―本日は宜しくお願いします!本誌初登場どころかインタビュー初めてですか!?
竹縄:初めてです。正直、緊張してます(笑)。
岩野:意外と僕ら緊張しいだからね(笑)。よろしくお願いします!
-ついにHOWL BE QUIET を自分が取材する日が来たと思うと本当に涙が出るくらい嬉しいです!そして私も緊張しています(笑)。
竹縄:僕らもずっとお世話になっているeggmanさんにこうやって取材してもらえてすごく嬉しいです。
-早速ですが、まずは結成の経緯から教えてください。
竹縄:僕とギターの黒木とドラムの岩野が高校が一緒で同じ音楽部で。そこでそれぞれ違うバンドをやってたんですけど、3年の引退間近になって「ここで音楽辞めたくない、これで飯食って行きたい」っていう気持ちが芽生えて。というより元から漠然とあったのかもしれないけど、そこでちゃんと想いが形になったんです。そんな時に同じような気持ちで引退を迎えようとしていたのが黒木と岩野で。言わずもがな、という感じで一緒に組みました(笑)。
-橋本さんはいつ加入したんですか?
竹縄:橋本は、その頃よく対バンしてたバンドのベースで「こいついいな!」みたいなのは当時から思ってて。それで僕らの引退とほぼ同時期にバンド解散した、ってのを聞いてすぐに電話しました(笑)。
橋本:即決でしたね。二つ返事でオーケーしました(笑)。
-そして遂に待望の1st album【DECEMBER】がリリースになりますね。タイトルの由来を教えて下さい。
竹縄:まず”12″という数字にすごく惹かれて。1年とか時間とか星座とか。この世の中、12が関係してることがとても多いなぁ、と思ったのがきっかけで。それで”12″につながるタイトルにしようと思ったんですけど、中々見つからなくて。その時に、このアルバムの発売が12月に決まったことや、個人的なことで僕の誕生日も12月で、思わぬ12との共通点に喜んだこととか。あとは言葉の響きがよかったこともあって「DECEMBER」というタイトルにしました。
-[M1:GOOD BYE]は10/23にリリースしたワンコインシングルの表題曲ですね。〈99のごめんねと/一つのありがとうを込めた〉という歌詞の表現にとても竹縄さんらしさを感じました。
竹縄:ありがとうございます。そういう風に受け取ってもらえてすごく嬉しいです。
岩野:人によっては苦しいぐらい素直な言葉だけど、だからこそ共感する所が大きいし素直に刺さる言葉を竹縄は書いてきてくれて。GOOD BYEはそんな竹縄らしさが特に出ている気がして個人的にも凄く好きです。
-[M2:ステレオライダー]はゆったりとした曲の多いHOWL BE QUIETの印象をがらっと変えてくれる曲ですね。サビあとのギターのリフがとても印象的です。黒木さんはこの曲を初めて聴いたときにどう思いましたか?
黒木:竹縄がDEMOで持って来てくれた段階ではギターロックアレンジだったのですが、その荒々しさを良い意味で裏切ったピアノアレンジに開花させることができ、バンドとしても今までに無いアプローチが出来たと思っています。
-[M3:クローバー]という曲名はどうしてつけたのですか?
竹縄:子供の頃よく探してたんですよ、四ツ葉のクローバー。近くにけっこう広い範囲でクローバーが咲いてる公園があって。見付けたら幸せになれる、ともなればそりゃもう必死で(笑)。でもいくら探しても見付からなくて、そろそろ家に帰ろうかなんて思って、ふっと我に返った時に、自分が探して来たあたりの植物を踏み潰してたことに気付いて。その事実に子供心ながら、すごい罪悪感のような感情というか傷付いた記憶があって。そういう小さいところに目がいきすぎて、大きいところに目がいかないことって色々なことであるじゃないですか。「恋は盲目」って例えがあったり、これは恋愛においてもいえることだな、と。その感情が自分の中ですごくリンクしたので、このタイトルにしました。
-[M4:Image]は歌詞がこのアルバムの中でわりと暗めの印象があります。どんな曲ですか?
竹縄:自分の中で一番嫌いな感情と向き合った曲ですね。”嫉妬”とか”憎悪”とかそういうネガティブな類いの。この感情が無ければ、どれほど楽に生きられるか、と思うことがたくさんあるけれど、もし無かったらこんな風に人を想うことも、人に救われるという経験もなかった。生きていく上でとても大切な感情なんですよね。だから人は面倒くさいんです(笑)。
-私個人的に1番好きなのは、[M5:命のコトワリ]です。命について深く考えさせられる一曲だなと。
竹縄:命っていうのは一生知り尽くすことの出来ないテーマだと思います。頭ではそれをわかっていても、きっとそれはわかったフリで。僕は一生、命について自覚的になることは出来ないんだな、とすごく悲しくなったり。言葉に出来ない色々な想いが詰まってますね、この曲には。
-ちなみにこの曲のアウトロに入る前のドラムのフロアタムを叩くところがとても好きです!(笑)。
岩野:それは凄く嬉しいです!実はあそこもリバーブの深さなど、メンバーで結構話し合ったりしていて、気に入ってくれて良かったです。
-以前ライブで演奏していた時とは歌詞も変わりましたね。
竹縄:この曲を作ったのはもうかれこれ4年前とかになるんですけど。やっぱり当時の僕と、今の僕では4年分の経験値の差があって。たかが4年ですけど、されど4年でもあって。今回のアルバムに入れる上で、もう一度この曲を見つめ直した時に「こうじゃない」って思うポイントがいくつか出て来たんですよね。その中で当時の自分が感じていたことをちゃんと受け取りながら、今の自分ならどう歌うか、という風に一から作っていきました。
-[M6:孤独の発明]はとても曲調はポップですが、歌詞も他の曲に比べて多少前向きな曲ですね。
竹縄:つよがりなんですよね、自分。この歌詞見返してみるとすごいよく分かる(笑)。でも自分の弱いところ、脆い部分見せるのってとても勇気がいることだし、なにより怖いじゃないですか。つよがってしまうのも、傷付かない為の防衛策だったり。そういう色々な、自分の弱いところを一度、僕なりに精一杯言葉にしてみた曲ですね。
-[M7:Merry]はこれからの季節に聴きたくなる曲ですね。
竹縄:ありがとうございます。これからの季節にはもちろん、年中聴いて欲しいですね、この曲は。冬の歌とは思わずに。たまたま季節が冬だった、というだけで、シンプルな「僕」と「君」の歌なので。「Merry」はアルバムの中でも一番付き合いが長い曲で。僕が高校生の頃に作った歌なんですけど、この歌で本当にたくさんの出会いが生まれて、この歌に僕自身救われて。バンドとしても、僕個人にとっても、すごく思い入れのある曲ですね。
-このアルバムで唯一、ライブで披露していないのは、[M8:バトルナイフ]だけですね。この曲は鍵盤がとても印象的ですね。
竹縄:このアルバムの中では一番最後に作った曲なんですけど、ピアノのリフから始まる曲を作りたいと思って。先入観にとらわれず、自由に作っていきました。
-鍵盤はバンドを結成した当初は入っていなかったと思うのですが、どうして入れようと思ったんですか?
竹縄:俺がピアノを弾けた、ただそれだけかなぁ(笑)。
-いまでは、竹縄さん=鍵盤とギターというイメージなのに!
岩野:今まで入れてなかったのが不思議なくらいで。高校生の頃からよく音楽室とかスタジオで弾いてるのは見てたんですけど、ピアノをバンドに入れるって発想に誰も至らなくて(笑)。
黒木:ふと練習中に遊びで弾いたGOOD BYEのピアノ弾き語りがすげぇよかったんだよね。
-曲は竹縄さんが完璧に作ってからメンバーに聴かせるんですか?
竹縄:それは曲によって全然違いますね。自分の中で具体的にイメージが固まっているものもあれば、すごく抽象的で1番だけしか出来てない状態で聴いてもらう場合もあったりします。
-レコーディングの秘話はありますか?
岩野:今回のレコーディングの最終作業がクローバーのアウトロの”ラララ”っていう所の歌取りだったんですけど、あそこはメンバー皆で歌ったんです。4帖ぐらいのブースで4人集まって最後の行程をやってるときは凄く印象に残ってます。
-長い間、ライブ活動だけをしてきて[聴き手に伝える]というライブをしている印象のあるHOWL BE QUIETですが、ライブで意識していることはありますか?
竹縄:やはり”生”感ですかね。4人揃って音を出すときのエネルギーを直接伝えられる唯一の場所でもあるので、一瞬一瞬が僕らにとって本当に大切な場所でなければいけないなぁと思っています。
-12/23には初めてのリリースパーティーがありますね!意気込みを教えてください。
岩野:CDはすごく良いものが出来たので後はライブで伝えるだけです!当日雪でも降ってくれたら最高です(笑)。
-eggmanには2013年かなり沢山出演していただきましたが、なにか思い出に残った事はありますか?
黒木:控え室がいっぱいで、冬に寒空の下、弦を変えたことかな(笑)。
-あー!そんな事もありましたね〜!あの時はごめんなさい(笑)。余談ですが、物販のTシャツかわいいですよね!(笑)。
黒木:実は男の子にも着てもらえるようなデザインを意識しているので、メンズにもぜひ着てもらいたいです!
-今後の目標はありますか?
岩野:大きい目標を言えばいくらでもありますが、まずは12月23日のレコ初ライブを良いものにしたいと思います!
-最後に読者の皆様に一言お願いします!
竹縄:好きなように受け取って欲しいです。聴く人が聴きたいように聴いて欲しい。そんな曲たちです。
そばに置いておきたい一枚になってくれると嬉しいですね。「DECEMBER」をどうぞよろしくお願いします。
-今日はありがとうございました!
一同:ありがとうございました!