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sever black paranoia interview
- SPECIAL -

sever black paranoia interview

ここまでコンセプトを持ったバンドが日本にいただろうか。
“アダムとイブ”から産まれた2人の息子が現代社会に訴える悲しい悲劇をsever black paranoiaという4人組のアーティストが「East of Eden」という最高傑作とも言えるアルバムで表現する。

interviewer:YUMA

–本誌2回目の登場ありがとうございます!!まずは「EAST OF EDEN」発売おめでとうございます!

▶sever black paranoia(以下:sbp):ありがとうございます!

–今回は、コンセプトがあってミニアルバム「East of Eden」が出来たという話を聞きました。まずは、どんなコンセプトなのか聞かせてくれますか?

▶Daisuke(Vo,Synth):今回は、明確なコンセプトの元に製作に着手したんですけど、皆さんご存知の”アダムとイブ”って話がコンセプトと関係していて、この話に着目するアーティストや映画とかって多いと思うんです。でも、今回僕らが「East of Eden」という作品で着目したのはアダムとイブの息子でお兄さんと弟が出てくる話なんですよ。この話はお兄さんが弟を殺してしまう話なんですけど、その話を本で読んだ時に現代社会に人間的な部分で通ずる部分があるなと思ってコンセプトにして作品を作りました。

–そこに着目するとは、面白いですね。

▶Daisuke:聖書の話なんですけど、この世界観を音とか歌詞で表現してみたいなと思いました。歌詞の内容も物語をなぞって当時あった話を語って行くんじゃ面白くないので僕らなりに解釈をした上で、この現代社会に放つにはどういうメッセージを言えばいいのか考えて作りました。僕らが思ったのは愛の欠如だと思ってて、現代でも殺人はあるし、なんで起こるかっていったら相手を憎んでしまうからでこれは聖書が書かれた何千年も前とか、どの時代にさかのぼっても起きているんですよね。

–でも何故この話だったんですか?

▶Daisuke:たまたまそれを僕が読んでいて1つのアイデアになったという感じです。

–アルバムを聴く前にコンセプトの話を聞いて、すごくワクワクしながらCDを聞けました。

▶Daisuke:ある意味、聞き手もそういう風な意識を持って聞いてくれるっていうのがあると思いますね。想像しながら聞いてもらいたいとも思っています。

–「EAST OF EDEN」は曲のタイトルでもありますが何故このストーリーの中、このコンセプトの中でこの曲がタイトルに選ばれたのですか?

▶Daisuke:1曲目の「Genesis 4:7」というのが創世記という意味で、これがアダムとイブが産まれた時代の事なんです。2曲目、3曲目は「Abel」「Cain」という息子の名前です。そして4曲目が「EAST OF EDEN」。それぞれが曲のタイトルになっているんですよね。お兄さん(Cain)が弟(Abel)を殺してしまうんですけど、殺してしまった事で完結するんじゃなくて殺して罪を背負ってしまったCainがこの後どういう風に歩んで行くかって部分が「EAST OF EDEN」です。

–そうなんですね。他のメンバーもこの話を聞いて製作に入ったんですか?

▶Kotaro(Gt):説明はしてもらいましたね。まあそうなんだってなりますよね。音楽にする時に話を聞いてじゃあギターどうしようかってみんなで作って行きました。楽しかったですね。

▶Yosk(Dr):説明を受けてから演奏するのと説明を受けないでやるのでは全然違う表現になっていると思うのでそういう所も聞き所ですね。

–楽しいでしょうけど、難しそうですよね(笑)。

▶Jun(Ba):作って来るのはDaisukeなのと昔の話なので、何を言いたいんだろうっていう部分をすごく考えて楽曲を作りました。

▶Kotaro:本や曲の中に出てくる本人とは絶対にどこかしらズレていると思うので、だからこそジャケットみたいにデザイナーにイメージを伝えて絵で表現してみました。

–ジャケットもめちゃくちゃカッコ良かったです。

▶Daisuke:デザイナーさんには、ジャケットにしたいイメージを具体的に伝えたんですけど、何故CainがAbelを殺してしまうかというと、二人ともが神様に捧げ物を贈るんですよ。Cainは農作物、Abelは大事に育てた羊なんですよ。神様はAbelの捧げ物を受け取ってCainの物は拒否した。それで嫉妬が生まれ殺してしまうんですよね。その捧げ物をジャケットの中に表現して世界観を出せるようにしてみました。

–そうなんですね!デザインもそうですが、sbpの活動では映像と音楽の融合が見られるのも1つの興味ある部分です。コンセプトを持ったこの楽曲達をどんなライブで表現するのかも凄く楽しみです!

▶Daisuke:まず人物をはっきり描いているので、僕は歌い手としてAbelという楽曲ではAbelになりきりCainではCainになりきりたいと思っています。自分の中にあるものをしっかり出しながら表現出来れば良いですね。

▶Kotaro:スタジオでもライブを想定してやるんですけど、喋る声のトーンだったりとかをしっかりと自分達が入り込めるようにしないといけないなと思いますね。感覚で出せるようにならないと変な違和感が出ちゃうと思うのでしっかりやらなきゃなって思ってます。

▶Yosk:ある意味、多重人格ライブですね(笑)。

–1つのライブでいろんな表現を見れるのはすごく楽しみです!とにかく大変そうですが(笑)。最後に聞いてくれる方へ一言頂けますか?

▶Daisuke:曲を作りたいとかバンドをやりたいって思ったのは、何かやりたい!って部屋で思ったのを体現するのがバンドの面白さだ思うので、メンバーとやれたらなと思いますね。こうやってコンセプトを持った僕たちみたいなバンドが出てきて、この日本という場所で音楽を通して皆さんの前で表現出来るし、もっと盛り上げられたらなと思いますね。

▶Yosk:CDで聞くのとライブは違うので、ライブで背景が見えるくらい表現出来るライブをしてお客さんに見せれたら良いなと思いますね。

–今日はありがとうございました!

▶sbp:ありがとうございました!