ご無沙汰しております。サカキナオと申します。
先⽇、新曲「来世」を配信いたしました。#お洒落、セツナイ、運命、な感じの、なかなか⼄なものになっておりますので MV とともに堪能していただけたらと思います。
さて夏といえば皆様何を思い浮かべますでしょうか。
花⽕、祭り、海、、、(江⽃背⻁)
、、、まぁ確かにそりゃそう。「カラダにピース」=「カルピ◯ス」くらいの呼応の名詞であります。⾔うなれば「夏といえば」の A クラスですね。B クラスに眼球を向けてくだされ。そのクラスの筆頭がいますよね?そうそれです。答えは「下駄」です。
それでは⼩噺を。
7 ⽉頃、太陽がエキサイティングして、それはそれは⾝体が溶ける勢いの暑さが猛威を振るっておりますでしょう。ワタクシはと⾔いますと、暑さには無類の強さを誇っており、冷房を使わずとも我慢ができる男の中の男が故、周囲の「暑い暑い」とぶー垂れてる⼈間達に「おいどんまだまだ⾏けるうーー」と⼼の中で勝ち誇っているのであります。
まぁそれはワタクシの暑さに異様に強い特異体質もあるのですが、もう 1 つ「隠し道具」を持っているからなのです。それは「⾳」です。
例えば⿅おどしの「かこん」や、⾵鈴の「ちりんちりん」を聞くと、⼼が穏やかになるばかりか、どこか涼しい⾵が⾝体を通り抜けていくような爽やかな気がしてきませんか。
⽇本⼈は古来から「⾳」による効果を利⽤し、楽しんできたのであります。(引⽤:「ナオペディア」より)
然れど道⾏く⼈々が暑いからといって⿅おどしを担いでいたり、⾵鈴を「ちりんちりん」鳴らしながら街を闊歩していたら、親御さんから⼦どもたちへの「⾒ちゃダメ!!」案件でございます。
そこで!!涼む⾳かつ、誰にも⽂句⾔わせず街を闊歩できるもの、それが今回紹介する「下駄」なのであります。
いやはや下駄なら⼤丈夫だろ。⽂句⾔われないだろ。というか⾔わせない。⽇常的に下駄を履き始めてだいぶ経つのですが 1 歩、また 1 歩と歩くたびに響くあの「からん、ころん」がもうこりゃたまらんのです。そして先述の通り、「からん、ころん」が⿎膜を揺らすたび、なんか涼⾵が流れて、暑さを⼀瞬だけ忘れられるようなそんな気がしてならないのです。
てか、そもそもあの「からん、ころん」の⾳が良い。良すぎる。⾳がするたび残響⾳というか、こだましているような奥深い響きがするのであります。誰かマイクエコーかけてるでしょ。なので、あえて⾳を出して興じている節もあるのでございます。
⼄でしょおーーー。
まぁしかしワタクシが「下駄鳴ラシ」に興じているのを快く思わない、というか不快に思っている⽅々がいるのも確かでありまして。
「うるさい」「⼀緒にいて恥ずかしい」「静かにして」「落ち着いて」「しっかりして」「モノを失くさないで」、、、(江⽃背⻁)
とまぁ散々な⾔われよう。
まぁワタクシも「⼤⼈」でありますので、他⼈の意⾒をきくってーのも視野には⼊れつつ、「どれどれ、おいどんにどうしてほしいんだい」と聞くと、とある⽅はこんなことを
「もう外はいいから、せめて店内は静かに歩いてくれませんかね、、、⼀緒に歩いていてとても恥ずかしい」
なんだと、、、⽇本の⾵情を感じるあの⾳を封印しろと?ふざけやがって。
だからね、もうワタクシ静かにしてやりましたよ。いえいえ反発なんていたしません。ええ、怒られるの怖いもの。
こうして世の男性陣は座ってトイレをしていくのだなという縮図を下駄を通じて知るのでありましたが、総じて履き物に下駄を選ぶというのは、ときに周囲の⼈間の不快さに繋がってしまう故、しばらくの間は時々使うことによって「気を遣ってあまり下駄を履きませぬが、全く履かないわけではありませぬよ。」としぶとく下駄魂は⽣きていることをアピールしておったわけですが、下駄使⽤率が激減する事件が起きます。それは反下駄派閥からの刺客、もとい贈り物でございました。
とある⽇、「こちらプレゼント」と箱をもらったおいどん。「なんじゃなんじゃ」と開けてみる。このときワタクシかなり不安なのであります。
これまた脱線話として、ワタクシ元来プレゼントを貰うのが苦⼿な性分にございまして、何が正解のリアクションかわからないのです。嬉しいのだけれど、その気持ちが伝わるようなリアクションができているか不安で不安で、、、
まぁそんなことは置いといて中⾝を確認するとそこには⿊のサンダルが。然れどよーーくみるとちょっと違う。贈り主が⼝を開く。
「下駄の履き⼼地をイメージしたサンダルだぞう。⼤事に履くんだぞう」
「なんということでしょう!」例えば⿐緒の部分なんか下駄のソレのような⾒た⽬をしています。もちろん素材は⽊ではないですが、なんとなくソレっぽい。
次に実際履いてみます。
いやいや、さすがに履いちまったら何もかも違うのでは(前フリ)、、、これがなかなかに再現されてあるわけであります。あの脱いだあとのなんともいえぬ地⾯の掴み具合と⾔いますか、下駄の雰囲気は多少ありまして、それでいて普通のサンダルの素材なのでフィットする感じは下駄よりあるのです。
「いいものもらってしまったあーーー」
それ以降コイツの出番が増えていったのです。
後⽇譚として、それから時が経ち。
今でもその「下駄ぽいサンダル」は愛⽤品なのでございます。ワタクシの癖として、気に⼊ったものをずーーーーっと繰り返し使い続けるというのがありまして、しばらくはそれしか履いておりませんでした。
然れど物⾜りなくなるときもありまして、、、それはやはりあの「⾳」なのであります。
「からん、ころん」を無性に摂取したくなる、いわゆる禁断症状に陥るときやはり履いてしまうのですねえーー。
最近は専ら、1 ⼈でいるときは下駄という感じで、⾳を聞きたいがために夜のお散歩を始めた次第でございます。いやはや集団でいるときのメリットもあるのですがね。特にワタクシなんかよく迷⼦になるので(先⽉ 6 ⽉号参照)そんなとき派⼿に⾳を⽴てて闊歩することで存在を知らせる、⼿動(というか⾜動)の GPS お知らせシステムなのでございます。一部には好評なのですが、多くはやはり、
「うるさい」「⼀緒にいて恥ずかしい」「静かにして」「落ち着いて」「しっかりして」「モノを失くさないで」、、、(江⽃背⻁)
とまぁこんなわけでございます。
夜、「からん、ころん」の⾳とともに歌声が聞こえたならば。そのときはお声かけしてくだされ。ではまた。
「カランコロン カランカラン コロン」