井上:新作「guitarium」聴きました!楽曲を構成している音の一つ一つが太い音でシンプルに重なり、ストレートに心に響きました。非常に聴きやすかったです。おそらく今作は名盤ですよ(笑)
miwa:ありがとうございます!!井上さんにそう言ってもらえて嬉しいです!一曲一曲愛情込めて作りました!
井上:アレンジやMIXも声を包み込んでいてmiwaの楽曲、声の良さが最大限発揮されて、まさに理想通りのアルバムになったんじゃないでしょうか?
miwa:そうですね、かなり満足というか、達成感があります!前回のアルバムよりも、よりロックに、よりポップになりました。そして今やりたい曲、21歳になったから書けた歌詞が詰まっていると思います。
井上:RECも数曲見学させていただきましたが、アレンジャーやミュージシャンを信頼している形で進んでいるようでしたし、迷い無く制作していた印象でした。全体のイメージや一貫しての狙いなどは初めからあったんですか?コンセプトなどあれば教えてください。
miwa:コンセプトは「guitarissimo」と同様ギターを中心にいろんな曲調が詰まった鮮やかなアルバムにしたいなと思っていました。前作は10代ならではの感情や学校の風景を歌った曲が多かったのですが、今回はそれより少し大人になった今感じることを素直に表現したいなと思いました。
井上:アルバムタイトルが前作「guitarissimo」からの流れになっていると思うのですが、タイトルの由来などに関して聞かせてください。
miwa:最初は「guitarissimo Ⅱ」って考えていたんですよ(笑)他にもguitarってつかないタイトルにしようかとか。色々悩んでたんですけど、でももう決めないと締め切りがヤバイって言われたときに「guitarium」ってひらめいて!これだ!って思いました。造語なんですけど、きっとプラネタリウムとかアクアリウムを連想すると思うんですよね。アクアリウム(水族館)みたいにペンギンもいればサメもいるって感じのアルバムになったと思うのでピッタリかなと♪
井上:曲順のバランスも良く楽しく最後まで聴けました。曲順のこだわりなどもあれば教えてください。
miwa:曲順は今回もめちゃめちゃ悩みました(汗)でもこれかなりいい曲順ですよね。自画自賛ですけど(笑)とくに「Jexxxa」「またね」「コットンの季節」で失恋からだんだん立ち直っていくみたいなサウンドとストーリーが気に入ってます。なかなかCDで再生して聴かない時代だと思いますが、まずはCDで1曲目から14曲目まで飛ばさずに聴いてほしい!
井上:アルバム収録曲や個人的に好きな楽曲のことを聞かせてください。「いくつになっても」ではスカも取り入れてますよね。
miwa:「いくつになっても」は映画「桜蘭高校ホスト部」のお話をいただいて書きました。ドラマもそうでしたが、映画はさらにスケールアップしていてとても元気になれる素敵な内容で。まず台本を読み、編集前の映像を見て仲間の大切さや家族との絆を改めて感じ、そこから歌詞を書きました。スカとロックとパンクの融合でハチャメチャな曲なんだけど、実はメッセージを込めて歌詞を書いているので気づいてもらえたら嬉しいなと思いますね。あと、ドラマの時の主題歌「FRiDAY-MA-MAGiC」のキーワードを取り入れたり、私のラジオ番組(ニッポン放送「miwaのオールナイトニッポン」)の要素が入っていたり、遊び心満載の曲になりました。
井上:「メリーゴーランド」では新しい世界感で遊び心を入れてましたね。現在の音楽シーンのオマージュみたいで楽しかったです!
miwa:「メリーゴーランド」みたいなエレクトロっぽいサウンドは前からやってみたかったんです。2011年はたくさんライブをやりましたが、ステージに立って演奏して歌ってパワーを届けるだけじゃなくて、見に来てくれたお客さんからもたくさんパワーをもらっているなと思って、そのパワーや想いはくるくる回って循環しているというところからイメージを膨らませて書きました。アルバムの中で異彩を放つ曲だと思うので、サプライズとして聴いてもらえるかもですね。
井上:「片想い」はこのアルバムの中で一番好きです。詞もすごくシンプルなんだけど暖かくて深いですね。壮大な感じですね。しかもドラムはカースケさんですよね?最高!
miwa:ありがとうございます!ものすごく大切に大切に作りました。アコギは吉川忠英さん、ドラムはカースケさんという私の憧れの方にレコーディングしていただけました。歌入れは一番最後にしたのですが、体調管理や気持ちの入れ方などあの期間はすべてこの曲だけに集中していました。
井上:「again×again」はストレートなロックでかっこよかったです。スピード感のある楽曲でライブは相当盛り上がるんじゃないですか?詞もこれぞロックな歌詞ですね!普段のキュートなmiwaからは想像できないけど、実はmiwaの生き様って感じですよね?超負けず嫌いで大切な物は私が守る!!頑張ってやるーみたいな!!(笑)
miwa:「chAngE」を超える曲を作るぞって気合い入れて書きました。もちろんライブでみんながタオルを振り回してるイメージで(笑)言われてみると歌詞もロックですね!周りの友達は就活してて、私も将来のこととか自然に考えたりして。”環境や人のせいにしてても自分は何にも変わらない”って、自分や仲間を奮い立たせるように書きました。エレキのレコーディングで、「chAngE」の時より明らかに成長していたのを自分で実感して、”あ〜ライブで鍛えられたんだな〜”って思いました(笑)
井上:「クレアデルネ」は完成度高いですね。いきなりマニアックな目線だけど、これはベースのグルーブを体感するべきだよ。ベースラインがかっこいいよね(笑)
miwa: 種子田(健)さんですからね!かっこいいですよねー♪これもエレキ曲だから、今回のアルバムはエレキの曲も多いんですよ。
井上:「Take@chance」懐かしい曲ですよね。デビュー前のころ、eggmanライブの時は結構やってましたよね?
miwa:そうそう、デビュー前にejiさんとeggmanでこの曲やりましたよね☆
井上:その時とはかなり変わっていて楽しいアレンジにびっくりしました。バンジョー的な音が印象的でかわいいです。
miwa:ちょっとブラッシュアップして、アレンジはカントリーにしました!Lady AntebellumとかTaylor Swiftとかカントリーポップ好きなので♪
井上:学業もある中、アルバム制作は非常にエネルギーを使うかと思いますが、壁などありましたか?
miwa:レコーディングと大学のテスト期間が重なって大変でした!テスト→レコーディング→勉強→テスト→レコーディング・・・というのを繰り返して、ぜんぜん寝る時間がなかったです。
井上:曲作りの企業秘密を教えてください。
miwa:映画と少女マンガとお笑い番組の三点セットは欠かせないです(笑)
井上:今作を特にどんな方に聴いてもらいたいですか?
miwa:いつも曲を聴いてくれたファンのみなさんから「miwaの歌で元気が出た」とか「受験がんばれた」とかメッセージをたくさんいただくんです。それが逆に私の原動力になっているというか、しんどくても投げ出さないでがんばれる。今作も私の音楽を必要としてくれる人に全力で応えていきたいと思って作りました。同世代の人はもちろん、いろんな方に届いたら嬉しいですね。
井上:前回のツアーよりさらに大規模なツアーが予定されていますが、色々経験してきて、小さいライブハウスでのライブとホール系でのライブはやはり違いますか?違いや楽しみ方があれば教えてください。
miwa:去年の秋に、”大都市でのライブはなかなか行けない”というファンの声を聞いて地方のライブハウスを中心にアコギ1本でまわるツアーを11公演やって、反対に年末には今年の集大成として初めてZepp Tokyoでワンマンをやったのですが、弾き語りで小さなライブハウスで歌うときはお客さんとの距離が近くて、MCで会話ができちゃうくらいアットホームな良さがあり、Zeppでは2,500人以上の人たちの手拍子だったり手の振りに感動してしまいましたね〜。ホールはイベントでは何回か立ったことありますが、天井が高いので声がものすごく響いて気持ちよく歌える印象がありますね。あと私のような身長低い女子も見やすいと思います!
井上:音楽をやっていく上でmiwaが特に大切にしているものは何ですか?
miwa:人との関わりです。今まで影響を受けたアーティストにも感謝していますし、ミュージシャンの方々やCD制作・宣伝、ライブに関わるすべての方、私を支えてくれる人、そして聴いてくれるファンのみなさんに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
井上:デビューから2年が経ちますが心境の変化はありましたか?
miwa:プロとしての自覚だったり責任というものを意識し始めました。3月3日でデビュー2周年を迎えるわけで、またどんどん新しいアーティストがデビューしてくる中で、私は”新人”という枠から離れつつありますもんね。「大人」になっていくんだなってすごく思います。
井上:今後の活動で大きな夢があれば教えてください。
miwa:セカンドアルバムを作ってまだ間もないですが、次はL.A.でレコーディングして私の大好きなエンジニアのChris Lord-Algeにミックスしてもらい、ニューヨークでTed Jensenにマスタリングしてもらうのが夢です!あとは日本武道館でワンマンライブをする事も一つの目標ですが、やるときは前後日どちらかで、昔出演していたライブハウスでライブをするのがデビュー前からの夢です!
井上:長々とありがとうございました。更なる飛躍楽しみにしています。また宜しくお願い致します!
miwa:宜しくお願い致します!