このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

room12 interview
- SPECIAL -

room12 interview

メンバー脱退を経て4人体制へ。
自身の内面へ向けたネガティブコンテンツに薪をくべてブーストさせる攻めの楽曲は健在、サウンド面で伺える更なる前進はメンバーの心境の変化からだと言う。
ソングライティングやサウンドディレクションでなく、支配人としてバンドを支えるBa.高山 和久が捉えるroom12の現在位置は、期待値を超えていく為の助走完了地点のようだ。

Interview & Text : 鞘師 至

―今作『無論、死ぬまで』、1st E.Pということですがバンドを結成したのはどのくらい前の事?

高山 和久(Ba. 以下 “T” ):4年くらい前ですね、大学のサークル仲間で組んだバンドで、そのまま今までやってきています。自主制作で2枚、すぐにCDを出して、結成1年半くらいのタイミングで始めて初めてレーベルに所属して全国流通されるCDをリリースさせてもらって、またシングルを出して。細かくは定期的にリリースしてきましたけど、ファーストフルアルバムを出した後の作品が今回に当たります。

-大学サークル内で結成っていうスタートがいいですね、仲間とバンド始める感じ。

T:そうですね、未だに友達感覚でやれて続けていられるのがおもしろい面白いです。

-ちなみにその当時のサークル内とか、友人のバンドで今も活動続けているバンドはいます?

T:全くいないです。当時はサークルの先輩のバンドがサークル以外でガンガン活動してて下北沢とか渋谷でライブやっているのを憧れてよく見に行ってたんですけどね。今周りを見渡したら誰も続けてないです。

-必然的にそうなっちゃうんですよね。

T:そう、切ないですけどね。しょうがない。地元でもいないです、バンド続けている奴人。それで逆に学生時代の友人とか地元の奴やつらが応援してくれていて、励みになってもいますけどね。周りの奴ら人達からすればサラリーマンやって収入は安定してるけど、繰り返しの生活がつまらないって、僕みたいな奴の生活が羨ましかったりもするみたいで。

-何が違うんでしょうね。辞めてく人と続ける人。

T:僕の場合は運だと思う。出会いに恵まれてたから。メンバー以外にもスタッフ、昔からライブ来てくれるお客さん、いろんな人が今近くに居てくれているんですけど、自分達だけだったら続けて来これてないかもしれない。長い初期からのお客さんなんて気持ち入りすぎてもうライブの感想が関係者目線ですからね(笑)。「演奏もっとこうしたほうがいいよ!」とか「次はグッヅズあれ作った方がいいよ!」とか。スタッフでもカメラマン、ローディー、まだまだこれからなバンドなのに力貸してくれる人達がいて。こんな恵まれた環境でやってたら辞めるなんて絶対言えないな、って思いますよね。どこかでその人たちに恩返ししないと、示しが付つかない。

-4年続けて来れてこうやってリリースやライブを重ねていけているのは当たり前の事ではないですよね。

T:ですね。僕、このバンドを始める前に時間を区切ってやる事決めていたんですよ。1年目にこれやって、2年目にどうなってる、っていう目標計画。そういうのをRPGみたいに考えて、夢物語を現実にしたくて友達と飲みながら語るのが好きだったんですよね。 実際やり始めてからは、やってみないと分からない予想測不能な事も多いのが分かって全然計画立ててないですけどね(笑)。当初の予定では4年目には既に武道館立ってたんだけどなー(笑)。

-結成4年で武道館、なかなかのスピード感(笑) ちなみに実際に活動始めた今は、何が目標?

T:メジャーに行きたいというか、音楽だけでメシ食うっていう生活をしたいですね。 音楽で稼いだお金を音楽の為に使うっていう循環、最高じゃないですか。20代のうちにそれを実現したい。今回の音源は今までで一番の出来なんので、がんばって頑張ってそこまで行きたい。

-今作『無論、死ぬまで』、room12らしい攻撃性は在り続けてるけど、曲の構成、リフの差引など前作より一段階巧みになった印象です。

T:その辺りは平野(Vo.)の見ている場所世界観が変わったからかなと思いますね。前までは表現の向く方向性がINかOUTかで言えば、全部INで内面に向いてたんですよ。でもそれが今回の曲を書いたくらいの時期からOUTの方へ、オーディエンスへ向けての表現を意識するようになっていったんで、そういう意識が歌詞とか曲に出た結果の変化だと思います。

-「モノローグ」(M2)のサビの広がりは特に外へ向いてる感じがします。救われる感覚があるというか、これまでのroom12の内向性とはまた違ってる。

T:この曲、ギターのメンバーが脱退する時に最後に書いた曲で、ボーカルの平野から見た僕等room12のメンバーへ向けての歌なんです。かっこ格好つけずに素直に書いた気持ちなんだと思います。歌詞にあるように「友達より近いようで、地元仕事仲間よりは遠くて」、っていう。だから今までの曲とは少し雰囲気が違うかな。

-その後3曲目でいつもの攻めてる楽曲に繋がる流れも良い。音の面ではベースもしっかり聞こえるし、各パートの音ヌケがクリアですね。

T:音に関しては亮(Gt.)が全てディレクションしてます。room12のサウンドはいつも彼が全部客観的に把握して判断してるんですよ。ライブでもリハで彼に中音、外音の作りは任せて、彼のジャッジで各アンプの調整なんかもしてます。そこには全員信頼を置いてるんで、レコーディングでも全てを彼に任せました。結果、すごくい良いまとまりになったと思います。

-こだわった部分ってどんなところ?

T:ライブっぽさにこだわる、という意識でレコーディングしました。丁寧よりは荒々しく、全曲に熱量を、という意識。ベースもただ8分音符弾くだけでもオールダウンピッキングとオルタネイトを1フレーズで混ぜたりしてるんですけど、工夫を凝らした訳ではなくて自分の手癖だったり。だから平べったくないうねりが出てしまってるんですけど、そういう生身の感じもそのまま入れ込もうと思って。

-10/1に控えているeggmanでのツアーファイナルでは今作の曲は全曲聴けますか?

T:もちろんやりますよ!8/1のレコ発ワンマンライブはSOLD OUTしていて、ツアーファイナルは10/1にeggman、その後も今考えてる動きがあるんで、これからもやる事ずくめですね。落ち着いたらまた次の音源も出したいですし。

-ずっと忙しいですね。その道すがらどこかで夢も実現させたいですね。

T:ですね。早くいとこ親に良い報告がしたい。音楽やる事自体全く反対せずに「自分でやりたい事やって自分で責任取れ」って言ってくれる親にはほんと本当に感謝してるんですよ。そこまで言ってもらって4年も続けていろんな人巻き込んでここまで来たら絶対逃げる訳には行かないですよね。まずはツアー成功させて、それからまた次に進みます。


【商品情報】
1st E.P『無論、死ぬまで』 2014/08/01 on sale
NHCR-1131  ¥1,112 (tax inw/o)
<収録曲>
1. prologue
2. モノローグ
3. 無論、死ぬまで
4. 色情症
5. ジレンマ
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
【Release Tour】
▼2014年8月1日(金) at.渋谷club乙-kinoto- / 東京
room12 presents
『1st E.P”無論、死ぬまで”発売単独公演』
▼2014年8月10日(日) at.立川BABEL / 東京
▼2014年8月21日(木) at.enn2nd / 宮城
▼2014年8月31日(日) at.SiX-DOG / 名古屋愛知
▼2014年9月1日(月) at.2nd LINE / 大阪
▼2014年9月14日(日) at.TSUTAYA O-Crest / 東京
▼2014年9月20日(土) at.心斎橋FanJ / 大阪
▼2014年10月1日(水) at.渋谷eggman / 東京
room12 presents
『1st E.P”無論、死ぬまで”Release Tour Final』