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キラナ fr. SILC set Heaven Interview
- SPECIAL -

キラナ fr. SILC set Heaven Interview

これほどの充実感、気力を感じるのは覚悟の表れだろうか。やはり色々なことを経験した人は強いなと感じた。というか経験が人を作って、その人だからこその曲が生まれるから音楽は面白いんだろうなと。キラナ fr. SILC set Heavenのこれからに期待。

インタビュアー:ブッキングマネージャー窪田

―今作「MISSLILL」。今だからこそ歌える曲なのかなという印象を持ちました。

キラナ(以下…キ):まさにそうだと思います。過去のSILC set Heavenのボーカルとして活動をしていた時ももちろん覚悟を持ってやっていたつもりだし、全力でやっていたと思えていますが、今とは覚悟の意味というか質が違うかなと思うんです。年齢を重ねて一度終わったものをもう一度復活させた今の気持ち。それが今の活動の原動力だからきっとあの時にこの曲があっても今のようには歌えていなかったですね。この曲に自分自身を重ねて、今の自分だからこそ自信を持って歌えるこの曲だからこそ届けることができる人がいるかなと思います。

―それを聞くとやはり歌とかって自分自身の成長だったり、内面だったりが変わると変わる物なんだなと改めて実感します。

キ:曲ごとに時代がありますよね。あの時はわからなかったけど、今思えば過去の曲は過去の曲で等身大だったと思うし、今はこの曲が等身大だなって思いますね。そしてこの曲はキラナ fr. SILC set Heavenとしては初となるMVも作るんですが、それも今だからこそかなと思います。この曲でMVを作れるというのがとても嬉しくて。この形になってからも音源は作り続けていますが、今このタイミングでこの曲が映像として残せるというのはとても嬉しい。今の形になってまだ5ヶ月とかなんですがこれをターニングポイントとして一気に前に進めたらいいなと思っています。

―良い表情ですね。充実感が伝わります。

キ:高純度で音楽がやれているからだと思います。すべてが今の私が歌いたいこと、届けたいことという感じです。届くかなぁという不安を抱えて発進するのではなく、届けるという明確な意思ですね。以前は届いたかどうかを気にしてしまっていましたが、今は届けるために自分が全力でそれに挑めたかどうかが大事なのかな。届いたかどうかっていうのはあくまで結果の一つで、今は仮に届いてなくても届けるために歌えたかどうか。良い意味でなにも考えずに音楽に向き合えているんですよね。純度が高いというか、余計なことをごちゃごちゃ考えずにとにかく全力で向き合う。振り切っているから。届け続けていたら届くって自信を持てています。

―きっと昔だったら心が折れていたんじゃないですか?

キ:そうですね。きっと折れていたと思います。でも今はそれがない。

―それがライブの姿勢にも表れていますよね。そして今のキラナ fr. SILC set Heavenにはこの“MISSLILL”という曲がぴったりですよね。

キ:この活動を始めるにあたって『女の時代を作る』をコンセプトを掲げているんです。それは今の私だから、今の私にしかできないことかなって思っています。女性だから歌うことができる女性のための歌。今まで感じてきた劣等感や痛みなどを踏まえ、たとえ年を取っても、周りになんと言われても、女としての人生を後悔なく生きていこうという内容の曲なのでまさに今の私ですよね。
「MISSLILL」ってこの曲ができた時に曲の雰囲気で仮タイトルとしてつけた適当な言葉だったらしいんです。でも作曲者のTATSUKI的にその言葉がハマりすぎたみたいで、「ミスリル」って言葉が存在してるのかを調べたら、とある小説に出てくる「銀の輝きを持った鋼よりも硬い架空の貴重な金属」として存在してたらしいんです。灰色の輝きって今の状況にもぴったりだし、金ではないけど輝いて、そして強く固い意思を持つというところが驚くほど歌詞にハマってたからそのままタイトルにしたらしいんですよね。そういう偶然も含めて全てが今の自分にぴったりとハマる自信のある作品になりました。

―今こうやって話していても覚悟の度合いというか自信の持ち方というのが伝わってきますね。SILC set Heavenのボーカルとして活動していた時期もしっているし、それが終わってソロでキラナとして活動していた時期も知っているから、今のキラナ fr. SILC set Heavenという形で活動できていることがキラナさんの人生にとって非常に大きいことなんだろうなぁと感じます。

キ:とても大きいですね。私の人生にとって切っても切り離せないことなんだろうなと。

―音楽家として活動したすべての時間があるから今があるし、だからこその自信もあるんでしょうね。一回挫折してそれでもまだ立ち上がるというのは並大抵のことではないですから。

キ:あとはTATSUKIに出会ったこともとても大きいですね。彼と出会っていなければSILC set Heavenは活動していなかったし、ソロになっても、そして今の形になってもやはり彼の存在にとても助けてもらっていて。彼の曲をもう一度今の私で歌いたいと思ったのも今の形での活動をやっている原動力の一つなのは間違いないです。

―この先の活動でキラナさんが自分自身でどういった道を切り拓いていくのか見るのがとても楽しみになりました。

キ:楽しみにしていてください。全速力でやっていきますので。