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マカロニえんぴつ interview
- SPECIAL -

マカロニえんぴつ interview

飛ぶ鳥を落とす勢いで音楽シーンのど真ん中へ突っ走っていくマカロニえんぴつ。そんな彼らの最新作はバンド史上初のドラマタイアップ。今作に込められた思いには実は過去への嫌悪や後悔が。Vo/Gtのはっとりにその思いを聞かせてもらいました。

Talking Partner : TATSUKI

—8/7「Supernova」配信リリースおめでとうございます!

はっとり(以下:は):ありがとうございます。

—今回は、テレビ東京「ドラマパラビ『びしょ濡れ探偵 水野羽衣』」のオープニングテーマ書き下ろしソングということですね!

は:マクドナルド500円バリューセットのCMソングに続いて“書き下ろし”というものをやらせていただきましたが、ドラマタイアップというのは初めてですね!
今年の5月中旬頃にこういったお話をいただいて楽曲を提出したんですが、他のアーティストさんの楽曲もある中で選んでいただいたという流れですね。そこからレコーディングをスタートして完成に持って行きました。

—今回の楽曲の内容はどういったものになっているんですか?

は:ドラマの内容に沿ってみたというところはもちろん大前提にあります。主人公が水をかぶった時だけ過去にタイムスリップして事件を解決していくというストーリーなんです。“覆水盆に返らず”というように本来であれば失敗したものは取り返せないんですが、ドラマの中では誤解されている人を助けるために主人公が奮闘していくんですよね。それが誰かのために我武者羅になる姿が僕らマカロニえんぴつが掲げているテーマにすごく近いなって思ったんです。昔から、報われない人のための逃げ場所でありたいって思ってきましたし、楽曲のテーマも失恋であったり報われない悔しさに光を当ててあげたいものが多かったので、今回はそういうテーマをより色濃く出したいなと思いました。“失敗やネガティブなものを糧にこれからの未来の自分を変えていこう”って話をよく聞くんですが、今のこの行いがどのくらい先の未来に対してやってるのかとかいまいちピンとこなくて、だから僕は“過去を変えられる”という考え方なんです。過去の嫌いだった自分や後悔の思いを誰かに優しさで返していくことでその時の自分を許してあげられるんじゃないかなって思っていて、その感覚が今回のドラマにも当てはまっているなって。
歌詞は序盤では疑問形が多いんですが、徐々に革新的な言い方に変わっていっていて、落ちサビの部分の「未来はどうやったって変えられないから 返していくんだ優しさを、少しずつ」というこの曲に乗せた思いの確信的な部分につながっていくんです。

—過去を変えていくっていう考え方って、聞いてみるとなるほどって思うんですが、普通に過ごしてるとそういう考え方になかなか至らないんじゃないかなって思うんです。その思いはいつごろからあったんですか?

は:そういう感覚になってきたのは、一昨年メンバーが脱退した時期かもしれませんね。今までのメンバーとの向き合い方を考えるきっかけになって、振り返ってみても確かに愛のない接し方をしてきたのかなって思って。
一番身近なメンバーに対しての在り方が確かに違ったのかもなって思ったらすごく悔しくて情けなくなって、過去の自分をすごく嫌いになって。そこから人に優しさを返していくってことを思い始めて、メンバーとの向き合い方を変えたんです。
あと、僕が過去に見た洋画で、少年が自分が誰かに優しくされたらその優しさや無償の愛を他の3人以上に返していくっていうストーリーの映画があったんです。優しさをもらった3人はそれぞれにまた同じことをしていかなきゃいけなくて、その優しさが枝分かれして救われる人がどんどん増えていくんです。その映画に感銘を受けて、“優しさを返していく”っていう言葉はこの映画を見てから自分の中に芽生えたものですね。

—メンバーの脱退はバンドにとって大きい出来事だったと思うんですが、その時の気持ちをアウトプットするタイミングっていうのはどこかで必ず来るでしょうし、それが今回だったっていうことですよね。

は:そうですね。今回のドラマのテーマにそこがリンクしたからであって、今だからこそって思えるタイミングに恵まれてるんだなって思いますね。

—そして、この夏はたくさんのフェスにも出演が決まっていて、そこから「マカロックツアーvol.8 –オールシーズン年中無休でステイ・ウィズ・ユー篇-」がスタートしますね。「Supernova」はセットリストのどの辺に入ってきそうですか?

は:前のワンマンツアーは頭とお尻にアッパーなのを持ってきて、真ん中に濃厚なものを持って来るセットリストが中心だったんですが、今回はどうしようかなー。悩むなー。。でも大事なところに入って来るのは間違いないでしょうね!

—フェスでも本当に映えそうですよね。

は:雨も多い時期なのでびしょ濡れになって聞いてもらえたらよりこの曲が映えるかもしれませんね。雨にも勝てる曲なんじゃないかなって思います。「Supernova」って銀河の爆発っていう意味なので晴れの日なら晴れの日で星空見ながらでもいいし、タイトル通り爆発力のある楽曲なので、フェスにはもってこいだと思います。

—去年と比べると格段にフェスの出演が増えましたね。今年のフェスに対して意気込みはいかがですか?

は:去年まではフェス経験も少なかったし、ワンマンツアーも回っていなかったし、とにかく去年までは「ここで爪痕を残さなきゃ」っていう思いで「何クソ感」があったんですが、いろんな経験をさせてもらって迎える今年は、「見にきてほしい」「素通りさせたくない」っていう思いは去年ほどむき出しにせず、きてくれた人全員に届くライブをしなきゃって思っています。
あとは、野外フェスもあるのでバンドの持ち味である壮大なバラードも映えて来るんじゃないかって思いますね。だから盛り上がるセットリストを作るだけじゃなくて自信のある楽曲を丁寧に全員に届くようにしたいですね。

—そしてワンマンツアーの方は追加公演も発表されてファイナルがマイナビBLITZ赤坂”デイズですね!

は:そうですね。本当に驚くほどの応募数をいただけるようになって嬉しいです。その反面見れなくなってしまう人も出てきてしまうのはやっぱり怖いから追加公演を作れてよかったです。この応募数があるとわかっていたらもっと大きい会場でもできたんでしょうけど、一個ずつ登っていくというのは僕たちらしいかなって思えているので、そこも大切にしていきたいですよね。この2デイズは大切にしていきたいです。

—「Supernova」を聞いてくださる方へメッセージをお願いします。

は:最近の僕らではあんまりなかったんですが、曲調がアップテンポになっているのでライブでもしっかり盛り上がると思うし、ここからのライブのフックになる楽曲じゃないかなと思うので楽しみにしててほしいです。あとは落ち込んだり自信がなくなったり何かに後悔してる時に聞いてもらえたら気持ちが前向きになれるんじゃないかなと思います。

—ありがとうございます!