—まずは、メジャー1stアルバム「Timeless Imperfections」リリースおめでとうございます！

Charm(以下：C)：ありがとうございます。

—今までがインディーズだったっていうことにむしろ違和感を感じるくらいの作品を立て続けにリリースしてきましたが、今回の作品は満を持してのメジャー１作目にふさわしいさらにクオリティーな作品になってますね！本当に素晴らしい作品です！とんでもないもの作りましたね！！

C：いやいや（笑）ありがとうございます。
「メジャー」というものを変に意識したくないという思いがまずはありました。それはメジャーになるときに“インディーズの時のほうがよかったな”って思われるパターンも少なくないじゃないですか。とにかくそれにはしたくなかったからこその思いで、今まで作って来たものといい意味で変わらないものを作りたかったんです。
「作りたくて作ったもの」が結果的にこの２枚組という形になりました。

—今回の作品に向けて作った作品が多いんですか？

C：そういうわけでもないんですが、基本的には全て今年に入ってから作った曲ばかりですね。ただ、今までと変わりたくないっていう思いもしっかりと持っていたかったので今作の話がある前に作っていた曲もたくさん入れています。２０１８年の集大成のようなアルバムになっていますね。

—なるほど。今作を作っていく中で今までと変えたものってありますか？

C： 今までの作品は１曲１曲の個性も活かしつつバラエティーに富んだ作品になっていました。いい意味でいろんな幅をもたせたかったし、いろんな表現をしたかったのでその曲の個性を活かす方法を取っていました。
今回はそこよりも「流れ」を意識して作りました。曲の前後だったり曲順だったり。Disc1を１曲目から最後の曲まで流して同じテンションで聴けるかどうかというところですね。Disc2も同じようにその１枚を同じように聴いてもらえるかどうかっていう。

—それぞれのDiscごとにテーマはあったんですか？

C：僕の方から設けたものは基本的にはありませんね。白黒はっきりさせたかったわけじゃなくて本当にフィーリングで並べていった感じになります。
周りの方々に言われるのは「ダイナミック」と「オーガニック」ですね。生音へのこだわり方がそれぞれに違う感じです。
あとは、これは後から気づいたことなんですが、Disc1の方は自分に対して歌っている曲が多くて、Disc2は誰かのために歌っている曲が多いですね。全部がそういうわけではないんですが。

—リード曲「Imperfection」について聞かせていただきたいんですが、この曲はどういう楽曲になっていますか？

C：直訳すると「未完成」という意味の言葉になるんですが、その言葉の通り、みんな未完成で完璧な人なんていないし完璧な人生なんてないんですけど、それでもいいんじゃないかなって肯定してあげられるようなメッセージを込めました。曲調的にも今までにあまりやったことのない感じを押し出してみました。いい意味で今までを裏切りたかったんですよね。

—「未完成」という言葉自体少しネガティブな意味合いを感じる人が多いと思うんですが、この言葉をテーマにして曲を書こうと思うようなきっかけはあったんですか？

C：特別なきっかけがあったわけではなくて、どちらかというと日々思っていることですね。それをもってネガティブな固定概念を壊したかった気持ちも少しあります。
今回Disc2に収録されている「タイムレス」という楽曲とこの曲を合わせてアルバムタイトル「Timeless Imperfections」という言葉を形成しているんです。「Timeless＝色褪せない」と「未完成」はある意味矛盾している言葉でもあるんですが、僕は未完成なところこそが美しいし色褪せないと思えるんですよね。いろんな人たちにそう伝えてあげたかったんです。

—その「タイムレス」についても聞かせてください。

C：今回のアルバムを作っていく中で、一回詰まってしまった時期があるんです。どういう曲を書けばいいのか、どういうアルバムにしていけばいいのかって。そんな時にふと「今回のアルバムで最後かもしれない」って考えました。ネガティブな意味ではなくて、常に思っているし常に思っていなきゃいけないことなんですけどね。本当にこれが最後なんだとしたらどういう曲を作りたいんだろうってもう一個深く考えた時にできた曲がこの「タイムレス」なんです。
その思いは「思いっきり生きれるように　最後の歌のように　今だけの時間を大切な時間を」というこの曲の中での唯一の日本詞の部分に全て込められていますね。
この曲が完成してからは、他の曲がどんどん作っていけました。この楽曲があればこのアルバムは大丈夫だって思えて、振り切って他の曲を作っていけたんだと思います。この後どんな曲ができたとしてどんな曲を収録したとしても、この「タイムレス」という楽曲がバランスを取ってくれるって思えたんです。
それ以前にある程度出来上がっていた曲を完成させる時にもいい影響があって、例えば「Always」の２サビの部分にはこのDisc2で言いたかったことを全部詰め込めたとも思っていますし。そのくらいこの楽曲はこのアルバムにとって大きなものでした。

—そして、このアルバムを持ってツアーがありますね。どんなツアーにしたいですか？

C：そうですね。もうすぐ始まりますね。毎回も来てくれているお客さんも、今回のツアーで数カ所来てくれるお客さんもいますけど、そういう方たちのためにも自分のためにも毎回飽きない演奏と演出をしたいですよね。スタッフさんも含めてみんなでワクワクしたいです。
多少生々しくて未完成なままだとしても、完璧でつまらないものよりは、未完成でこれからの未来にワクワクできるものにしたいなと思っています。

—今回の作品を手にとってくれる方へメッセージをお願いします。

C：人それぞれの好みがあるから、どっちのDiscのどの曲を好きになってくれるのか、全部好きになってくれるのか、どれも好きになれないのか、そういう意見聞かせて欲しいですね（笑）。聴いてくれた人の素直な思いを知りたいなと思います。
あと、今回のジャケットがステッカーになっていて、僕の顔にお好みの顔のパーツを張っていける仕組みになっているんですが、ぜひこれもチャレンジして欲しいですね。「未完成」というワードに対して考えた仕様なので。そのまま取っておきたい気持ちもわかりますがぜひ(笑)。

—最後に、今回の作品を漢字１文字で表現するとしたらなんですか？

C：「未」ですね。「未来」も未完成なまま続くと思うし。今回のアルバムも未完成な部分もたくさんあると思うし。その「未」が「美」に変わる時が来るんじゃないかなって思います。

—ありがとうございます！これからの活躍も楽しみにしてます！