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KNOCK OUT MONKEY interview
- SPECIAL -

KNOCK OUT MONKEY interview

神戸の猿の勢いが止まらない!
自由なままにリアルを突き詰めたKNOCK OUT MONKEY。
早くもリリースが決まったミニアルバム「reality & liberty」を
全国各地に叩き付ける!

interviewer:YUMA

–「reality & liberty」発売おめでとうございます!

KNOCK OUT MONKEY(以下:KOM):ありがとうございます!

–もう本誌登場3回目ですし、イベントも沢山出てもらって仲良くなってきたという事で他の雑誌とかには話してくれなそうな事を話してもらいますよ(笑)!

w-shun(Vo,Gt):ぶっちゃけトークね!行きましょう!!

–リリースのペースが早いなというのが印象なのですがメンバー的にはどんなお気持ちですか?

w-shun:めちゃくちゃ大変やった。その感覚はすごいありますね。

–去年の12月にツアーでeggmanに来てもらってるんで、もう出すの?って感じです。

w-shun:そこら辺がそろそろレコーディング終盤くらいのタイミングでしたけど、あの時が1番追い込まれてましたね。

–メンバー的にはこのペースってどうなんですか?

w-shun:ぶっちゃけ、めっちゃ疲れましたね。でも今までこういうスパンでやったこともなかったからいい経験にはなりました。その中でどういう物が生まれて来るのかなって自分達でも読めてなかった部分もあったんですけど、前回よりも1曲1曲の濃度はすごい濃いので、去年の下半期は、濃い時間が過ごせたかなっていうイメージですね。

–ペースが早かっただけに、レコーディングは大変でしたか?

ナオミチ(Dr):ドラムは2曲録り直しがありましたね(笑)。

w-shun:前回のミニアルバムは、ある程度時間があったんですけど、今回は曲が出来上がるまでに、やりたい事もあったけどそれが形に出来るまでに具現化しないとメンバーに伝わらなかったりもするから、そこを1回全部排除してバンドに委ねたんですよね。今まではこういう曲!って固まっているものをメンバーに投げていたんですけど、今回はもっとフラットにしてこんな曲こんなイメージっていうのを投げて膨らましてみたので、前回よりもよりリアルな物が出来たんじゃないかなって思いますね。感情的にも。

–今回、リアルと自由というテーマだったので、なんで?って聞こうと思っていたんですけど、まさにそれが答えですね。

w-shun:そうですね。「reality & freedom」にしなかったのはそれですね。自由な発想で個人的に曲を作ってたつもりが、1回煮詰まって分からなくなりそうだったからそれをブチ壊して、メンバーに委ねて、バンド単位で自由な物を作るっていう発想にしました。

–正直、聞いた感想的にKOMって自由だなーって改めて感心しました(笑)。

w-shun:前よりもPOPなものは、よりPOPになってるんですよね。個人的に作った時ってPOPなのかな?って思うんですけど、全員で作った物って納得出来るというか。ここまで飛び抜けてもかっこいいやんって思えるというか。そういう印象が今回はありますね。ライブと制作は切り離して考えたいタイプなんですけど、必然的にスピード感のあるものが出来たというか。それが今の自分達の勢い的なものなのかなって思いましたね。

–前回のインタビューでもメンバーのルーツとかも聞きましたが、KOMはジャンルの壁なんてないというか、本当に曲によって、曲の中でも多種多彩というか。

亜太(Ba):そっちの方がやってて面白いし、作ってて面白いんですよね。

w-shun:ラウドバンドやからこういうフレーズとかリフをのせますよね。とかっていう、いわゆるセオリーそのものが違うから、じゃあハードロック聞いてた人がラウドの音楽にどういうフレーズ入れるかって、自分の発想とは全然違う物を入れるから、なんかそれが心地よかったりビックリさせれたりするのかなって思うんですよね。でもそれって自分みたいにラウドの音楽を聞いている人からすると同じような感覚なんですよね。えっ?こういうの入れるの?って。でもそれは新鮮というか、そのバンドしか出せない色だと思うので、それを武器とするかマイナスとするかで自分達は絶対的にプラスに捉えるんですよ。バックボーンとかでは、自分が出す音に愛着を持って欲しいからそういう所は惜しげもなく出したいなと。バンドメンバー4人で消化して、不必要に飛び抜けている部分は排除して、ある程度バンドという綺麗な一本筋を通したいんだけどそれに至るまでは放り込んでいこうっていう感覚は大事にしたいですね。それがバンドでやっている意味なのかなと思うので。

–今回の作品が出来てみてメンバー的にどんな気持ちですか?

dEnkA(Gt):とりあえずすごく濃いアルバムだなという印象ですね。前回よりも濃口というか自由さがもっと出たかなと思います。あとは、みんながコレを聴いてどう思うのかなって…。

–ふ、不安ってことですか?(笑)

dEnkA:いや、濃過ぎるんじゃないかなとか、自由すぎてついて行けない可能性があるなって思って。でもそれが僕たちの味でそれを良いと言ってくれる人もいるので自分でもわからないんですけど。本当に聴いていてニヤニヤしちゃうんですよね。”Blazin'”とかは展開もすごく変わったりするので面白いなって思います。

–僕の個人的な意見なんですけど、今回聴いていて思ったのは、長持ちするガムというか噛んだら噛んだだけ味が出てくるというかそんな感覚になりました。

w-shun:確かにそれはあるかもしれないですね。リードじゃない曲に関してはすごくそういう事を意識して作りました。ノリだけじゃ終わらせないというか、表面上は良い曲やなって思わせたとしても奥深いっていうか、そういうのを全部吐き出したって感覚があります。まぁアルバムに対しての感覚はみんながみんなで作っていって欲しいと思いますね。

–曲についても聞かせてください。「Scream & Shout」は、すごくパワーを感じました。怒りに近いものも感じたというか。

w-shun:衝動でしかないですね。ウワーーーっていうのを曲にしようと思って。前回のアルバムだと”BREAK”だったりとかで、どちらかというとそのシーンではPOPな方に分類されるのかもしれないけど、だからと言って毎日がPOPなわけではないし腹が立つ日もあるから、そういう衝動的な物を毎回入れたいって思っていて今回はそのテーマ的な部分でスクリーモだったりシャウトだったり自分達が日頃ライブでやって発散している部分を具現化したというかそういう曲になっていますね。

–歌詞書く時は、ペンが走った感じですか?

w-shun:この曲は早かったですね。バーっと出て来て歌詞書いていって読み返したら同じ事言ってたりとかしましたね(笑)。あれっ?って(笑)。

–あははは(笑)

w-shun:衝動で書いてたら自分で同じ事書いているのに気づかなかったです。でもそれくらいの衝動が入ってますね(笑)。

–「Primal」は、KOMが上に行くというか、もっと行きたいっていう様が見えました。

亜太:これは1番自分達らしい曲って感じですね。メロディとか楽曲の構成っていうのが自分達のベーシックの部分を出せた曲ですね。

–これはどんな曲なんですか?

w-shun:「本質的な=Primal」って意味なんですけど、本質ってなんなんやろなって思って。作られた部分とか今まで経験して出来た部分っていうのじゃなくてもっともっと根底にある部分、ガキの頃の感覚に近いくらいの自分ってどんなんやったろうって言うのを書きたくなって。それは多分、人によって全然違うと思うから自分の場合はこうだった、とかを見返してみたりして、みんなはどうなんやろって。自分はこうですけど、どうですか?って感覚で書きました。

–すごいバラエティ豊かというかそれぞれの曲がすごい個性を持ってますけど曲順はどうやって決めたんですか?

w-shun:曲順は1番悩みましたね。

ナオミチ:マスタリングのギリギリまで決まらなくて前の日に決まったんですよね。

w-shun:1曲1曲のパンチ力が強いから、それが出来上がった事に対しての喜びの方が大きくて。曲順とかじゃないでしょって。でも大事なんでそこから詰めて詰めて考えましたね。

–そうなんですね。1曲入りのCDを7枚入れて順番選んでもらうとかの方がいいですね。

w-shun:そんな感覚に近いかもしれないですね。それぞれの振り幅が全然違う所にあるので。

–アルバム最後の「Climber」は、すごく好きでした。KOMの夏っぽいイメージというか、個人的にこういう曲凄く好きです。

w-shun:これが最後にくるって事だけは決まっていたんですよ。いろんな方向にとっ散らかったけど、ここに来れば何とか落ち着くでしょ。ちゃんとアルバムを整理整頓してくれるって感覚があったんですよね。

–これは、どんな曲になっているんですか。

w-shun:固有名詞だすのもあれなんで、とあるライブハウスの人と山登り行った時にこういう曲あったら面白いかなって思って書いた曲です(笑)。興味半分で行ったんですけど、すげえなって思う事が多くて。はじけた曲も少なかったから良い感じで出来ましたね。ポジティブに向かって行く姿勢というか。

–そうなんですね!最後にKOMにとってのリアルとは何ですか?

w-shun:バンドじゃなかったら今回のアルバムは生まれてなかったですね。バンドってメンバーがいて、それぞれの好きなジャンルが違くても逆にそれをプラスに変えようって思ったら出来るし、人それぞれなのかもしれないですけど去年とか今でも思うのは「あ〜バンドやってんな」って思うんですよね。4人で悩んで、4人で曲作ったり、ステージに立ち向かったりとかしているとバンドで良かったって率直に思えるんですよね。お互いが荷物背負う覚悟でいるというか。CD出させてもらったりこうやってインタビューさせてもらっている事も幸せであって楽しいんです。なんかそのスタンスを突き詰めてもっと上に行けるのであればそれほど楽しい事はないよねって思います。