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EARNIE FROGs interview
- SPECIAL -

EARNIE FROGs interview

名古屋を中心に活動している男女ツインボーカルバンド“EARNIE FROGs”から最新作『キャラクター』が届いた。そのタイトル通り様々な表情を見せるキャラクター=楽曲たち。本作に込められた想いを語ってもらいました。

インタビュアー:ブッキングマネージャー窪田

-今回リリースされる『キャラクター』ですが、タイトルに込められた気持ちから聞かせてもらえますか?

テラオ(Gt,cho 写真左端 以下…テ):まずは今の自分たちの性質(キャラクター)がよく表せた1枚だなというところと、曲ごとの表情がそれぞれ全く違ってそれぞれが一つのキャラクターとして成立しているなと感じたのでこのタイトルにしました。

-タイトルはテラオくんが決めたのですね。作詞は三木くんとおがたさんがやっているからてっきり二人のどちらかが決めているかと思いました。

三木正明(Vo,Gt 写真中央左 以下…三):僕もおがたもタイトル決めるのがすごく苦手なんですよ。曲のタイトルも決めるのが最後になることが多くて。自分で生み出しているが故に内部に入り込みすぎてしまって客観視できなくなるというか。そういう中でテラオが客観視してタイトル案をだしてくれることも多いですね。

-タイトルの話でいうとタイトルのワードが歌詞に出てこないことが多い印象でした。

三:曲ができて、それに歌詞をつけていってという形で制作を進めることが多いので、歌詞とメロディーとかサウンド感とかそういったものを総合的に見てみてそこからタイトルつけることが多いからですかね。生まれてきた子供を見て名前を付けるみたいな感覚ですかね。

-なるほどですね。そうやって生み出された今作の収録曲の中でそれぞれのお気に入り曲を1曲ずつ挙げてもらいたいです。

テ:僕は5曲目の「歯車と少女」ですね。この曲は前作の『ノンフィクション』という作品の収録候補でもあってその時からすごく好きな曲だったのでこうやって音源化できたのですごく嬉しいというが一つの理由です。この曲はとある映画を観た時に人は悲しい話で感動することが多いのかもと思ったことがあって、そこからイメージを膨らませてオケをまず作ったんですよ。頭の中で映像を思い浮かべながら。そのオケとプロットを三木に渡してこれに合う曲を書いてほしいとお願いして。
三:話にすると結構短いですけど結構な量のプロットでしたよ(笑)。完全に設定資料でしたもん。
テ:三木が素晴らしい仕事をしてくれたんですよ。自分の頭の中で思い浮かべていたものそのものって感じでした。その後レコーディングをして、サウンド感とかドラムのリバーブやギターの歪みとかすべてピッタリハマったんですよね。

-それはすごく気持ちよいですね。

テ:完成して聴いたとき鳥肌モノでしたね。サウンド感とかも味わってもらいたいのでヘッドホンとかスピーカーで大音量で聴いたりしてほしい1曲です。
三:僕は4曲目の「キャッチボール」ですね。この曲は去年の10月に配信リリースしていて、今になってようやく思えることなんですけど、この曲ができる前の数か月が曲作りにすごく悩んでいた時期で。良い曲を生み出そう生み出そうと思えば思うほど負のループに入ってしまって、歌を歌う意味とか、歌ってなんなんだろうとか、なにを書きたいんだろうなとかもわからなくなってしまうような感覚に陥ってしまったんです。そんな中でとあるタイミングでスタジオに一人で入った時に、自分の手癖になっているコードでアコギをジャカジャカ鳴らしながらなんとなく歌ってみたらこの曲のAメロ、Bメロ部分が自然に出来上がってきて。意識的に曲を作ろうと思わずに作ったこの曲ができたことが僕の中ですごく救いになったんですよね。この曲ができたから今作の曲たちを作ることができたのかなと。僕のなかで一つのきっかけになった大事な曲です。
おがた(Vo,Ba 写真中央右 以下…お):私は6曲目の「Swimmy」ですかね。とあるバンドとの出会いで私の中でのバンド観とか音楽という物に対しての向き合い方とかがガラッと変わったんですよ。そういう気持ちの中で作った曲なので思い入れが強いですね。そしてそれを受けて8曲目「Jelly Fish」が自分の中では対になっている感覚の立ち位置の曲で、この2曲に関しては今だから書くことができた曲かなと思っています。
ゆかちん(Dr,cho 写真右端 以下…ゆ):私は一番好きな曲でいうと3曲目の「シネマティック」ですね。曲の構成とか音作りとかも練りに練って試行錯誤の末に出来た部分も多くて、それ故に形になってすごく愛おしさを感じる曲になりました。あとは完成して一番驚いたのは「イグナイター」ですね。自分がドラムレコーディングしたあとにギターリフとかもだいぶ変更になって、完成したのを聴いた時にこんな曲になったの!?って思いました(笑)。
三:驚かせてごめんね(笑)。
ゆ:すごくカッコいいな!っていう驚きだったから大丈夫(笑)。

-今ゆかちんさんからお話がでた「シネマティック」は先日MVが公開になりましたが、シュールな絵面ですが深い意味を考えてしまいますね。

三:マネキンみたいな表情がない人形を使ってそこにメンバーの顔を当てはめてみたりとか、曲はポップですけど歌詞の内容は暗い部分もあって、そこのアンバランスさをうまく表すことができましたし、邦画っぽい構成やタイム感で今までの僕たちにはなかった雰囲気のMVになったかなと思います。

-表情がない人形を使った意図は?

三:表面に表れない中身の部分、メロディーラインや歌詞の内容だったりとかを受取側が自由に感じてほしいなという想いがあって。表情があるとそこから感情を読み取ることができますが、それをなくすことによって研ぎ澄まされる感覚があるんじゃないかなと。この曲はもちろんEARNIE FROGsとして発信はしていますが、なにかを押し付けるわけではなくあくまでこれを聴いて受け取ってくれる方の感覚で接してほしいなと思っています。音楽作品を作ることってバンドとしてメッセージ性などはもちろん大事にしたいとは思っていますが、あくまで受け取ってくれる方がいるから作品として成立するんだという感覚も持っていないとダメだと思うんですよね。それをこの曲で改めて強く感じました。

-なるほど。今日もMV撮影だったんですよね?

テ:そうですね。1曲目の「Carve Out」の撮影をしてきました。「シネマティック」と同じ監督さんに撮ってもらったんですが、この曲は逆にすごく動的で、ダンサーさんを入れたりとか表情豊かなMVになると思います。「Carve Out」と「シネマティック」の動と静の対比を楽しんでもらるんじゃないかなと思います。

-公開が楽しみですね。そして今作を引っ提げてのツアーがあってファイナルは名古屋バンド全員の憧れの場所ともいえる名古屋クアトロ。

テ:そうですね。名古屋バンドみんなが通る登竜門的な場所だと思いますし、このワンマンが成功するかによって次の僕らの一歩の大きさが変わると思うんですよ。成功させて大きな次の一歩を踏み出したい。だから自分たちにとってすごく大切な日になるかなと。ワンマン以外はたくさんの仲間たちの力を借りてたくさんパワーを蓄えてツアーファイナルに挑みたいですね。今まで僕たちを応援してくれている方々も今作で僕たちを知ってくれる方々もすべて巻き込んで最高のツアーを作っていきたいなと思っています。
三木:このエッグマンフリーペーパーで僕たちを知ってくださる方がいると思うんですけど、少しでも興味を持ってもらえたらMVを見るでもいいし、Twitterを見るとかだけでもいいし、ライブに来てくれたりCDを買ってくれたらもちろん最高ですが、なにか感じ取ってもらえる自信作を作ったと思えているので応援してもらえたら嬉しいです。

-eggmanでもまた応援させてください。ありがとうございました。