ご無沙汰しております。サカキナオと申します。
先日に新曲「命・命・命」をリリースいたしました。又吉先生のショートドラマの主題歌としてワタクシ初の書き下ろしでしたので是非一聴あれ。といった感じでございます。命懸けで生きろと命懸けで歌っておりますので、ワタクシの青臭い生命力も聴くと同時に感じていただけたらと思います。
メーメーメー
それでは小噺を。
先日ワタクシ、かの有名な高尾山の登頂に成功いたしました。いやはや厳しい登山でございました。死線をくぐりぬけ、標高599㍍をやりきったのです。なんと勇敢なことでしょう。
「天狗を捕まえるのだああ!!」
声高らかに宣言をするワタクシのツレ。天狗をつかまえるか、、、。
皆様「天狗」って知っていますでしょうか?山の奥に住んでいて、地域によっては神様として祀られたり、または妖怪として恐れられたりとまぁ役割が真反対(ある意味では同じようなベクトル?)でおられるわけですが、
この高尾山にはソイツがいるらしい、、、。
いやいやいや実際のところいる訳ないやん、、、。
、、、頭ではそうわかっているのです。しかしワタクシの身体はザワザワとワクワクでいっぱいになってきたのであります。
「天狗、会ってみたいなあーー!!」
そうした天狗様に会いに行こうと駅から歩くことすぐことです。美味しそうなお団子が売られておりましたのでもちろん食し、次は何を食べようかなあと画策していたところツレが一言。
「山頂にて美味しく食べたいでござんす」
えええ食べたいのに食べたいのにいいい
「アレうまそおお、アイツもうまそおお」と何個かメシの誘惑をしてみるのですがツレには一切のダメージを与えられず。観念したワタクシは頂上までのながーいながーい断食を誓うのでした、、、。
そんでもっていざ天狗様に会いにお山のテッペンへ!!
登り始めてみると一気に気温が下がったような気がいたしました。恐らくは生い茂る数々の緑たちの仕業でしょうが、「空気が美味しい」を体感しながらそのモトであろう緑たちを眺めるワタクシ。
「緑が生き生きしてらあ。」
コイツらが酸素を供給してくれてるのかと葉っぱをナデナデ。
そして眼球を登山客たちに移し、周囲を眺めるワタクシ。
爺様、婆様、お子ちゃまやはたまた外国人と、、、老若男女どころか国籍問わず興じる様子を見るに高尾山の魅力、人気が垣間見えるのであります。
、、、にしても爺様、婆様すごいな。息上がっちゃってしんどそうなのに足と手持ちのスティックに闘魂込めて高尾山に立ち向かっている。さすが歴戦の戦士たち。
そんな風に周囲の人間や自然を見てあれやこれやと思案を巡らせながら、ワタクシも歩みを進めていくのでございます。然れど空腹がワタクシを襲ってきます。もう地面がぬれおかきに見えてきたもの、、、。

20分ほど歩いた頃でしょうか。ワタクシの身体に異変が。
「、、、おいどん飽きてきちゃったよおーーー」
疲れたわけでは全くございません。ワタクシ同じことを長時間し続けると集中力が続かなくなってしまうのです。だって歩いているだけなんですもの。類似の理由で釣りなんかも厳しい。あぁ誰か助けてくれたまえ、、、。でもしょうがないよね。だって男の子だもん。
ワタクシが持病に苦しんでいる頃、ツレは順調に快調に歩みを進めていらっしゃいました。
「やれやれ、飽きてしまわれたのですか。」
ワタクシの持病の症状に呆れていると言った様子でしょうか。
まぁなんだかんだ、あれやこれやと進んできまして、40分ほど歩いた頃でしょうか。地面に刺さった地図を見るにおそらくもう少しでテッペン。さてぼちぼち終わらすかと1歩踏み出そうとするのですが、今度はツレの身体に異変が。見るからにヘトヘト。ヘタってきているのであります。どうやら疲れたご様子。
まぁ周りの皆さんも疲れが顔に伺えましたからそんなもんなのでしょう。
ワタクシはと言いますと、これもまた特性といたしまして、平均値を遥かに上回る体力とパワーのおかげで特に何も苦しむことなく登山を終えようとしておりました。
休憩少々の後、頂上までの最後の上り坂です。
「おいどんはしるーーー!!」
明らかな「これが最後だよんよん」みたいな上り坂に一気にテンションマックス!!周囲の人間を振り切りダッシュ!ダッシュ!なのであります。
小学生くらいのお子ちゃまたちもワタクシに対抗して走っていましたが、「なめるな」と言わんばかりに力の違いを見せつけてやりました。おいどんの勝ち。
そして頂上につきましたので当初の公約通りメシです。お腹はずーっとぺこぺこです。
「何食べよっかなあ」と見渡したところ、なにやら行列をなしている蕎麦屋を発見。というわけでいざ蕎麦屋へ。
頼んだお蕎麦は見るからに美味そう。それがここら一帯のお水が綺麗ゆえか、空腹というスパイスゆえか、、、ええい!!そんなことはもうどうでもいい。早く胃の中にぶち込みたい!!
お蕎麦が眼前に据えられたその瞬間、冗談でなく5口くらいで食べ終わりました。これもまたワタクシの特性なのですが、咀嚼が苦手でございまして(10月号参照)息を吸っただけでは?くらいのスムーズさでお蕎麦を平らげたのであります。
いや、というより本当にお腹が空いていたのよ。
お腹を満たした(実際の腹タンクからすると1割にも満たない)ワタクシは高尾山にある神社へ。そこで出会ってしまったのです、、、。
祀られていたのは天狗様。ついに念願の出会い、、、まぁ石像ですけれどもね。しかし得もいわれぬ凛々しいお顔立ちでありました。ワタクシの身分ではまだまだ実際には会ってはくれないということなのでしょうか。もっと身も心も大きくなったら会えるかもしれない、、、鍛錬あるのみでございます。
というわけで今回の天狗様捕獲作戦は失敗に終わったものの、手頃なアドベンチャーとして満足した今回の高尾山制覇。
いずれか天狗様に会うべくBIGな男になることを誓うのでありました。そのときは是非一戦交えたいものでございます。拳で。
では今月はこの辺で、また来月。

次こそは。
