ー 本作、DTMとアナログなアコギサウンド、元々は対局にある要素が混じり合う感じが独特ですが、ななみさんはどんな音楽遍歴で今の音楽性にたどり着いたんですか?
A. シンガーソングライターとしてやってきた事と、自分が好きな洋楽が混ざりあって、自分の中で新しい世界が見えたのかなって思います。
ー なるほど。 小さい時や学生時代によく歌っていた歌ってどんなアーティストのものだったんですか?
A. 小さい時から有名なボーカリストは聞いてきていましたが、映画やアニメのサウンドトラックを聞いていて結構独特なメロディーが多いのでそこから学んだ事がたくさんあると思います。 よく歌っていたのは菅野よう子さん、澤野弘之さん、Alicia Keysなどですね。
ー 2014年にメジャーデビュー後、それこそSawanoHiroyuki [nZk] の楽曲にてガンダムUC主題歌のボーカルを担当したり、同プロジェクトでは大舞台でのライブにも出演したり、これまでいろんな側面で活躍していますが、個人名義としては本作は何枚目のアルバム?
A. アルバムとしては6枚目になります。これまでは楽曲制作をするにあたって凄く時間がかかったし、前は自分が笑顔になる事を叫んで歌っていて生みの苦しみみたいのがあったのですが、前作のTemptationから誰かに笑顔になってもらえる事で自分が笑顔になれるって事に気付いて、そこから制作に対して楽しいという感情が出るようになりました。 今作は背伸びをしていない今の自分を出せたアルバムだと思います
ー シンガーソングライターでアコギ弾きと聞くと、弾き語りっぽいシンプルなコードから作曲するのかな、と思いきや今作ですと「CHAMELEON」(M2)なんかは、アコギのゆったりしたフレーズに乗っかる歌としてはめちゃくちゃ細やかで疾走感あるボーカルフレーズ。 こういうのってアコギかき鳴らして作曲してるようには思えないんですが、作曲はどんな工程を経てやってるんですか?
A. 最初にあのギターフレーズを考えて、歌いたい事よりも言いたい事を詰め込んだらあの疾走感が出ました(笑)。 いつもはメロディーから考えるのですが「CHAMELEON」は詞から書いたのもあり、いつもとは違う作曲の仕方でできましたね
ー ストレートなシンガーソングライタースタイルの音楽をやっていた時期には路上などでも歌ってましたか?
A. 歌っていました。 デビュー前に武者修行ライブと題して全国を1人で回りました。その時に路上も沢山やりましたね。 路上ライブは良くも悪くもあって凄く元気をもらえる事もあれば凄く悔しい思いをする事もありました。 だからこそ屋根があってPAさんもいるライブハウスに前よりちゃんと感謝できるようになりました!!
ー 全国を1人で…それはタフになりそうですね。 今はどんな編成でのライブが主流ですか?
A. 今は鍵盤とドラムがメインとなっております。 シンプルな編成で歌もちゃんと出せるし、私はリズムが好きなので曲の勢いも出せて詩もちゃんと届いてる感じがして今はこの編成がしっくりきています。
ー ここ最近エッグマンに出演してもらった時もその編成でしたね、確かに歌が通る編成。 ちなみにここ最近ではハマってるアーティストってどんな方々ですか?
A. ボーカルの技術としてTori Kelly、独創的な世界観としてBillie Eilish、ただただファンなのがYears & Yearsです。
ー 歌詞について。「FIRE」(M1)はテクニカルなボーカルスタイルが疾走感あってかっこいいですが、歌詞は超情熱的。 強気な女子が翻弄される描写がとってもリアルですが、これはノンフィクション?
A.強い女性が自分の周り多くてその女性たちに恋い焦がれる男性の気持ちを理解して書きました。 つまりノンフィクションです(笑)。
ー 「STAR」(M6)は先日の主催ライブのMCで話していた東京を題材にした曲ですね。 どんな想いで書いた歌詞?
A. STARは 地元の大分県は小さい星も全部見えたのですが、東京は地上が明るいから夜空も明るくて一番星しか見つからない。 頑張っていても一掴みの人しか輝けないそれを夜空があらわしているようで見えない星にエールを送りたくて作った曲です。
ー アルバムタイトルの『MR.』、これをタイトルにしたのはどんな経緯から?
A. 誰もがわかる英語タイトルにしたかったのですが、女性は「あなた」という存在がいる事で輝く生き物だと思うのでそれをタイトルにしたかったです!
ー 音楽性の進化を今作でばっちり魅せたと思うんですが、この先の目標ってどんなものですか?
A. 今出したものは間違いなくいつか過去になってしまうので毎日色々なところから刺激をもらって進化して次の作品に繋げたらいいなと思います!