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井上苑子 interview
- SPECIAL -

井上苑子 interview

インタビュアー:ブッキングマネージャー窪田

-今回のアー写、ジャケ写めっちゃ良いですね。

井上苑子(以下…井上):嬉しい!ありがとうございます。

-岩倉しおりさんに撮ってもらったということで。

井上:私、フィルムカメラが好きでそういう雰囲気で撮りたいというのをスタッフさんには話していたら、岩倉しおりさんの写真合うんじゃないかなって勧めてくださって。

-バッチリハマってますね。

井上:そうですね。イメージ通りに撮れました。

-写真のコンセプトはどんなイメージだったのですか?

井上:メイクも薄目であまり飾らない感じでやりたかったんです。ナチュラルな感じ。元々そういうのが好きで、自分のアー写でもそういう雰囲気を取り入れてみたかったんです。実際に撮るときも敬語を使わないでって言われて。距離感が近くないと撮りにくいって言っていて。そういう部分も含めて素の姿に近いと思います。

-素な感じって間違いなく苑子ちゃんの魅力の一つですからね。この前インスタライブをたまたま見たら背中がかゆいって言ってかいていたのはさすがに驚きましたが(笑)。

井上:あはははは!あれはやばかったですね(笑)。

-そこまでさらけ出すって井上苑子おそるべしって思いました(笑)。苑子ちゃんの素の姿って天真爛漫な感じで、そういう部分をもっとファンの方に知ってもらえたらもっとハマるのになって思うことがあるので、そういう部分を知ってもらえることやこういう写真はすごく良いなという印象です。

井上:初めてライブ観た人とかに結構びっくりされるんです(笑)。歌っている時と話している時のギャップとか。でも面白くもありたいし、でも歌は歌でちゃんと聴いてもらいたいし、それはそれでいいのかなと思ってます!

-楽曲についても聞いていきたいと思います。今作のリード曲『ファンタジック』には新たなプロデューサー “n-buna”さんを迎えての作品ですね。これまた写真同様にすごく合ってるなという印象を持ちました。

井上:曲めっちゃ良いですよね。早くライブでやりたいなと思っていました。面白さもあるし、しっかり聴くこともできるし、バンドサウンドがっつりでライブ映えもするし、すごく手応え感じています。ただ、レコーディングは最初のほうは結構苦戦したんです。メロディが難しくて。

-このサウンド感は苑子ちゃん確実に好きな感じですよね。

井上:私のことを知っている人はそう思いますよね。サビでバーッみたいな(笑)。最近ライブでやり始めているのでもっともっと自分の中に染み込ませていきたいなと思っています。ライブでめっちゃ緊張して、この曲に行く前のMCとかすごい普通(笑)。早く慣れたいです(笑)。

-作詞は苑子ちゃんとn-bunaさんの共作ですね。日本語のキレイさが印象的でした。

井上:最初にお互いのイメージを合わせるところから始まったんです。曲を最初に聴いた時に私の中でのイメージが楽しくポップだけど、切ない感じというもので。普段もそうなんですが曲を聴いた時に映像が思い浮かぶことが多くて。その映像のイメージをいろいろお伝えして、そこから進めていきました。

-具体的にどんなイメージでした?

井上:部屋で一人考え込んでいるのとその子が目の前の闇を切り開いていくような映像が浮かびましたね。

-なるほど。日本語のキレイさに目がいきつつも、真っ先に出てくる歌詞は“ファンタジック”というカタカナというのも面白かったです。曲のタイトルがこの部分にでてくるというのは今までになかった印象だったので。

井上:そうですね。今までこういう形はなかったと思います。耳に残る単語ですよね。

-歌詞の面でいうと秋のリリースなのに春とか花という言葉が多くでてきて、でも冬らしさみたいなものを感じるなというのもすごく印象的でしたね。

井上:春を想う冬の歌ですね。いずれくる春という季節を待っている冬の時期。

-異なる言葉で季節感をだして世界観を構築するのって難しかったのかと思いました。

井上:いや、自分の中では結構スンナリでした。先ほどもお話したように映像のイメージがあったのも大きかったですね。ポップで楽し気な面もありつつそこの裏側にある切ない感情。そういったものが歌詞の面では表現できたかなと思います。

-あと一つすごく気になったのがラストのサビの“春を舞った”というワード。ほかの部分では“春を待った”とは違うワードがでてきておっ!って思いました。

井上:気付いてくれてよかったです。ここ重要ポイントですよ(笑)。歌詞を読まないと気付かない部分ですよね。春を待っていて、曲の最後に春が舞う。ここの部分で主人公が解き放たれたのかなって思っています。

-歌詞もそうですが曲の展開も面白いですよね。ラストサビの前の部分とか。

井上:あの部分お気に入りです。転調して、その転調したキーでラストのサビに入るところとか。でも実はあの部分はほかのパターンもあったんです。最初はもっと複雑で。そこからシンプルにしたんですけど、その中でも面白さは残すみたいな感じでした。

-曲の構成自体は結構王道な感じがするけどちょこちょこギミックがあって引き込まれる感覚でした。

井上:全体的にすごくキレイな作りなのに引っ掛かる感覚ありますよね。でも引っ掛かるのにキレイ。

-不思議な曲だなと思いました。

井上:まさに“ファンタジック”なんです。タイトルにぴったりなんですよ。

-先日ショートverのMVが公開になりましたね。こんなに素に近い苑子ちゃんが出る映像は珍しいですよね。

井上:ストーリー仕立てのMVとかが多いですもんね。フィルムとか8ミリとかの雰囲気でデートをしているような映像をたくさん撮りました。そういう素の部分っぽい画と部屋に一人でいる切ない画を使いたいって思っていました。あとは画角とか。いろんな画がでてくるMVで、陰と陽とか、楽しさと切なさとかいろいろな対比が混在している映像が思い浮かんでいたのでイメージ通りに仕上がりました。

-楽しさの部分はかなり苑子ちゃんの素に近いですよね。普段接している苑子ちゃんのまんまという感じでした。

井上:爆笑してますもんね(笑)。ボート漕いでいるときに岸にぶつかったりして(笑)。素っぽいほうがみんなに共感してもらいやすいかなとか、ドキっとしてもらえるかなとか。映像として親近感があって伝わりやすさというのを考えましたね。

-写真も映像も素に近い感じなのにタイトルが「ファンタジック」というのが面白いですね。

井上:確かに。素な感じであるのですがカメラの前に電球をかざしてガラス面越しの映像を撮ってみたり、照明をキラキラさせてみたり、万華鏡を使ってみたりとかファンタジックな部分と素に見える部分とが混在しているんです。なのでMVも何回も観てもらえると新しい発見とかがあるかもしれないです。

-映像でいうと今回の初回盤DVD にはライブ映像が収録されていますね。

井上:私のライブに来たことがない人にこういった機会で少しでもライブの雰囲気も体感してもらいたいなと思っていて。SNSでしか私を知らない人も多いと思いますし。ライブには来てほしいですし、楽しんでもらえる自信もあるんですけど、ライブに行くということが高いハードルだっていうことも私自身すごくわかるんです。だからこそこういった機会にまずは映像からでもライブの雰囲気を知ってもらえたら嬉しいですね。

-そして今作をひっさげての次のツアーは誕生日当日を皮切りにした過去最長のツアーですね。

井上:21歳になりますよ!

-大人になってきましたよね。

井上:やった!嬉しいです!

-リアクションはまだ子供でした(笑)。

井上:そこは一生そのままかもしれないです(笑)。

-誕生日がツアー初日って初じゃないですか?

井上:しかも過去最長のツアーの初日ですからね。誕生日楽しめるかなー。ツアー初日はやっぱ緊張するので。いろいろな感情が生まれる日になりそうですね。今までワンマンで行ったことのない土地もあるので新たな出会いもあるでしょうし、各地でまたみなさんに会えるのがすごく楽しみです。

-ライブ観られるの楽しみしてますね。