–今日はお集り頂きありがとうございます。緩い感じでいいので、お二人で自由にトークして頂ければと思ってます!まずは出会いから教えて頂けますか?
下津(踊ってばかりの国):始めての出会いは、スペースシャワーTVの「クラブサーモン」という番組だったかな?
塔山(0.8秒と衝撃。):そうそう。それで踊ってばかりの国(以下:踊って)を見て、自分達と一緒に出るから貶そうとしたんだけど、めっちゃいいなって思って。すごい好きな型だったんよ、自分的に。
下津:見た目ですか?
塔山:音が!その時はスズメくん(踊ってばかりの国の下津の昔の芸名)ベース持ってたよね。小ちゃいアコギ持ってた時もあるよね?めっちゃファンですからね。自分達が争ってる感覚もないくらい良いな〜って思ってましたね。音源も踊っての1stの時が俺たちは1stEP出してて、踊っての方が俺らよりちょっと上のランクにいたんですよね。良いバンドは、ちゃんと勝負出来る位置におるなって思いましたね。初対面は、ラジオのイベントだったかな?TOKYO FMのRadio Dragonのイベントですね。
–リリース時期が一緒になる事が多かったように思いますが。
下津:確かにORGE YOU ASSHOLEと0.8秒と衝撃。(以下:0.8秒)と踊ってはいつも同じ時期なイメージありますね。むっちゃバンドしてる3組ですね。俺は初めて0.8秒を見たときの印象が日本のLCD Soundsystemだなって思いましたね。日本人が分かりやすいハードコアを混ぜてるし。
塔山:嬉しい!ちょっと二人で居酒屋行こうか(笑)。(吉祥寺の飲み屋)伊勢屋にでも…。
下津:あはは(笑)。行きたいっすね!伊勢屋しばらく行ってない。
–行きませんよ(笑)。そのRadio Dragonのイベントの後に再会したのはいつでした?
塔山:めっちゃ間空いてるよな。
下津:Twitterでやり取りして、こないだの0.8秒主催のイベントで久しぶりに逢ったって感じですね。
–3年ぶりくらい?
塔山:ホンマにそうですね。
–「スズメくん」って呼ぶ人は今全然いないですからね。
塔山:俺の中ではそれが昔から好きだったっていう、アイデンティティーなんですよ。だから絶対「スズメくん」って呼ぼうって決めて。
下津:東京でそう呼ぶ人3人くらいやで。
塔山:なんで芸名をやめちゃったん?
下津:売れてったらこのふざけた芸名やばいなって思って。
塔山:もうちょいで「玉袋筋太郎」になれたのにな(笑)。
下津:あははは(笑)。でも「おやすみなさい、歌唄い。」のクレジットは未だにスズメですわ。そのままCDを売り続けてる。
塔山:スズメくんって言ってくるお客さんはおらんの?
下津:たま〜にいますけどね。「下っちゃん」が多いですね。
塔山:LOFTでやった時にスズメくんの話をしたのに、みんなポカーンってしててなんで?ってなったもん。みんな知らんのやって。
下津:メンバーもスズメって呼ばないですからね。
塔山:そうなんや(笑)。今日はさ、踊ってのリリースもあって集ってるわけやし、スズメくんに聞きたい事あるんよ。曲作りの早さがすごいじゃないですか、量産型というか…。アルバムを1年に2枚とか出すでしょ。そんなのビートルズとかストーンズの時代ですよね。本当にすごいなって。でもそれってプロの第一条件やん。
下津:音楽しかやることないんですよね。
塔山:いつ作ってるの?週末とかにまとめてやるタイプじゃなくてちょっとずつやるって感じ?
下津:もう、毎日ですね。曲作りするのは。一日一曲とか決めたらそうやりますね。僕の場合は、サビが出来てノートに歌詞とメロとコードを書いて、そこからデモでデータにドラムとか打ち込んでメンバーに流してまとめる感じですね。
塔山:一緒ですわ。ライブでこうしたいっていうのがあったらやってもらうけど。
下津:リフとかは最低限は決めておいて、あとは話合ってという感じですね。
塔山:そうなんや。でもリリースのタイミングとかを見た時に、ホンマに好きで書いて好きに出してってやってるんやろうな〜って思った。今回の音源聴いて、ホンマに伸び伸びとやってるなって安心したし、俺もこういうのを目指してやりたいなって思いましたね。
下津:ホンマにそんな感じ。コンセプトが作れないっす。逆に。
塔山:それはすごく良いよね。出させてくれる会社もいいよね。うちも我がまま聞いてもらってるけどさ、やりたいようにやらせてくれてるのってすごい事だと思うわ。
下津:確かに自由にやらせてもらえてますね。
–普通だったら追い込みますけどね。踊っては追い込んじゃうとドンドン作っちゃいそうで…。
下津:僕自体が人に言われても追い込まれないタイプですね。
塔山:音楽がそういう感じやん!
下津:お金欲しいもん(笑)。お金の話しようや!
塔山:なんやねんそれ。お金の話といえば繋がるかもしれないんやけど、前回のアルバムの反響とかはどうなんですか?思っているより少なかったら聴いてる人間になんでやねん!って思っちゃうんすよね。
下津:ヒトラーみたいな人間やな(笑)。
塔山:これ書く話じゃないか?
下津:ツアーはソールドアウトしましたけどね。まぁボチボチですかね。
塔山:ホンマしょうもないですね。聴いてるやつ。お世辞とかじゃなくて、あれでボチボチやったら聴いてる奴が悪いですよ。
下津:でもね、リスナーの耳を育ててあげないといけないんですよね。
塔山:ホンマにそう思うわ。でもそれを続けてるなぁって今回の聴いて思ったし、そこはチェックしようって思ってた。今回のアルバムを聴いて中途半端な奴が聴いて、中途半端に合わせにいってたら嫌やなって思ってたし、スズメくんのまま、踊ってのまま進化してたから良かったって思ったもん。
下津:逆に引っ張ったろうって思って作った。
塔山:いいな!さっきも話に出てたけど、リリース時期がいつも近いやん。すごい勇気づけられるんですよ。ホンマに。そういうバンドがあんまり周りにいなくて。
下津:張り合える相手があんまおらんな〜。
塔山:なんか踊ってとかが、もちろん俺らもそうですけど、もっともっと評価されるようにしていかなって思うんですよね。ここのレベルでは分かり合ってるじゃないですか。二人で自分らが絶対かっこいいことやってるって思ってやってるから。すごい嬉しいのは、マネージャーとか会社の人が俺らを拾ってやってくれてるやん。俺らみたいな事言うやつはたくさん他にもおると思うんやけど、そこを共感してやってくれてるのはすごいなと思う。
吉田ゴンザレス純(0.8秒と衝撃。マネージャー):いやいや、でも初めて踊ってばかりの国のライブを観る時に、噂で現代のRCサクセションだって聞いてて、実際観てすごい空気感だなって思ったのを覚えてますね。
下津:僕、むっちゃ嫌で…そう言われるの。
塔山:わかる!でもホンマに吉田さんが言ってるのは分かるし、めっちゃ褒め言葉だと思う。けど、曲出した時にバイヤーのコメントが”清志郎の〜”って書いてあったのに聴いたら全然違うやん!って思ったもん。しかも何かで見たんだけどスズメくん清志郎聴いた事ないんやろ?
下津:そうですね。タイマーズくらいしか知らんくて。
塔山:清志郎って書かれたら普通喜ぶけどな。でも全然ちゃうかっこよさがあると思うから。
下津:そんなに考えてくれてたんや(笑)。
◉話はない