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SAKANAMON interview
- SPECIAL -

SAKANAMON interview

10周年ツアーを大成功に収めたSAKANAMONの2019年最初のリリースはなんと3ヶ月連続配信Singleリリース。「インプットが広がっている時期」と語る彼らが敢えてこの選択肢を選んだ理由はなんでしょうか。今年もまだまだ攻めの姿勢SAKANAMONの2019年に迫ります。

Talking Partner : TATSUKI

—2019年に入って早々の3ヶ月連続配信Singleリリースおめでとうございます。

藤森元生(以下:藤森):ありがとうございます。

—10周年ツアーも終えた今のSAKANAMONが行う今回のリリースですが、「3ヶ月」と「配信」という2つのワードが気になるんですが、ここに至る経緯はなんだったんですか?

藤森:10周年ツアーが終わってから、これからどうして進めていこうかという話になったんです。決してネガティブな意味ではないし、なんならそんなこと言いながらも楽曲のレコーディングはずっとやっていたので歩みは止めていなかったんですけどね。ただ、まだ試行錯誤の途中だから、3曲をお客さんに投げかけてみてどんなリアクションが返ってくるのかをみてみたいなっていうのが今回の企画ですね。これは楽曲においてだけではなくて、今回のツアーも、演奏してほしい楽曲のリクエストを集めてそれを実現していくツアーなんですよね。とにかくお客さんの気持ちを少しでもたくさん知りたいキャンペーン実施中です(笑)

—なるほど。10周年のSAKANAMONの答えは何かあったんですか?

藤森:10周年の真っ最中はなんの曇りも迷いもなく、ただ皆さんにお祝いしてもらえて楽しいツアーでした。とにかく楽しかったなっていう思い出ですね。だからこそ、この環境をずっと続けていきたいなと思えたし、そのための今回の形が10周年のSAKANAMONの一つの答えなんじゃないかと思います。

—リスナーのリアクションが欲しいからという理由だけではないと思うんですが、3曲とも本当に表情もカラーも違う3曲ですよね。もともと幅のあるバンドだとは思っていましたが、今回の幅はどういう意図なんですか?

藤森:毎回新曲を作るときは、今までやっていないことを探していくところから始まるんですが、それと併せてお客さんに常に新しいものを届けたいという気持ちもやっぱり強いので今回はこの3曲になりましたね。

—その中身についても聞かせてください。まず1月リリースの「コウシン」。これコウシンという言葉はどのコウシンでしょうか?

藤森:どう思われましたか?

ー行進しながら更新していくしていくっていうことですよね?にもう一個くらい意味がありそうだなって。

藤森:どういう風にも取れるようにしたかったので、言っちゃうと本意が崩れちゃうんですが、、、(笑)、10周年終わっての新年一発目ということもあって「更新」。みんなで行こうぜの「行進」。お互いの発信をし合う「交信」。そして香辛料の「香辛」。ですね。

—あー!なるほど!香辛料!確かに歌詞の中に連想させる言葉がありましたね!「味わい」「世知辛い」。すごいな(笑)

藤森:これは10周年のツアー真っ只中の時に書いた曲なんですが、まさにこれからのことを考えていた時にその心情をそのまま歌詞にのせました。本当にダイレクトにかけたかなと思います。

—イントロもとても印象がよくて、すっと楽曲の世界に入り込めましたし、3曲を聴く上で、このイントロが冒頭に出てくることが結果的に3曲のバランスを綺麗に整えたなってイメージなんです。これリスナーさんは3月になってやっと3曲が揃うわけじゃないですか。リリースされたタイミングでももちろん聴いて欲しいですけど、3曲揃ったタイミングで改めて流れで聴いて欲しいですね!

藤森:(そうですね。いろんな意味合いを持ってこの曲が1月のリリースにふさわしいと思います。

—そして2月リリースの「鬼」。これもうほんとにふざけましたねー!

藤森:(笑)!すごく純粋無垢に作りましたよ(笑)
今までなんとなく見ていたものを焦点合わせて広げてあげたら面白いものができるんだなと思えるきっかけがあったんです。そういう出来事に感化されてできた曲なんです。歌詞に関しては、、、深みは、、、0です!ギャグに特化したものです。今までの言葉遊びの楽曲ともまた違ったものになったんじゃないかなって思います。

—鰐(ワニ)って漢字初めて見ました(笑)。そこから最後に「蟹」なっているのはなんでですか?くらいしか聞くことがないので聞いていいですか?(笑)

藤森:アルバムの特典映像でワニを食べるところがあったんですよ。ワニうまいなって。うまいつながりでいくと「蟹」かなーって。「うに」っていう選択肢もあったんですが、語感的に「蟹」でしたね。
かっこいいこと言うと、いい曲じゃなきゃ相手にされないこのご時世に一石を投じたかったんです。ふざけた曲もいい曲あるよって。節分の曲もないし。

—これ節分の曲ではないでしょ(笑)

藤森:もはや鬼の曲なのかどうかもわかんないですね(笑)

—そうですね(笑)そして3月リリースの「アフターイメージ」。ふざけた後にこんな真面目な曲を投げかけられるんですね!今回唯一の共作になりますね。

藤森:デモが届いた時に新しいなって思えましたね。森野さんもやっぱりまだやっていない様なものに焦点を絞ってもくれますしね。今回一番悩んだのは、「残像」をテーマにするか「椅子を作る」のをテーマにするかってところでしたね。両方にしました(笑)

—冒頭2文が僕にとっては秀逸でした。言葉の意味ってそんなにないのかもしれないですけど、とても深い意味まで感じてしまったんですよね。譜割りが本当にぴったりだったのもそう思わせてるのかもしれないです。

藤森:譜割りは僕は森野さんの譜割に合わせる様にしてるんです。「ラ ララ」って歌ってたら間には「っ」を入れなきゃなとか。ファーストインプレッションをすごく大事にしますね。というのも、後からあんまり崩していけないタイプだからというのもあるんですけど。

—という3曲になりますが、この楽曲を引っさげてツアーが開催されますね。「SAKANAMON THE UPDATE TOUR –BUDDY→Victor→TALTO-」。

藤森:はい。タイトル通りこの10年の楽曲の中でお客さんからのリクエストを募ってセットリストを作るツアーですね。もうすでにたくさんのご応募をいただいています。

—10年前の楽曲をやる可能性もあるんですもんね。当時の楽曲を聴いて何を思いますか?

藤森:んー、やっぱちゃんとこだわって作ってるなーって思うと思います。こだわって作ってましたしね。

—なるほど。ツアーファイナルはマイナビBLITZ赤坂ですね。ここへの思い入れは何かあるんですか?

藤森:前回ここに立たせてもらったのはセカンドアルバムのリリースの時ですね。当時すごくとんがってて、このアルバムも一番攻めた内容のアルバムだったんです。その時の楽曲を今の自分たちで再現してみたいなとは思いますね。とにかく周りの売れてるバンドと同じことを絶対にやりたくなくて攻めすぎておかしな方向に行ってしまったという思い出のBLITZでのファイナルですね!

—リベンジマッチですね!

藤森:そうなりますね!思い出で溢れる日になりそうです。
今はインプットがすごく広くなっている時期なのでぜひこの日のライブだけじゃなくて、今回の新譜などでリアクションをたくさん聞かせて欲しいですね。

—最後になりますが、今回の3部策をかんじ文字で表現するとしたらなんでしょうか?

藤森:「鞘」ですね。今は鞘だけがあってまだ太刀が入っていない状況が今の自分たちだなって思うんです。これからここにみんなで刀を入れていきたいなと思います。

—ありがとうございます!ツアー応援しています。