－皆さんの出会いは1980年代初頭とのことですが、当時のお互いの印象など覚えていますか？

真城めぐみ 以下…真城：eggmanでもそうですけど、新宿のライブハウスで出会っていて、マーシーのやっているバンドが好きでよく見に行っていたので、カッコいい存在という印象ですね。

－よく見に来ていたのは知ってらっしゃったんですか？

真島昌利 以下…真島：知っていたというか、その当時にあった自分の周りのシーンの仲間の一人って感じですかね。

真城：やっている音楽シーンが近いと必然的に対バンも多くなりますしね。それぞれのバンドをそれぞれ見に行ったりとか。

－その頃こうやって一緒にバンドを組むことは想像つきましたか？

真城：いや、まったくですね（笑）。

－結成のどういった経緯だったんですか？誰からの発案なのでしょう？

真城：元々の共通の友人からの発案なんですよね。

－まさかの展開ですね。

真島：本業はデザイナーの方なんですけど、数年前にバンドを組むっていう話を聞いて、そのバンドを見に行ったらみんなが集まったりしていて、そのあと飲みに行ってみたいな感じで、たまに集まったりしていたんですけど、その中で真城と真島で「ましまろ」っていうのやればいいじゃんって言い始めて。

真島：一緒に飲む度にずっと彼はそれを言っていて。

真城：私と会った時にはマーシーは乗り気だったよ。みたいな感じで言っていて、だんだん私たちもそこまで言うならやってみようかなんてテンションになってきたんですよね。

－そんな経緯とは驚きです。最初音合わせてみた感触はどうだったんですか？

真城：いつも音楽の話をしていたから、それぞれの好みとかもわかっていたので、音を出してみたらこうなるだろうなというフワッとした想像はあったんですけど、実際にやってみたら、その通りになって、これは楽しいなって感触でした。

中森泰弘 以下…中森：マーシーがその時に何曲か持ってきてくれていてそれを合わせてみるという形でスタートしましたね。

－その段階で何曲かあったというのは既に頭の中にましまろの音楽があったのですか？

真島：いや、そういうわけではなく、僕は趣味がないから四六時中曲を作っているんですけど、そうやって今まで作った曲の中で3人に合いそうな曲をセレクトして持っていった感じです。それで合わせてみたらイメージ通りでしたね。

真城：歌とギターという最小限の形なんですけど、この3人で出来る面白いことがあるなと感じられました。

－ましまろ結成の発案者の方に感謝ですね。

真城：そうですね（笑）。しかもミュージシャン同士って、お互いこの人とは音楽を奏でてみたいなとかこの人とバンドやったらどうなるかなとか想像するもんだと思うんですけど、それぞれの活動もあるし、なかなか言い出せないもので。だからこうやってましまろをやれることができてよかったなって思っています。

－そんなスタートでましまろとして活動しはじめて数か月が経過し、ライブも何本かやられての今の感触はどうですか？

真島：ライブを少しずつ重ねて良い感じにはなってきているかなとは思います。

－初ライブはどうでしたか？

中森：すごく緊張しましたね。

真城：そうだったね（笑）。

真島：ARABAKI ROCK FEST.15が最初のライブだったんですけど、ステージに出る前から終わるまで、というか本番の1週間前くらいから緊張していて、なるべくライブのこと考えないようにしていました。

－大ベテランの方々がまさかそんなに緊張されるとは（笑）。

真城：前日は一睡もできなかったですから。

中森：3人で立つ初めてのステージだったからさすがに緊張したよね。ライブやりながら探り探りでしたね。

真城：もっと小さいライブハウスとかからスタートすればよかったよね。

真島：俺もそう思った。

真城：大きいフェスから始めるもんではないですね（笑）。後日映像見たら3人共顔ひきつってたしね。

中森：ひどかったよね。

－今はそのライブでの緊張は少しは緩和されている感じですか？

真城：だいぶ和らぎましたけど、やっぱステージ立つ直前とかは緊張しますよ。ここ最近のライブではようやくライブの気持ち良さもでてきて、この3人いいなーって思うようになってきまし。

－そんな中、リリースされるファーストアルバム「ましまろ」ですが、CDリリースというのも活動し始めた時の念頭にあったものですか？

真島：実はなかったんですよ。もっとこじんまりとした活動を想像していて、音源を出すとしてもカセットテープとかかなとか。

－CD制作もまさか同じ発案者の方ですか？

真島：それは担当ディレクターですね。せっかく組んだんだからこじんまりではなく、CD作りましょうよって言ってくれたので。

－他者からの発案で活動指針が決まっていきますね（笑）。この3人でのレコーディングはどうでしたか？

真城：リズム隊にゲストプレイヤーを迎えたのもあって、ライブなどとは全く違った新鮮味があってすごく面白かったですね。いつかはそのリズム隊を入れてのライブもやってみたいですね。

－なにかレコーディングでの特徴的な出来事はありましたか？

真城：ゲストプレイヤーを迎えてのレコーディング前のリハをやったんですけど、その日にマーシーが食あたりで（笑）。

真島：前日夜に食べたお寿司のエビが当たったみたいで、、、。最初のうちは元気だったんですけど、最後の方はもうなにも話せず、リハが終わって車で帰ってすぐに嘔吐してしまいました。

－壮絶ですね。

真城：後日談としては笑えますけど、かわいそうでしたね。

－すごいレコーディング開始ですね（笑）。出来上がった1枚を聴いてみてどうでしたか？

真城：聴いてみてすごく嬉しかったですね。何回も聴きましたし。CDを出せる喜びというのはいつまで経ってもいいもんですね。

中森：ミュージシャンとしての幸せだよね。

－CDを引っ提げての初のツアーも決まっていますがどんなツアーにしたいですか？

真島：ツアーで一番気をつけなきゃいけないのは体調面ですね。体調悪いとやっぱり楽しめないですから。

真城：エビには気をつけなきゃね。

－それは絶対ですね（笑）。

真城：さすがにツアーが終わるころには緊張しないようにしたいです。今までフェスやイベントでの出演で、ワンマンというのが初めてなので楽しみたいなと思います。フェスやイベントだとどうしても時間の制約があるので、ましまろはその部分がどうしても苦手みたいで（笑）。のんびりした時間の流れも含めてこのワンマンを楽しんでほしいなと思います。

真島：お酒でも飲みながらだらだらとやりたいね。

中森：来て下さる方々にもリラックスして日常生活の延長みたいな感じでゆったり楽しんでほしいですね。

真城：しかも連続した日程でのライブも多いので、まさにツアーという感じが自分たち自身も楽しめるんじゃないかなと思っています。各地で盛り上がり方も違うだろうし、早く各地に行きたいです。

真島：僕はその各地のってのがあんまりよくわからなくて。

－以前のインタビューでもあまり客席の方を見ていないと言っていましたもんね。

真島：見てないんですよね。

真城：でもそっちのほうがいいかもね。私は盛り上がりとか気にしちゃうもん。

中森：客席に左右されることもあるもんね。

真島：一番大切なのは自分自身が楽しむことですから。

真城：マーシーは本当に自然体だわ。マイペースなところが本当にすごいし、尊敬できる。どうしても音楽と接するときに肩肘張ってしまうことがあるんですけど、マーシーは違うから。

－ましまろで今後やってみたいことなどありますか？

真城：もっとツアーの本数増えたら嬉しいなとか思いますし、外国でのライブとかもできたら面白いかななんて思います。ただ、活動ペースに縛られず楽しんで3人での音楽をやっていきたいなと思います。それがましまろ結成当初からの気持ちなので。まだまだ始まったばかりなので活動を重ねていったら他にもいろいろでてくるかもしれないですけどね。