–まずはリリースおめでとうございます。
MIKIKO 有難うございます!ようやくリリースが叶いました!
–今回の作品、完成してみていかがですか?
MIKIKO 今回の作品は三年前にヴォーカリスト MIKIKOのソロデビュー作品として最初リリースをしておりました。
あの時のソロ作品が、今AKARAとして和楽器が入り、艶やかに、これ程素敵な作品に生まれ変わるとは考えてもみなかったです!
私個人の想いとしては誰よりもリリース出来て幸せです︎
JUNN. 今回の2曲はAKARA発足当時からライヴで演奏をしてきた定番の作品。こうしてリリースする事が出来て、改めてAKARAの成長を感じると同時にこれからもより先に進んでいこうという気持ちです。
リリースの構想は実は昨年の早い段階からあったのですが、新曲制作や様々な展開があり実現しませんでした。またAKARAにとって大切なライヴの定番曲であるからこそ、落ち着いたタイミングで出したいとメンバーで意見が合い、この度リリースと相成りました。
–「KOHAKU-琥珀-」についてなんですが、これはどういうきっかけで書いた曲ですか?
MIKIKO 実は細かいですがタイトルに関して、ソロ作品では”琥珀-KOHAKU-“なのですが、AKARAバージョンでは「KOHAKU-琥珀-」表記で英語と日本語真逆なのです。もっと日本語の艶やかな曲が海外に広まって欲しいという想いも込められています。
楽曲のテーマは「恋する女性の心、情熱」
誰かを愛するが故に周りが見えなくなり、色鮮やかだった幼き日々や若かった頃の恋を想い出しては”こんなはずだったのかしら、幸せはいつまで続くのかしら…何故こんなに好きというのは苦しいのか?”と思い詰めていく内に琥珀色、セピア色に見えてくる気持ちを歌っています。
サウンド面では箏を目立たせる事で女性の繊細な気持ちや情熱を表現しています。
JUNN. 尺八に関してですが、タイトルが琥珀色をイメージしているという事でその様な色彩感を重視しました。AKARAでは尺八を最大9本使い分けているのですが、その中で『琥珀』を表現するのはこれしかない、という想いで楽器を選んで演奏しています。楽曲の途中で東北地方に伝承されてきた虚無僧尺八の手も入ってます。探してみて下さい(笑
–サウンドやアレンジ面でも日本人の心をドキッとさせる要素がたっぷり入っていますよね。こだわりはどういった所にありますか?
MIKIKO 琥珀はROCKでアップテンポな楽曲ではありますが箏を始めとしてエモーショナルなフレーズも多く入れており、元気なAKARAらしさもありつつ妖艶に仕上げております!
JUNN. 琥珀の持つ「ノリ」を大切にしながらもそれぞれの楽器の良さを出していければと考えて手を付けさせて頂きました。どうぞ、ご堪能あれ!
–「Edge…」こちらはどういう心境で書いた曲ですか?
MIKIKO この曲、実は最初の段階では全て英歌詞だったんです!ですがソロ名義のリリースの際に思う所があって日本語歌詞として書い直したんです。その時はまさか和楽器と一緒に出来るとも思わなかったですが、日本語版にして本当に良かったなと思っています(笑)
歌詞の内容としては人生の崖っ淵なのか?と疑うほど辛い時に生き抜く力を!私は生きていくんだという、必死な想いや葛藤を歌っています。
JUNN. 実はAKARAの楽曲の中でも最も邦楽器アレンジが難航した作品でしたが歌詞の世界観を表現出来たのではと自負しています。個人的には篠笛と尺八の異なる管楽器によるアンサンブルを聴いて頂きたいです。
–歌詞が、本当に女性の共感を得そうだなという印象がありますが、意識された部分はありますか?
MIKIKO 私の母親の名前に百合の花が入っています。幼き日に見た若き日の両親の写真を見て、母が柔らかく微笑んでいたのを覚えており、その優しい花のような母の笑顔を歌詞として書きたいと思い作りました。
後は…恋をすると、女性はただ何も言わずに抱きしめて欲しい時があるのでそんな気持ちなども(笑)
–レコーディングや制作段階での思い出の出来事や秘話等あったら聞かせて下さい。
MIKIKO 私はソロの時より時を重ねたのでより艶がある声と表現が出来るようになりました!自分でも三年間で成長したと思えます!
JUNN. レコーディングの時に改めてEdgeをメンバーで聴いていたのですが美しいストリングスに改めて感動してしまいました。よくファンだけでなく関係者の方からもAKARAは楽曲が良いよねと言われるのですが、その言葉を思い出しつつ改めて良いバンドだなと自画自賛してしまいました(笑)
–この2曲、特にライブにおいて言うと、どういうところに重きを置いて演奏されているんですか?
MIKIKO 琥珀はとにかく楽しく!恋の歌という事もあって、皆に元気を与えられるようにと考えて歌ってます。ライヴパフォーマンスでタオルを左右に振る振付があるのですが、その時の会場の一体感は本当に嬉しいです!
JUNN. それに対してEdgeは派手なパフォーマンスは控えて、とにかくヴォーカルに意識を向けて頂きたいと思って演奏してます。と言いながら、AKARAで使っている尺八の中では最も長い二尺七寸管(約90cm)を使用しているのでお客様が長い尺八に目を奪われる事も少なくないみたいですね(笑)
–和楽器を使ったバンドというのは、そんなに多くないと思いますが、こういうシーンを牽引していく上で意識されていることはありますか?
JUNN. 和楽器とロックミュージックには根本的、文化的なギャップがありますがAKARAはそのギャップに真正面からぶつかっていこうと考えています!古典は古典、ロックはロックと分けるのではなく、ロックの中で古典をどう活かしていくか。長い日本音楽の歴史から必然的に生まれるロックとの真の融合。それが新たな日本音楽を作り出し、将来の古典音楽を作り出す力になるのではないかと考えています。
–このCDを手にとって下さる方々にメッセージをお願いいたします。
MIKIKO 昨年、リリースさせて頂いた作品とはまた異なったAKARAの一面を知って頂ける作品です!多忙な毎日、喜怒哀楽、様々な感情を持ちながら過ぎていきますがその中でふと自分に帰れる様な一枚です。どうかあなたの毎日の一枚になれたら嬉しいです!
–最後にこの作品を敢えて漢字一文字で表すとなんですか?
MIKIKO 「艶」です!聴いてみてもらえたらわかるかも