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SUPER BEAVER interview
- SPECIAL -

SUPER BEAVER interview

大事なのは「今」なんだ。
最高、最大、最愛を更新し続ける東京という故郷から出てきた4人組のバンド”SUPER BEAVER”。
ジャンルとかは関係なしに彼等と出会って欲しい、そして彼等の音を聞いて欲しい。
僕はこのバンドにこの言葉で伝えます。「出会ってくれてありがとう」と。

interviewer:YUMA

–「世界が目を覚ますのなら」発売おめでとうございます。

SUPER BEAVER:ありがとうございます!

–いきなりなんですけど、1つだけ言わせてください。「SUPER BEAVER」というバンドに出会えて良かったとそう思ったアルバムでした。出来てみてどうですか?

柳沢亮太(Gt,Cho:以下 柳沢):ありがとうございます。前回のアルバムからの流れが結構あるんですけど「未来の始めかた」があって今回があるというか、もっとバリエーションを出そうって話があってアコースティックも入れたり、前半後半で雰囲気の違うものがあったりするんですよね。でもこれは元々”SUPER BEAVER”の中にあるものではあるから無理なく出来たので、そういう意味では反応が楽しみですね。

–前回の「未来の始めかた」のリリースで「今」とか「未来」っていう部分を考えさせられたんですが”SUPER BEAVER”的に未来が始まったのかな?という感覚を持ちました。

渋谷龍太(Vo:以下 渋谷):歌詞の内容とかやっている事とかも一歩二歩前に出ている感じはしますね。前作より振り幅を大きく出来たのも自分達のあーしたいこうしたいっていう部分が固まってきて自分達の芯がより強固になったからこそ柔軟に出来るようになったっていうのが今回すごく表れていると思います。本当に芯の部分がしっかりしてきたから、どんどんやれる事が増えたなっていうのが露骨に体現出来たアルバムですね。

–自分達はもう準備出来てるから世界に対して変わってくれよってそんなメッセージを感じました。アルバムタイトルはどんな理由で付けたんですか?

柳沢:1曲目は「それでも世界が目を覚ますのなら」って”それでも”っていう言葉が付いているんですけど、前回の「未来の始めかた」では、未来というものを始めるには今を見なきゃいけないし、良い事も悪い事も現状を見とめて受け入れなきゃいけないんじゃないの?って事を唄ってて、今回はそこから始まって今というものが何より大事だという事に気付いたんだけど、自分に足りていないものがある事が分かって辛くなるんですよね。やめちゃったり終わらせたりする事は簡単なんだけど、終わらせたいと思って悩んでいると朝になっていてまた1日が始まっていたりするんですよね。結局1日が始まるのならとりあえず今日1日を頑張ってみればいいんじゃないかって思うんですよ。よくよく考えるとそうやって今、この瞬間っていうのを更新して来たんだなと思うし、やめたいとか辛い、終わらせたいと思ってて「それでも世界が目を覚ますのなら」まだやれる事って全然あると思うし、言い訳みたいなものに対するカウンターというか感じなんです。前作は、同じ目線でこう思うんだけど、どう思う?って歌ってたのが、俺たちは進めたから「それって辛くない?」って人に対して思うようになったのが今作ですね。

–俺たちは準備出来てるから…って事じゃなくて、朝が来るって事を世界が目を覚ますって言っているって事なんですね!

柳沢:どっちでも良いと思います。気持ち的には、どっちの意味もあると思うんで。そこまで偉そうな事言えないですけど(笑)。この曲で”正しいと言って欲しいだけでしょう”って歌詞を言えたのってそういう所があって、それは後押しして欲しいだけの相談なんだけど、答えって本当は自分が分かってるじゃんって言うのを俺自身が強く思うようになったし、誰かに対して言えるようになったのが大きいかな。

–「東京流星群」は一番耳に残りました。”僕にとっての故郷は 誰かの憧れ”って歌詞は、東京出身の”SUPER BEAVER”だからこその歌かなと。

柳沢:世間的には東京っていう字が、故郷って言葉になることはないと思うんだけど、俺らにとってはそれ以外の何ものでもないんですよ。東京出身のバンドだから東京の唄を歌いたいなって自分の中であったし、東京と名の付く唄って上京ソングのイメージが強くて、星が見えないとか冷たい人が多いとかって勝手なイメージで言われるけど、確かに誰かの産まれた街の方が綺麗に見えるかもしれないけど、星はあるし見える訳で。上京、環境を諦めの理由にしたりするけど、自分が諦めちゃっただけの事を何かにこじつけるのが嫌だなって思って。自分達が諦めた気持ちで思っちゃった事も違う、今の言い訳だって思うようにしたいって思ったのがこの曲の始まりかな。

渋谷:曲のイメージを伝えられた時は分かりやすかったしスッと入ってきました。みんなで歌う曲、シンガロングする曲ってなかったから、やってみたかったし、自分自身が好きだから「東京流星群」って1つのキーワードがあってその部分でみんなで手を挙げて楽しめる曲だと思います。

–曲を聴いた時に渋谷君が手を挙げてるイメージがすぐ浮かびました(笑)。

渋谷:あははは。それライブで言いづらくなるな(笑)。ライブの見方は自由だと思うけど、そういう曲ってあんまりなかった中で、この曲に関してはある程度提示されてると思うからいろんな面で優しい曲になったなって思います。

–3曲目「Goodbye」では澁谷逆太郎というアーティスト名が出てきますけど、どうしてやることになったんですか?

澁谷逆太郎(作詞作曲):普通にラブソングが好きで、みんなも好きでしょ?人間がいろんな事に対して向き合ったり真剣になったりするじゃない?それってモヤモヤしちゃって難しい気持ちになっちゃって先の事とかを考えてうんざりしちゃう事が結構あると思うんですよ。ラブソングって最強だと思っててどんな場合に置いても誰が好きだとか考えてると意外と楽しかったりするじゃない?どんな場面にいたとしてもそういう話ってすると思うし、そういうのって音楽もそうだと思うんですよね。それを素直に体言した方がいいなって思ってアルバムに入れました。このアルバムを飲みの席だとすると一番最初に相談があるんだけどって言って会話がヒートアップして、ある程度喋ったところでホッと一息ついて最近どうなの?みたいな。空気が和んだところで俺たちの割とポップな部分が始まるんだけど、それがワイワイしているイメージなんですよね。普段は1人でやっている事なんだけど、いずれリンクする事だしこのアルバムに入っていても違和感はないかなって思って。結果的にはアルバムが二部構成みたいになったけど、真ん中をぶった切る良いものになったかなって思います。

–逆太郎さんありがとうございます。次の曲の「今」は”SUPER BEAVER”の大事にしている事をタイトルにしちゃったんだって思いました。歌詞見れば純粋に全部伝わりますけど。

柳沢:なんかね、これは自然すぎて(笑)。自然に出来た曲をみんなに聞いてもらって良いね!じゃあみんなで作ろうみたいな。さっき渋谷も言ったけど自分達の芯となる部分がぶれてないから出来た曲なのかなって思いますね。”忘れた事すら 忘れる僕らは”って歌詞があるんですけど、あの時は世界が終わるくらいの重要事項だった事も今となっては笑って話せてて、それが過去と今なのかなって思うんです。超えよう超えようって思ってた事も気付いたら超えてきてるんですよね。そういう事がスムーズに出来た曲です。これが自分達の本質の部分なんだなって思いますね。

–この曲は題名を「今」と書いて”SUPER BEAVER”と読む曲でもいい気がします。

柳沢:フリガナめちゃくちゃはみ出ちゃうけどね(笑)。

渋谷:この曲の歌詞ってさっきYUMAが言ってくれたように俺たちの王道の部分だから、本当にアプローチの仕方だけで何よりも暑苦しい曲になっちゃうんですよね。自分達的には飾ってない曲だし、アプローチの部分はすごく意識して作りました。

–「二人のこと」は、聞いたら純粋に恋がしたくなった。

柳沢:この曲は4~5年前くらいに出来た曲なんですよね。もしかしたら10代とかの時に作った曲なのに”何かが始まるとき カウントダウンも 一緒に始まってるのだろう”って言ってるんですよね。何年間同じ事言ってるんだよって話なんですけど(笑)。

–あははは(笑)。

柳沢:これは表面的にポップな曲だから、内に秘めているものもないくらいの。でもそれが俺たちの音楽の好きな部分だと思うし、今回のタイミングだったら入れられるなって思っていれましたね。

–アコースティックもよくeggmanでやってもらってますが「歓びの明日に」がアコースティックバージョンで音源になったのは嬉しかった。

柳沢:アコースティックをやらせてもらっている事も大きかった。

渋谷:アコースティックは自信もあるし、それをいろんな場面でも出来たらなーって思っていてアルバムに入れてみたら違和感がなかった。この曲はアコースティックでやった時の雰囲気も好きだったし、アルバム中でキラキラした部分が多かったから、いろんなものを削ぎ落としたポップスっていうのを入れてみたかったっていうのはありますね。

–アコースティックアルバムとか出して欲しいです(笑)。ツアーも全国周りますね!

柳沢:今回のツアーもそうだけど、絶対的な自信があるから俺たちが圧倒的に良いライブをすればどんな人にだって届くと思っているし、だからこそ面白い方が良いんじゃないかっていう対バンにしたつもりです。ジャンルで括るとか似た者を寄せるって事じゃないと思うんですよね。いろんな所に行きますので是非遊びきてください。

–最後にこのインタビューを見てくれている皆さんに一言下さい!

柳沢:ジャンルも特に関係ないし、”SUPER BEAVER”というバンドが”SUPER BEAVER”というものをすごく理解したと思うし、それに対してものすごく自信があってそういう意味では真っ当な事を歌っていると思います。偉そうに聴こえたとしても構わないくらい、覚悟を持って生き始めるとそういうところに行き着くんだなって気がしたんです。いわゆるロックバンドという括りでガチャガチャしている音楽が苦手な人にも聞いてもらえると思っているし、そういう事じゃないというか、人と人との対話だと思ってるし、そういうアルバムが出来たので是非聞いて欲しいなって思います。