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NECOKICKS interview
- SPECIAL -

NECOKICKS interview

バンドマンはカッコ良く生きていなきゃいけないって誰が決めたんですか?
このアルバムを全国に出して、歌を唄っている彼等はこれを読んでるあなたと何ら変わりのない同じ人間なんです。カッコ良くなくたって良い。いつでもあなたの近くにいる「NEKOKICKS」が 1 秒先の未来を歌いました。

interviewer:YUMA

―まずは、「Hallo Bee,Hello Me」リリースおめでとうございます。

NECOKICKS:ありがとうございます。

-”僕は僕に会いに行く”っていう言葉がとても気になったのですが、どんな想いで作ったのですか?

Mi-tak(Gt.Vo):簡単に言うと未来の自分に会いに行くっていう意味なんです。僕は僕に会いに行くって言ってしまうと、過去の自分に振り返るというかそんなイメージが付いちゃいそうだったのですが、あくまで前向きな感覚で伝えたいワードですね。

-「Hallo Bee,Hello Me」って造語ですよね?どんな意味で付けたタイトルなんですか?

Mi-tak:まず最初に、Hello Meってすごく良い言葉だなって思って。自分にこんにちはって意味で取ったらすごく変ですけど、自分はどんな人なんだろう、どんな事やりたいんだろうって自分に改めて挨拶する気持ちで付けていて、Hello Beeっていうのは、東京の人ごみとか、自分が関係値を持った沢山の人達とかを蜜蜂が群れてるって意味で表現したいなって思ってこのタイトルになりました。

-そういうことなんですね。

Mi-tak:あとは、海外に「Hallo Bee,Hello Me」っていう絵本があって、その絵本は文字とかをやっと読めるようになってきた子供とかが読む絵本なんですよ。なんかそういう風に、いろいろ書かなくても分かる、とても伝わりやすい絵本なので、僕らの音源もそういう感じで伝わるくらいになればいいなって。

-4年前に上京して東京という街で色んな想いを感じたと思うのですが、具体的にどんな事があったんですか?

Mi-tak:最初は、メンバー全員ともバンドやる為に東京に出てきたわけじゃないんですよ。ちゃんと勉強してしっかりしようって思ってたんですけど、1年くらいしてやっぱりバンドやりたいなって思ったんです。東京っていう環境は、頑張ろうって思わせてくれる場所だと思ってて、その環境もあっていつの間にか本気になっちゃったんです。

-同じ大学とかで出会ったの?

Mi-tak:高校も大学も違うんです。長野でバンドやっていた時の仲間が東京で集まったんですよ。

-そうなんですね。東京でバンドやろうと思って結成して「NECOKICKS」としての初ライブはeggmanだったわけだ。

KO-Ki(Dr):eggmanには、いろんな思い出がありますね。

Mi-tak:初ライブの時に来てくれたお客さんって僕が東京に来て出来た友達だったんですよね。結構な人数が来てくれたのを覚えてます。その時の友達って今は就職してたり結婚してたりしてて、それぞれが自分の目指す道を進んでいるし、結構時間たったんだなーって思いますね。

-そういう言葉が今回のアルバムに詰まってたりするのかなーって思いました。

Mi-tak:そうですね。自分達の音源を聴いてくれている人って同い年くらいの人が多いと思うんですよね。だから、悩んだり頑張らなきゃいけない時期だったりするのかなって思うんですよね。バンドってカッコイイ事言って背中を押してくれたりするのが普通なのかもしれないですけど、僕らみたいな人間にはそんなカッコイイ事出来ないんですよ。聴いてもらった時に、この人達も同じような事で悩んでるんだなとか、こういう事自分も思うなーとか、カッコつけるんじゃなくて、すごく近くにいたいと思って歌詞も書いたんです。

-バイトして、音楽やって、バイトして。

Mi-tak:今までは、お金ないとかバイトしてるとかってバンドマンは言っちゃいけないと思ってたんですよね。でもこのアルバム作る時に全部言おうって決めたんですよ。別にお金なくてもいいし、毎日バイトしてるしって。これから頑張ろうと思っている人により近い目線で歌を届けられたらなって思って。

-数年経って中身の部分も成長したんだね。何よりね、聞き苦しかったデモの時から知ってるから音源もライブも随分成長したなーと親心さえ感じちゃいました。

KO-Ki:前作をYUMAさんに渡した時に「このドラム、本当にお前叩いてるの?」って言われてすごく嬉しかったのを覚えてます。

Mi-tak:成長出来てなかったらやばいですけどね。でも意外と時間って経ったんだなって思いました。

-今回、1曲目の「1秒先の未来」のギターリフとか聞いたらその成長をしみじみと感じました。”ねぇ”ってサビで言ってますが、こういうサビって新しいですね。

Mi-tak:どんな作品を作ろうって思ってた時に、キャッチーと言われる説得力のある曲が作りたくて、ねぇねぇって毎日使うじゃないですか?4年経ってアルバムを出せるってなった時に、改めて自分にねぇねぇって言ってみたんです。自分に対してねぇねぇお前大丈夫か?ちゃんとやってるか?って投げ掛けた曲になっているので、そういう想いも合わせて聴いてもらえたら嬉しいですね。

-なんで、自分へ自問自答をしてみようと思ったの?

Mi-tak:自問自答って悩んでるってイメージだったんですけど、全然そうじゃないなって。自問自答して自分が考えている事を再確認した方が確実に未来が明るいなって思えたんで、そういうメッセージを詰めています。

-「シュガー」は、ポップですね。NECOKICKS節が炸裂してました。

KO-Ki:こういう曲ってアルバムに必要だよなって思えますね。言ってもらったように自分達らしさを込められたと思ってます。

Mi-tak:この曲はラブソングなんですけど、メンバーに何があったからこういう曲作ったって言わないんですよね。

-恥ずかしいんだ。

Mi-tak:決して重いラブソングじゃないんです。例えばカフェにいて真向かいの席の女の子可愛いなーって思っちゃうくらいの、男のバカな部分を表したというか。結構くずな歌ですね。

-全然関係ないけど、僕のおじいちゃんが飼ってたネコがシュガーって名前だったから「NECOKICKS」の曲で「シュガー」ってすごい感慨深かったです(笑)。
「empty empty empty」と「Days of summer」は、前回のシングルに収録されていた曲ですね。このアルバムに入れようと思った経緯は?

KO-Ki:この曲を良いねって言ってくれる人が多かったし、この作品があったから多くの人に会えたのも事実なんでアルバムにも入れてもっと多くの人に出会いたいなって思って入れさせてもらいました。

-ラストの「ブルーオレンジ」は、深い想いが詰まっている気がしました。”ビックリしちゃうくらいのスピードで時間は過ぎ去って行くんだね”って言葉もとても突き刺さったし。4年前と今、どんな想いなのか聞かせて下さい。

Mi-tak:このアルバムの想いみたいのは、この曲に詰めているつもりです。タイトルの「ブルーオレンジ」っていうのもブルーが東京、オレンジが長野って意味にしていたりしてて、空を表しているんですけど空に関しては東京も長野も変わらないじゃないですか。田舎から東京に出てきた事で良い意味で比較出来たりするんですよね。もっと頑張ろうと思えるというか。

-環境は違うけど、一緒の部分もあると。

KO-Ki:時間の過ぎ方が全然違うんですよね。東京は全体的にスピードが早く感じます。でもそれに慣れたって言い方ではなくて、一緒の部分なんて沢山あるじゃんって思って。前は、田舎に帰りたいなって思ったりもしたんですけど、気持ちの部分でどっちも変わらないって思えてから、変に寂しくなくなりましたね。

-そういう想いが詰まった曲なんですね。「ブルーオレンジ」はマジで良い曲だった。

Mi-tak:例えば今作でジャケットの部分もミニアルバムだけど、フルアルバムって言えるくらい色んな細かい部分にも拘りが入ってるし、本当に手に取って「NECOKICKS」ってバンドを知ってもらえたら嬉しいなって思いますね。CD屋さんに置いてあるバンドマンってちょっと遠い存在な気がするかもしれないですけど、実際僕たちも普通の人間なんですよ。一般人というか。女の子にもフラれるし、そこら辺でバイトしてるし。普通の奴がどこまで出来るかっていうのをコンセプトにするくらいの気持ちでやってます。大きな野望は持ってたりするんですけどね。普通の奴が近くにいて、みんなと一緒なんだよって歌ってるのにガンガンいったらヒーロー感出ますよね(笑)。

-いいですね。庶民のヒーロー。最後にeggmanマンスリーマガジンを読んでくれている皆様に一言頂けますか?

Mi-tak:今は、誰だよこいつらって思うと思います。でもいつの日か「NECOKICKS」ってバンドを知ってくれている日が来て、気付いたらeggmanのマンスリーの表紙やったり、eggmanがパンパンになったりすればいいなって思いながら毎日頑張っているんで、良かったらCD聴いてもらってまず、僕らという存在を知ってもらえたら嬉しいです。

-今日はありがとうございました!ツアーも頑張って下さい!

NECOKICKS:ありがとうございましたー!