―今作『Ｃ』のタイトルはCHEESE CAKEの頭文字からとったものですか？
岩淵紗貴(Vo.Gt 以下…岩)：CHEESE CAKEの頭文字の「Ｃ」というのはもちろんのこと、わたしたちとしては、バンド名から想像される甘いイメージだけじゃなくて、この作品もこれからもCool(かっこいい)なところもあれば、Cute（かわいらしい）な部分は持っていたい・・・そんな風に思っているという気持ちも込めつつ、このミニアルバムには「楽しい」「苦しい」「嬉しい」「悲しい」など、人が持つ喜怒哀楽の表情や感情がたくさんが落ちている、そんなミニアルバムになのたので、「Ｃ」というタイトルをつけました。
－なるほど。このアルバムを聴いた時にCHEESE CAKEド真ん中という印象でした。
岩：ありがとうございます！実は、制作をスタートした時には、すでにデビュー後初のワンマンのライブも決まっていました。なので、ライブを想像しながら本当に最近出来た曲もあれば、デビュー前に作った曲もあってCHEESE CAKEの過去、現在、未来がぎゅっと詰まった１枚なので、そういった感想を持ってもらえて嬉しいです。
－今作の収録曲について伺っていきたいと思います。まずは１曲目の「オオカミ少年」。
岩：この曲は珍しく、セッションから出来上がった曲です。皆でセッションしてた時にイントロのフレーズから「うお！かっこいいねー！」ってなって作りました。そのまま、メロディーが出てきてすぐ出来上がりましたね。
－タイトルのオオカミ少年というフレーズが印象的です。
岩：そうですね。この歌は、無関心で無頓着、全てがこれといってどうでもいい。どうでもいいと思ってる事に対してすら、どうでもよくなってしまっている。だから不満すら出て来ない。いろんなことに対して、流して、片付けてしまっている、自分。「考える事」が嫌になっていつの間にか、嫌な事に対して向き合う事をしなくなってしまった自分。そんなちょっと無気力モードの歌です。
－２曲目「STATION」は１曲目とはガラリと雰囲気が変わって歌詞の世界観が現代をリアルに切り取った感じですね。
岩：この世の中凄く便利な世の中になって、知らない事をすぐに調べられたり。誰かと常時繋がっていられたり。でもそれが、困った問題になっている事も事実。「誰かと繋がっていたい」人の多い世の中だなーと感じて作りました。でも、それと反対に誰かを幸せにしていることだって事実。それでもやっぱり、どんなに便利な世の中になっちゃたとしても「誰かの目を見て話す」「聞く」「見る」ってことを忘れないで。っていう歌です。
－３曲目「君とSOS」は軽快なメロディで思わずリズムに合わせて身体を揺らしたくなるような曲ですね。
岩：この歌は、高校生の時に掃除時間に、「あぁ～いつかFESにでてみたいな…」っと考えながら作った曲です。全然素直になれなくて、強がりで意地をはる私の気持ちをそっと探る君の歌です。本当は気付いて欲しい、私。何を考えてるか分からないから教えてよ、っていう君。そんな２人の上手く噛み合わないSOS信号が交差している恋の歌（笑）。
－４曲目の「かげろう」はしっとりとしたミディアムナンバー。
岩：このミニアルバムの中で一番古い曲ですね。振り返ってみて、一番優しくて、トゲトゲしてた矛盾だらけの毎日だった頃のうたかな・・・?！（笑）。
－それが反映されてか心の叫びのような歌詞ですね。
岩：誰の悪口も言いたくない。聞きたくない。知りたくない。誰かのことを言う前に、自分をみなくちゃ…!!弱いやつに限って、すぐ騒ぐ。でも、本当は綺麗なところだけを見ていられればいいのに…。なんてきれいごとを思ってる時の歌です。
－５曲目の「近すぎて」はきっとだれもが体験したことがあるような恋愛感情の歌。
岩：こんなコトって恋愛してるとあるよな～と思って作った歌です。この歌にいる素直じゃない２人の気持ちを歌ってあげようっと思って出来ました。とても仲のいい２人。多分、本当に多分なんだけど、私も君もお互いに好きなんだと思ってる。自分の気持ちと君の気持ちに気付いてるけど、気付かないフリをしている。臆病な２人の歌です。
－アルバムの最後を締めくくる６曲目「ファンシー」。これぞCHEESE CAKE！という印象でした。
岩：ありがとうございます！毎日、毎日、時間が流れていつの間にか大人になっている。それとない毎日の中にずーっと残っている、青春時代の甘酸っぱい記憶って大人に成ればなるほど、素敵だったと思うよね。あの頃に戻れるなら戻りたい。そんな歌です。
－今作はどんな人たちに聴いてほしいですか？
岩：ちいさなことでいいので嬉しかったり、悲しかったり、苦しかったり…。気持ちが揺れ動いたら聴いてください。出会ってくれた方なら誰だって嬉しいです（笑）。誰にだってあることだと思うもので…。
－念願のメジャーデビューを果たした今の目標は？
岩：永遠の目標なんですが「誰かの心の隅っこにずーっと居座れるうたたち、バンドになれたら…」いいなって思います。