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カラーボトル interview
- SPECIAL -

カラーボトル interview

1/16にニューアルバム『生きる』をリリースするカラーボトル。一瞬ライブ盤かと勘違いするようなライブ感・生々しさ・人間臭さが満載で、カラーボトルの根底にあるテーマ・コンセプトが詰まっていると感じた。

interviewer:ブッキングマネージャー窪田

-今作は相当ド直球ですよね。どんな経緯で制作が進んで行ったんですか?

竹森:2012年1年間ずっと制作は継続していて、ライブで曲を披露して育てていたんですね。ライブに来てくれる方々からのお手紙とかアンケートとかで読んでいて、僕らカラーボトルのライブに対してどういう物を求めているかどうかを知る機会が結構あったんですよ。その段階ではまだ「生きる」という言葉やコンセプトは生まれていなかったんですが、自分たちが今求められていて届けられることってこれだよね。という明確な想いやイメージが出来上がったので、それを歌詞やメロディという形にしていったのが始まりですね。

-そこから「生きる」に繋がっていったんですね。

竹森:そうですね。出来上がった曲たちを並べていって改めてタイトルを考えたら「生きる」って言葉が一番ハマったんですよ。その時に僕たちカラーボトルは「生きる」という言葉を歌いたいし届けたいんだなって気付いたんですよ。でもそれってここ最近の話ではないということも同時に気付いたんですよ。今回アルバムの最後に入っている「あぜ道」という曲があって、ファーストライブから歌っているカラーボトルの原点とも言える曲なんですが、この曲でも生き抜きたいという言葉を使っているんですよ。だから今思えば僕らカラーボトルは活動し始めた時から実は「生きる」というテーマが根底にあったんだなって。

-タイトルを最後に決めたにもかかわらず、ここまできっちりとコンセプトに沿ったアルバムって珍しいと思ったんですが、他にタイトル候補ってあったんですか?

大川:タイトルを決めるってなったタイミングで話し合ったときに色々候補はあったんですが、竹森さんから「生きる」って言葉が出てきた時に、うん。そうだよねってなりました(笑)。

-僕も資料を見たときに同じように思いました(笑)。

渡辺:これに決まった時はすんなりでしたけど、色々候補はあったんで結構悩んだ末って感じでしたけどね。

竹森:前作が『COLER BOTTLE』だったんでそこからの流れで『COLER BOTTLE 2』にしようかという話も出ていて、そのタイトルを付けるなら今のタイミングしかないから有力ではあったんですけど、でもはたしてそれでいいのかっていう議論もあって、3人で相当悩んですよね。2曲目に収録されているファイターという我武者羅應援團さんとコラボした曲を録り終えたタイミングで、彼らが考えてくれた「本気で生きろ」「必死に生きろ」というフレーズが今作を象徴するような言葉で、僕たちカラーボトルを客観的に表現した言葉だなと思えたんです。そこで「生きる」というタイトルにしようって決めましたね。

-今、前作の話が出てきましたが、『COLER BOTTLE』は正にカラーボトルワールドという印象が非常に強かったですが、今作はもっとより内面的というか精神的な部分でのカラーボトルワールドという印象で、前作は入門編で今作は応用編みたいな感覚も覚えました。

竹森:確かにより深く内面的に突っ込みましたね。ボーカルとしてすごく心がけたのは歌の技術や表現方法に注力するよりももっと心の息づかいとか、ライブ感や生の感覚や空気感は大事にしようという部分ですね。

-ライブ盤ではないけどライブっぽさというか生々しさや人間臭さがにじみ出てますよね。

大川:ツアーと並行して制作を進めたのでそれも要因の一つかもしれないですね。個人的な感覚の部分ですが、今まではライブモードの時の自分とレコーディングモードの時の自分というのが分かれて考えている事が多かったんですよ。でも今回はライブの次の日がレコーディングだったりとかもあったので、ライブのテンション感を引き継いでレコーディングに臨めたんですよね。

渡辺:僕も今まではレコーディングは演奏に集中するというか、演奏にすごくこだわっていたんですが、ライブで届けたい。という気持ちで音楽をやっているんだという感覚を非常に強く持って今作のレコーディングに挑んでいたので、細かい事を気にせずワーッとやったんで良い意味で荒々しい感じですね。

-ここまで生々しく内面的に深く突っ込んだ作品だと相当苦労したんじゃないですか?

竹森:歌詞は相当苦労しましたね。正直しんどい部分もありました。自分のバンド人生を振り返っての挫折だったり、忘れたい過去とかも改めて掘り返してたくさんもがきました。それが大変で途中で少し投げ出しそうになったりもしましたね。でもすごく良い物が出来上がったという自信やプライドもありますし、全く嘘がないので歌詞カードを是非読んでほしいですね。

-そんな経緯を経て完成した歌詞だからこその強いメッセージ性がありますよね。

竹森:カラーボトルって答えを提示するバンドだと思うんです。光と闇で言ったら光の部分。でも光もただ強い光で明るすぎると逆に闇からは嫌われてしまったり、届かなかったりすると思うんです。だから説得力のある光という物を歌詞を書く上でもライブをやる時でもすごく大事にしています。

-説得力のある光という言葉に鳥肌が立ちました。カラーボトルを象徴する言葉ですね。

竹森:バンドとしてその説得力を持たせるためにはもっともっと人間臭くならなきゃいけないし、もっともっといろんな経験をして人間として成長していかなきゃいけないと思ってます。やっとこの年齢になって少しずつそれが実感できるようになってきましたね。

-楽器陣としてはどうでしたか?

大川:僕は全体的にすごく大変でした。先ほども少し話しましたが、今まではライブとレコーディングを切り替えていたのもあって、ライブ直後のレコーディングのとき最初の方はうまく切り替えられなくて困りました。でも最終的には振り切りましたね。

渡辺:苦労という訳ではないんですけど、レコーディングを進めるにつれてどんどんセッティングがシンプルになっていきましたね。最初は今まで通りのセッティングだったんですが、生々しさや人間臭さを出すために最終的にはアンプに直で繋いでとかも試しました。

-長い期間でのレコーディングならではの変化ですね。ずっとライブで育ててきて既に完成形になっている曲をこのタイミングでリアレンジしたのも大変だったんじゃないですか?

竹森:ずっと大切にしてきた曲たちだからこそしっかりとしたものを残したいというプレッシャーもありましたね。

渡辺:僕らの中でもこの曲はこういう形って固まってしまっている曲たちばかりですからね。大変でしたよ。でも『あぜ道』と『幻』は曲をどう変えるかというよりは自分たちがバンドをやってきてどういう風に変わっていったかどうかを曲に落とし込んだという感覚ですかね。あと『モンスター』では鶴にアレンジも含めてお願いしたら全く違った世界観に仕上がったり色々な発見がありました。

-今作でリアレンジに挑戦したのはなにか理由があったんですか?

竹森:今作にどういった曲を入れようかなとか悩んでいる時に今の僕たちが生み出す新曲だけで構成するのは今のカラーボトルを表現するのに適してるのかどうかっていう考えになったんです。しかも僕たちはライブを大事に考えてやり続けてたくましくなっていったバンドで、ライブで育て続けたインディーズ時代の曲を、今のカラーボトルで表現することがこのタイミングでは必要だなと思ったんです。特に『あぜ道』は最初にも話しましたけど僕らの原点で本当に大切にしてきた曲なんです。だからただリアレンジしてみましたとかではなく、アルバムの重要な位置に持っていきたくて、さらにこの曲はこれからも僕たちの指針で有り続けるだろうなと思ったので最後の曲にしました。

-そこすごく大事ですよね。バンドとして原点の曲がアルバムの一番最後できっちり締めている所にすごくグッときました!リアレンジやコラボなど今作は今まで以上にすごく挑戦の意味合いも強いと思いますがそこもやはり「生きる」ということに沿ったコンセプトだったんですかね?

竹森:バンドにとってアルバムをリリースするというのは大きな事で、今の自分たちはこんなに良い作品が作れるんだよ!という自己主張とまだまだもっともっと成長して新しい良い作品を作るよ!という欲求が混ざった物だと思うんですよ。今のカラーボトルだったら良いバランスでその二つを実現できるなと思って色々挑戦しました。しかも良い意味で開き直って振り切って失敗したらその曲は入れなきゃいいじゃんくらいの気持ちでやりましたね(笑)。その結果、挑戦したすべてが大成功できたアルバムだと思います。今作で色々気付けたことがたくさんあったのでもうすぐにでも次作を作りたいし世の中に出したいです!!(笑)。

-次作にも期待ですね!それぞれにとって「生きる」とはなんでしょうか?

竹森:楽観的にいくことですかね。人生楽しくないことの方が多いくらいだけど、楽しいことがあったらやっぱ生きててよかったって思えるし、そのために生きてるなって思えます。

大川:このタイトルにしたときに意味をすごく考えたんですけど結局答えは見つからなくて。でもそれを見つけるために生きてるのかなって思いました。答えを見つけるために努力したり挑戦したりするのかなと。その結果幸せであれたらいいですよね。

渡辺:今回はアルバムを通して様々な挑戦をしたので、生きるとは挑戦かなと思います。やる前から諦めたりとかはもったいないですからね。だからこれからの人生は色々な面で挑戦し続けたいなと。

竹森:「生きる」ってシンプルな言葉だけど深いし、改めて考えると難しいですよね。でも結成10年を迎えるこのタイミングでこのアルバムが作れて色々な事に気付けて良かったです。むしろ今のタイミングなのは必然だったかもしれないです。

大川:まぁ人に言われるまで10周年って気付いてなかったんですけどね(笑)。

-そうなんですね(笑)。

竹森:でもふと思うのはこのバンドを10年やれて良かったなって。

-そういう感覚で10年続けられるって素敵な事ですね。10周年を迎える2013年はどんな1年にしたいですか?

竹森:まずは今回のレコ発ツアーでもあるCOLOR BOTTLE IS HERE!!2013~自分全開!人間全開!生きる!生きる!生きろ!~に来てほしいのはもちろんですが、10周年だからこそやれることやイベントをやっていきたいです!もちろんeggmanで!

-是非お願いします!!これからも応援させてください!