―ミーマイナー結成前からお二人は面識があったのですか?
美咲(Vo,Gt 以下…美):私がグループに所属して音楽活動をしていて、そのグループにさすけさんが楽曲提供をしてくれた2019年が最初の出会いですね。
さすけ(Ba 以下…さ):僕はその当時はバンドをやりながら作家としても活動していて。
―その時にバンドを組みたいねみたいな話はあったんですか?
美:いや、当時は全くなかったですね。バンドをやってみたいなという気持ちはありましたけど、バンドを組めると思っていなくて。
さ:先ほどもお話ししましたけど僕もバンドをやっていたのでそれ以外のバンドを組むことは全く考えていなかったです。
―そんな出会いのスタートでバンドを結成することになった経緯を教えてもらいたいです。
さ:僕がやっていたバンドを解散して、ボカロ Pを 2022年から始めて。そして翌年に生身のボーカルに歌ってもらおうという企画がありまして、そのアルバムに美咲に参加してもらったんです。あとは美咲の所属していたグループのイベントにゲストで僕が出演してアコースティックライブをやったりとかもして。
美:そこから今の活動みたいな形に自然となっていってバンドを組んでくださいってさすけさんに言いました。
―ボーカルで参加してもらったっていうことでしたが美咲ちゃんのボーカリストとしての実力というか、魅力みたいなものは当時から光るものがあったということですかね。
さ:歌も上手いし、メロディーを覚えるのも早い。音楽センスが高いなと思ってました。
美:逆に私はさすけさんプロデュース能力や、作曲能力、行動力とかを当時からすごいなと思っていて。そしてボカロを始めてから、音楽性が一気に確立されて。それにとても影響も受けました。
―お互いが、お互いをちゃんと認め合ってリスペクトを持って、さらに自然発生的にバンドになっていったというのはすごいお話しですね。そんな結成を経て、すぐに大きな反響があったと思うんですが正直予想できていましたか?
美:いや、全く予想というか想像もしてなくて。バンドを始められた段階でもうある種ゴールというちょっと夢が叶ってしまっていた部分があって。しかもこのバンドは自分たちがやりたいことをやるために組んだバンドだから上を目指すみたいな感覚はない中で始まっているんです。なので、とても驚きました。好きなことやっていたらこんなに反響をもらえるなんて。
さ:ねっ。それこそ趣味でやっていこうくらいのテンション感でもあったから。
―それは驚きですね。でも一番幸せな形かもしれないですね。やりたいことをやってそれに反響があるって。そうして約1年活動してきて変わった部分、変わらない部分はありますか?
美:変わった部分は協力してくれる人がとても増えたことですね。最初は本当に 2人だけだったので、スタジオも 2人で入って。さすけさんがドラムやピアノもやってくれたり。もう物理的に人数が足りていませんでした(笑)。音源なども含めて全部自主制作で、2人だけで完結していたのが、最近はたくさんの人が協力してくれて。それがとても嬉しいです。変わらない部分は先ほども少しお話ししましたが自分たちのやりたいことをやるということ。それが1年変わらなかったのは自分たちの中でとても大きなことですね。もちろん数字とかがどうしても付いてくる世界ではあるんですけど、そこだけはずっと貫いていきたいです。
―そして初ライブからちょうど1年の9月19日に初のワンマンですね。
さ:色々なバンドの登竜門的なeggman。そんなライブハウスで初ライブも初ワンマンもできて、しかもワンマンは即完売。
美:趣味的な感覚で始めたバンドだったから結成1年でワンマンをやるってことすら想像していなかったので。
さ:そんな規模になっていると思ってなかったからね。
―でも今回の即完売はミーマイナーの音楽がそれだけ世の中に浸透した結果ですよ。
美:本当に嬉しいですね。バンドをやれるだけで幸せだった私のバンド人生。この先に向けて大きな一歩にしたいなと思います。
―期待していますね。そして今後の展望も聞かせてもらいたいです。
美:夏フェスに出たいっていうのが一つ。あとは武道館でライブがしたいです。私、マカロニえんぴつさんが大好きで武道館のライブも見に行って。その時にあの場所に私も立ちたいって思いました。そして実はその日に武道館の目の前で路上ライブしたんですよ。バンド組みますって話もして。だからいつか武道館でライブをやる時に、「私は数年前すぐそこで路上ライブをしていました。誰もその時は立ち止ってくれなかったけど、今はこんなにたくさんの人が私の音楽を聴いてくれています」って言いたい。
―もうMCが準備できているじゃないですか(笑)。最高のストーリーですね。その時は僕も必ず観に行きたいと思います。楽しみにしていますね。