感じですかね。良い意味でなにもわからなかったからこそ目の前のことにとにかく全力で挑めたと思います。

-確かに無我夢中に進めたからこその今ですね。きっとこれが過去にバンド活動とかをしていた経験があったらこうはいかなかったんじゃないかなと。

日:あとはとにかく周りの支えてくれる方々とライブに来たり応援したりしてくれる方々のおかげだと思います。自分だけじゃ到底この1年を過ごすことはできなかったです。

―そんな1年の集大成として7/3のライブからSingle Collection『COLORS』をリリースしますね。活動1年でSingle Collectionって半端ないですよ。もう11曲もあるんですから。新曲となる「COLOR」は1年経つ今だから歌える曲では?

日:確実にそうだと思います。この1年で技術的なこともそうだし、歌・ライブなどに対しての意識や考え方や向き合い方が変わって、この曲を良い物にしたいという想いが強くありました。この1年の集大成的な曲ですね。今だからこそ歌えるし今しか歌えない曲だと思います。そしてまた1年頑張ったときに振り返ってみたらちょうど1年の時はこの曲を歌ったなぁって思い出せたらいいなって思っています。

ーレコーディングはどうでしたか?

日:もう感情爆発という感じでした。歌詞には過去の楽曲の歌詞を引用した部分やアンサーワードの意味合いの言葉もたくさんあるし。それから先日、飼っていたハムスターが死んでしまったんですが、その時に感じた命の儚さとか、それでも進んでいかなきゃいけない気持ちとかが2番のサビの歌詞に重なったりして。今この歌を歌うことができて本当によかったと思います。

―過去曲10曲の中で特に思い入れが強い曲はどれですか?

日:どれも思い入れがたくさんあって、なかなか選ぶのは難しいのですがあえて選ぶなら7曲目の「てのひら」ですかね。この曲をリリースした時がいろいろな葛藤があったタイミングで。思ったように物事が進まないことがあったり、自分の力不足をすごく感じたり、どうしたらいいかわからないことかもたくさんあって、本当に続けていけるのかなとか悩んで毎日泣いたりしたりして。自分がやりたくて歩き始めたこの音楽の道をとにかく進まなきゃいけないし、でもこのまま無理矢理進んだら自分だけじゃなく周りの人にも迷惑をかけるんじゃないかとか、もうグルグル悩んでいたときにこの曲が出来て、レコーディングをしているときにもう号泣してしまって。こういう歌を歌いたいんだ、こういう曲をみんなに届けたいんだっていう自分の気持ちに改めて向き合えて気づけた曲なんですよね。この曲がなければ今はなかったかもしれないし、大きなターニングポイントとなった曲であることは間違いないです。あとは実は1曲目の「SKY IS NO LIMIT」と2曲目の「ヒトヨゾラ」は先日リリースしたミニアルバムに収録されている録り直しをした新verではなく、当初発売したシングルの物を収録しています。新verのほうが確実にクオリティは高いのでそっちを入れるという案もあったんですが、今回は時系列で聴ける日乃まそらというアーティストの1年を体感してほしかったのであえて当初の物を収録させてもらいました。過去をごまかすのではなく成長記録的な。

―なかなか勇気ある決断ですね。でもそれが日乃まそらっぽいかなという気がします。

日:嘘をつきたくなくて。過去の私があったから今があるわけで、あの時の悔しい気持ちとかも含めてこの1年をしっかりと1枚に残すことが今作にとって一番重要かなと思ったので。だから1曲目から11曲目まで流れで聴いてもらえたら嬉しいです。過去の10曲を時系列で聴いて、それを経ての「COLOR」を聴いて今の日乃まそらを感じてもらえたら。こんなに変わったんだ!って思ってもらえるはずなので。

―それが今作の正しい楽しみ方ということですね。「COLOR」を聴いたら本当に成長したんだなって感じました。

日:ずっと近くで見てくださっている窪田さんにそう言ってもらえて本当に嬉しいです。ありがとうございます。

―1年しっかりと歩いてきた証ですね。7/3のライブから2年目に入るわけですが今後の展望を聞かせてもらえますか?

日:濃密さはもっと濃くしつつ、質を上げたいなって思っています。まだバンド形態で3マンとか2マンとか長い尺のライブはやっていないし、その先にはもちろんワンマンを見据えたいです。この1年活動をしてきてやらないとわからないこと、やらないと見えない景色があるとうことをたくさん学ぶことができたので次の1年ももっと成長して新たな景色を見たいです。

―楽しみにしていますね。