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FOUR GET ME A NOTS interview
- SPECIAL -

FOUR GET ME A NOTS interview

(L→R)Vo.&Ba. 石坪泰和 Vo.&Dr. 阿部貴之 Vo.&Gt. 高橋智恵

11年間という時を掛けてこだわり抜いた先に辿りついた真のメロディックミュージック。
本当のシンプルを表現するメロディーは、街に溶け込み、身体を流れて私たちの日常を共に生きてゆく。

Interview & Text : 森村 俊夫

ー早速ですが、今作、『ASTREA』にはどういった意味があるのでしょうか。

石坪:言葉としては、第五小惑星という意味があるのですが、今作が5枚目のアルバムということで、"5"にまつわる言葉を付けました。"正義の女神"という意味もあります。

ー新しく公開されたアー写も"5番"を狙っていますね。
今作は聴いていて、ジャンルのこだわりなく制作しているなという印象がありました。制作に関して意識した事はありましたでしょうか。

石坪:特に意識せず、自然に出てきたものを、ただ良い作品にしようという事だけを考えて制作した結果かなと思います。

ー活動も11年を迎え、3月にベストアルバムのリリースという一つ節目もあった中、今作の制作はどのように制作していきましたか?

石坪:ベストアルバムに新曲を1曲収録したのですが、そのままの流れで今作の制作に入りました。結構、短い制作期間の中で今作は完成しましたね。

ー収録曲タイトルの「All is simple」じゃないですけど、作品通してとてもキャッチーでシンプルで、ジャンル問わずどんな人が聴いても、全ての人が単純にカッコイイと感じる事のできる作品だと感じました。

石坪:サビのわかりやすさや、メロディーのキャッチーさは意識して制作しています。
メンバーそれぞれが、特定の音楽のジャンルを固定して好きなわけではなく、ジャンル関係なく良いものは良いと思っているので、ジャンルではなくメロディーやコーラスワークを聴いてほしいなというのはありますね。

ージャンルに関係なくとの事ですが、"FOUR GET ME A NOTS”のルーツ的なものはどういった音楽なのでしょうか?

石坪:バンドとしての一番初めのルーツは"ラルク(L’Arc〜en〜Ciel)”ですね。そこから”ハイスタ(Hi-STANDARD)”なども経て、メロディックパンクの要素などを吸収しつつ、今の形になりましたね。

高橋:私はこのバンドに加入する前は、弾き語りで音楽をやっていて、テレビで流れる音楽を聴いて育ってきました。メンバーそれぞれが聴いている音楽は違うけれど、良いものは良いというところだけは共通していて、そういったものが上手く融合できたのが"FOUR GET ME A NOTS”だなと思います。

ーなるほど。ジャンルは関係ない中で良いものとして共通している点といいますか、バンドとしてこだわっているものはありますか。

石坪:メロディーが良い。というものにこだわっていきたいですね。

高橋:11年音楽をやってきて、ライブでお客さんと共有できることの楽しさを深く感じてきているところがあるので、(一緒に)歌いやすさとか一緒に共有できる場所への意識が年々増えていますね。

ー個人的な話ですが、今作はすごく街に合うなと感じました。街を歩きながら聴くとすごくスッと身体の中に入ってくるような感覚があります。

石坪:音楽というものは、日常に普遍的にあるものというか、絶対的にあるものかなと思っています。そう思いながら制作しているからこそ、そう感じてもらえるのかなと思っています。
個人的に、テンションを上げる為に音楽を聴くという事があまり無いのですが、自分がそういった音楽の聴き方をしているからか、意図的にやっているわけではないんですが、そういった音作りもしているのかなと思っています。今作はなにかに対して攻めるようなものではなくて、自分自身も聴いていて気持ちの良いような、日常に置いて欲しい音楽かなと思っています。

高橋:そう。日常に一緒にいて欲しい音楽ですね。

ーびっくりしたのが、今作には映画"アラジン”の「A whole new world」のカバーが収録されていますね。これは、どういった経緯で収録したんでしょうか。

阿部:ぶっちゃけると、なんとなくですね(笑)。

一同:(笑)。

阿部:経緯としては、まだリリースもしていない頃、スタジオに入ってカバーなどをやっていたんですが、その中でこの楽曲のカバーをしていた時期がありました。実はこのバンドに(高橋)智恵が入るキッカケにもなった楽曲なんです。

高橋:このバンドを結成する前に、私以外で違うバンドで活動していたのですが、この楽曲をやる上で女性ボーカルを探そうという事になったのですが、遠いところから私の名前を聞き付けて呼んでくれたのがキッカケで、そのままバンドに加入する事になりました。
この楽曲がなければ、私はここにはいなかったかも知れないなと思います。

阿部:いなかっただろうね(笑)。

ーとても大事なキッカケとなった楽曲なんですね。

阿部:カバーの楽曲をCDに収録した事は今までなかったんですが、カバーを入れるならこの楽曲をリバイバルするか!と思っていました。

ーこの楽曲を収録するというところでも、良い意味で変なこだわりがないというか、良いものは良いという事に対して純粋に音楽をやっているなと感じました。
誰もが知っている楽曲をカバーしたという事で、周りからのイメージなども気になったりはしましたか?

阿部:あんまり気にしてなかったですね。やっぱり、誰でも知っている楽曲の方が楽しいだろうなと思いましたね。そこに面白さがあるんじゃないかと。

高橋:私は全くこだわりもなく、ジャスミンになろうぐらいにしか考えてなかったですね(笑)。

ー(笑)。「Memento」はキャッチーな部分だけでなく、違った部分も表現していて、楽曲の中に深く潜っていける楽曲なのかなと感じました。

高橋:エモい部分が印象的で、心地良いズッシリ感というか、悲しいけど温かみもある楽曲だなと思います。

阿部:今作の中にPOPな楽曲が目立つ中、ギターと歌で聴かせる、楽曲全体でエモの要素を出せるものが欲しいなと意識して制作しましたね。

ー作品を通して、本当にシンプルにまとめあげる部分ですごくこだわっているなという印象なのですが、最後に収録されている「All is simple」は、そういった意味もあるのでしょうか。

石坪:タイトルの意味としては、歌詞の中にある"どんなに考えたって きっと全ては単純な事なんだ”という部分で、どんなに悩んで迷っても、結局何か行動を起こす最初のキッカケの部分はとても単純な事から始まっていて、そこを見失わないようにしたいという気持ちがあります。
楽曲としても、あまり複雑な事をする必要がない訳ではないけれども、良いものは良いものという事で、変わったものを取り入れるよりも、良いものを単純に"Simple is the Best”というところを取り入れたかったというか、11年音楽をやってきてそれが一番カッコイイものなのかなと感じています。

高橋:シンプルに、メロディーに合うものが一番良い。という事だと思います。

ーシンプルだけれども全く飽きる事のない、身体の中から心地良さを感じれる作品だと思います。
話は変わりますが、今、バンドのofficial web siteでは、ドキュメント映像が公開されていますね。

石坪:ドキュメントというか、おフザケの瞬間を集めているだけのものですが(笑)。

阿部:今公開されている映像を編集してまとめたDVDが、今作の初回限定盤に付く予定です!(笑)

ー(笑)。普段なかなか見る事のできない制作を追った映像という事で、楽曲制作の雰囲気をノーフィルターで感じる事のできる、アーティストとリスナーの距離をグッと近づけられるものだなと感じました。そういう部分では、度々登場するこのゆるキャラもとても気になりました!

高橋:ヤフーくんです!
始めは落書きで描いていたものが、いつの間にか一人歩きしていました。今回、各店舗での購入者特典にもヤフーくんが登場します!

ー最後に、改めてメンバーからみて今作はどういった作品でしょうか。

阿部:歌のメロディーを大事にして伝えようと突き詰めていった先が、こういったシンプルな作品になるのかなと感じました。あまり小難しい事をするようなバンドではないので。
さっきの話じゃないですが、だからこそ街に溶け込める音楽になったのかなと思っています。

高橋:街に溶け込めるような音楽が自分達も好きなので、そう感じてもらえる人がいる事はすごく嬉しいです。
これからも、聴いてくれる人に対して、シンプルに、よりナチュラルに伝えていければいいなと思っています。ドキュメンタリー映像そのままの雰囲気で制作しているので、そういった部分も観て感じてもらえたらと思います。