——まずは3rd Full Album「TALENT」リリースおめでとうございます！

内田：ありがとうございます。

——『「HEY!」』ぶりのインタビューとなりますね。ご無沙汰してます！まずは今作のタイトル「TALENT」と名前をつけた経緯を伺いたいです。

内田：才能という意味の言葉ですね。セルフプロデュースをやらせてもらうにあたって、自分の好きなこととか自分のバンドのいいところとか、そういうのを見つめ直した時があって、それを一つ一つ探していってる中で、それって誰かが自分に対して「いいよね」って評価してくれることで生まれるものなんだなって思ったんです。自分一人でいてもそれが才能かどうかなんてわからないし。誰かが評価してくれた時にこそ、これってそうなんだって気づけるなって。今回のアルバムを作るにあたって、自分達の良さを挙げることができること自体が素敵なことだなって。その良さに気づかせてくれる人たちに出会えてるそのものが才能なんじゃないかなって思ったんですよね。

——なるほど。内容に関してコンセプトはどういったものになるんですか？

内田：音っていくつも重なってるじゃないですか。その中で、聴いてる人に届く音の順番が、何があっても歌、メロディーを一番目にしようっていう話は最初の段階でありましたね。楽曲アレンジに対してのベクトルを、今まで以上に歌に向けた感じです。そこに向けて、楽器が何をすべきかを考えて、耳障りのいいものを選んでいきましたね。

——『「HEY!」』は全体を通して遊び心もいっぱいある感じのアレンジでしたもんね。

内田：そうですね。ライブチューンも多かったですしね。楽しい、明るい、というところに集中してたアルバムだったので、今回は、よりパーソナルな部分を出していくことに集中しました。

——人間的な深い部分に触れていった感じですよね。

内田：そうですね。

——そして、今作のリード曲となっている「JIGOKU」について聞かせてください。

内田：この曲は応援歌ですね。今回の作品は全般そうなんですが、自分への応援歌にしてみたんです。自分に向けて奮い立たせるっていう部分にこだわって書いてみました。やってみて感じた自分の弱さに向き合うことができて、それをしっかりと受け止めて認めるってことは強くなる為に必要だなって感じることが多くて。嫌なことや苦しみって目を逸らしたくなるんですが、それをほっとくとでっかい闇になっていってしまうんだなって、自分の弱さに毎日向き合わないと本当の強さには出会えないんだなって思ったんですよね。その辛さを「地獄」という表現にしました。それを克服してこそチャンスって来ると思うから、ネガティブではなく前向きに少しコミカルな世界観にしたかったんですよね。地獄って「HELL」という英語がちゃんとあるんですが、ローマ字で表記したのは、少しだけポップさを出したかったんです。

——そうやって聞いても、やっぱり背中押されるなって思わされるんですよね。

内田：自分の中で自分を切り離したからですかね。僕という人間に対して別の僕が書くっていう。でもそういう書き方をすることで、人が共感するポイントが増えたなっていうのは思いますね。それが転じて「自分に向けて歌ってくれてる歌なんだ」って思ってもらえたらいいなって思います。

——なるほど！まさにそれでした！
そしてこのアルバムを引っさげてのリリースツアーが始まりますね！特に思い入れの深い場所はありますか？

内田：ワンマンにしている場所は今までずっとお世話になっている土地ですし、どこも本当に大切なんですが、個人的には千葉と三重ですかね。千葉LOOKのワンマンでツアーが始まるって、バンドマンにとっての憧れだと思うんですよ。今回それがまさに叶ってるので楽しみですね。あとは地元である三重でのライブです。前回行かせてもらった時にも沢山の人が集まってくれて、ただ地元だからやる、ではなく、バンドとして行く意味を持てたことが凄く嬉しくて。だから今回も大成功させたい場所ですね。

——そして、ツアーファイナルがTSUTAYA O-EASTのワンマンですね！

内田：そうですね。O-EASTは出演したことはあるんですが、サブステージでの出演だったんですよ。その日の主催バンドの本番中にメインステージからダイブしたんですが、それ以来立ってないですね。その日の舞台監督さんにすっごく怒られたんですが(笑)、いつか自分の公演でダイブしてやろうって胸に誓っていたので、この日は１０回以上はダイブします。

——これ書きますね(笑)

内田：もう最初のSEでとりあえず一回ダイブしますね。半分以上はお客さんの上で歌う公演にしたいですね。

——前もって公言していた方がお客さんも準備出来ますもんね。

内田：そうそう！ここまでにしっかりパンプアップしてきて欲しいです。本当にそのつもりなのでお願いします。

——それでは今作を聴いてくれる方へメッセージをお願いします。

内田：今回の作品を作っていっている中で、何だか凄く懐かしい気持ちになったんですよね。テンション感として。ものをつくる、という感じが。これを聴いたらどういうリアクションになるんだろうっていう不確定な要素が随所に散りばめられているので、そこで感じることがあれば素直に受け止めて欲しいなって思います。そうなったら素敵なことだなって。一言二言では形容出来ないような作品にしたつもりなので。

——そしてリリースツアーはどんなツアーにしていきたいですか？

内田：今回はワンマンも多いので、ライブでの静と動をしっかり表現して、一回のライブで何回も心を揺さぶって景色を変えて遊園地みたいなライブにしたいです。遊びにくるつもりで、身を任せて楽しんでってもらいたいですね。

——ありがとうございます。最後になりますが、今回の作品を敢えて漢字一文字で表すとしたらなんでしょうか？

内田：「絆」ですかね。

——その言葉を選んだ理由はなんですか？

メンバー４人でいっぱい相談していっぱい協力して作ったからです。それと、今までの経験が活かせた部分がいっぱいあって、それはチームの皆やプロデューサーがいなければ選べなかった選択がいっぱいあったので、セルフっていう言い方はしてますがこのチームのこれまでがあったから出来たものなんです。僕らの絆が生んだ作品なんです。

——ありがとうございました！