―まずは「Lights of Dawn」発売おめでとうございます。

My Last Ballad：ありがとうございます。

－いきなりですけど、ジャケット格好良過ぎました！

Kazushi(Vo&Piano)：嬉しいです。すごくイメージ通りになって僕らもこのジャケットにはすごく満足しています。

－このジャケットはどんなイメージで作られたのですか？

Kazushi：アルバムのタイトルが「Lights of Dawn」って言うんですけど、まさしく夜明けの光って意味で僕らの曲で世界を照らしていけたら良いなって思ってこういうジャケットになりました。

－ここまでのジャケットを描いてもらうのにはイメージの共有とかすごく大変だったんじゃないですか？

Kazushi：イメージはほとんど僕の独断だったのですが、デザイナーさんにイメージをお伝えしたらこんなにすごいのが上がってきて驚きました。ここまでのデザインを書いてくれたデザイナーの人には本当に感謝してます。

－eggmanには結成当初から出演して頂いていますが、ぶっちゃけ「My Last Ballad」の成長に驚いています。


Hirotaka(Gt&Cho)：eggmanに初めて出演したのは、結成して2回目だったと思いますね。YUMAくんと徳島までライブしに行ったのも懐かしいです。

－行きましたねー！遠かったなー。でも本当にあの頃が懐かしいですけど、今の感じになってから勢いが増したなと思います。


Kazushi：元々ギター3本いるバンドだったんですけど、客観的に商品として自分達を見て、僕がピアノになったらもっといろんな意味で幅が拡がるし面白いんじゃないかなって思って今の「My Last Ballad」が完成した感じですね。本当にメンバーで何度もミーティングしました。


Tetsuo(Dr)：リリースする話をもらった時はまだギター3本だったんですけど、自分達なりに考えてピアノを入れて正直担当者の方には驚かれましたね。でもすごく良い方向に進んでると思うし、これで自信を持ってやっているのでまだ僕らを知らない人には、是非とも出会って欲しいですね。

－現代のシーンに合わせたサウンド作りでなおかつエモという部分を「My Last Ballad」なりに突き詰めた感じを全体通して感じました。

Kazushi：元々あった曲にはピアノが入っていなかったり、今回ピアノを入れたことによって今までよりもエモーショナルになった曲もあると思うし、メロディーにも入りやすくはなったと思います。

Hirotaka：これがROCKだって気持ちを強く太く前に出す部分と、自分達らしさというか、他のアーティストにはない繊細さを表現していかないとシーンでオンリーワンにはなれないと思うんですよ。そういうアイデンティティが詰まった９曲になったと思います。

－他のメンバーの気持ち的にアルバムが完成してみてどうですか？

Hirotaka：本当にやっと。って感じですね。

Kazushi：それは僕も思う。バンドを何年もやってきてこうやって世の中に音源を出せることってすごく嬉しいですね。

NishiMac(Gt&Cho)：実感はまだ全然ないですけど、Twitterとかを開いて僕らの事を知らない人が呟いてくれてたり、PV見てかっこいいって言ってもらえたりしてちょっとずつですけど、アルバム出すんだなって実感しています。

Tetsuo：アルバム出すって決まってから実感するタイミングが何度かあったんですけど、ようやくスタートラインに来たって言う気持ちもあるしこれからどんどんやっていこうって逆に身が引き締まる想いです。

－アルバムタイトルの「Lights of Dawn」には色んな想いが込められていると思います。

Hirotaka：自分達はこうですっていう名刺のようなアルバムにするつもりはなくて、自分達が出した作品が聴いてくれた人にどういう風に影響するのか、その人の次の瞬間がどう変わるかっていうエナジーを与えられる作品になるように一語一句、英語も日本語も考えて突き詰めて作りました。

－1曲目”From Scratch”は、「My Last Ballad」らしさって言うのを一番伝えられる曲なのかなって思います。

Kazushi：そうですね。ピアノが入ったって事も直接的に伝えられる曲ですし、この曲の歌詞も特別な想いがあってすごく大事にしています。
―どんな想いがあるんですか？

Kazushi：前に違うバンドをやってた時に挫折した事があって、これでもかってくらいすごく落ち込んだんですよ。でもその時に俺には音楽しかないって思ったんですよね。その時にまた違うバンドを始めようと思ってBLOGを立ち上げたんですけど、その時に初めて日記を書いたのが2009年11月の終わりでそこからストーリーが始まってて、その後に出てくる2010年12月4日っていうのが、今ここにいるメンバーが全員同じライブ会場にいた日なんですよ。僕らが繋がった日なのでこの日から始まって行くぞっていう歌になってます。

Hirotaka：書いたのは僕なんですけど、KazushiのBLOGを読み返しながら書いた曲ですね。すごく想いが詰まってます。

－そうなんですね。メンバー愛もすごく感じます。

Tetsuo：昔から知っている奴らだし、何年か前の同じ日に一緒に居合わせた奴らがメンバーになって今一緒の目標に向かって１つの作品を作ってるって思うとそれは奇跡だと思うし、行ける所までやりたいって思いますね。そういう意味でも個人的に、この曲は一番好きな曲です。

－”Signals”はジャケットの雰囲気に通じるものがあるように思いました。これはどんな想いの歌なんですか？

Hirotaka：音的にそういう雰囲気はあるかもしれませんね。僕も後から気付いたんですけど、ジャケットに信号機の3色が結構散りばめられてて、直接的には違うかもしれないけど通じるものはあるかもしれません。

Kazushi：歌詞にも照らすって意味が出てくるので、ジャケットとリンクしているからだと思います。

－どの曲もすごく歌詞の意味にいろんな事が詰まっててすごく気になりました。

Hirotaka：曲のテーマ1つっていうよりは、１つの事をこうやって伝えようって「過程」決めて作っています。ただ歌詞を見てもらうと一見何か1つの事をはっきりと伝えようとしていない歌詞なんですよね。その歌詞にある描写をいろんな受け取り方が出来るようにする事によってそのシーンが誰かにとってはこういう風に見える、違う人は違う風に見えるって、その人なりにリンクしてもらえれば良いと思っています。僕が描いた”Signals”とリスナーの人それぞれの描く”Signals”は違うと思うんです。それはそれで正解だと思うし、聴く人なりに感じ取ってもらえたら嬉しいです。

－それは歌詞を読んでもいろんな想像が出来てすごく面白いですね。

Hirotaka：拘りたいって思っているのは、トリガー(銃の引き金)になることですね。”Another and only one”って曲に、ソファに座ってぼーっとしながら悪い事考えてるっていう内容があるんですけど、そもそもソファに座って考える悪い事って色々あると思うんですよ。それはその人次第で良いと思うんですけど、最後には今考えている悪い事をすべてひっくり返して良い事に変えていかなきゃ次がないよって、いうことをあの曲では言っています。人それぞれいろいろな過程があって、結果何かにたどり着けるような、そんな思考をめぐらせるトリガーになればいいと思っています。

－今、話にでた”Another and only one”は昔からやっているし、とても思い出深かったです。

Hirotaka：僕もYUMA君しか思い浮かんでこない(笑)。

－それ嬉しいです(笑)。

Kazushi：eggmanで1曲目がこの曲から始まったしそういう気持ちはありますね。最初に発表したのもこの曲だし、スタートラインに立ったって気持ちが強く感じられる曲です。

Seckey（Ba&Cho）：最初だからか分かんないですけど、この曲が一番好きって色んな人に言われますね。僕もメンバーになる前から「My Last Ballad」はこの曲！って印象が強かったです。

－昔ツアーに付いてった時に車の中で大音量で聴きましたね。本当に懐かしいです。そんなバンドが成長して全国ツアーということでファイナルはeggmanですがどんなツアーにしたいですか？

Hirotaka：全部で17本行ける事になったんですけど、全国各地に行けるので聴いてくれてライブに来てくれた人にリアルな音を届けに行ければと思っています。
見られ方が変わると思うんですよ。全国流通するってことは。だから１つ１つの事に責任を持って伝えに行きたいですね。CDショップに行ってCDを買ったバンドって意味では大物アーティストも一緒だし、何だこのバンドはやっぱり1枚目をリリースしたレベルのバンドなんだって思われたくないですよね。だからしっかり生の声を届けに行ければって思ってます。そして僕ら自身が全部の公演を心に刻み付けられるようなライブをしてきたいですね。あそこの土地はこんなライブだったなーとか、僕らに刻み付けられてないとお客さんになんかもっと刻まれないと思うので。


Tetsuo：メンバーそれぞれの想いがあると思うんですけど、CDを買って来てくれた人もいろんな想いがあってライブに来てくれると思うので、その期待以上の事を伝えられたらなって思っています。

－2月のeggmanのファイナルに関しては想いはありますか？

NishiMac：ファイナルだからって意識はもちろんあるとは思うんですけど、どこでやろうといつやろうと全力でやるだけです。

Kazushi：eggmanには本当にお世話になったし、ここしかないってメンバーみんなで話しました。だから想いとしては本当に気持ちがこもっていますね。


Hirotaka：eggmanに出始めたときから比べるとちょっとずつ見える景色が変わってきてて、ファイナルでは想像出来ないような景色を見れたらなって思っているので17本全力でやってきたいなって思っています。

－楽しみにしています！最後に聴いてくれるリスナーの皆様へ、メッセージをお願いします。


Kazushi：難しい事は言えないですけど、僕らの楽曲が聴いてくれる方の人生の一部になれれば幸せです。

Hirotaka：根本は、多くの人の何かになることっていう気持ちで発信していて、それは次の作品も今後ずっとバンドが続く限り変わらないと思います。「My Last Ballad」として、作品もライブもそうなんですけど、聴いてくれる人が100人だろうが１万人だろうが人の何かが変わるように、人に何かになれるようにって思ってやっているので、それが誰かのエネルギーになって欲しいですね。その為にはiPodで聴くのも良いですけど家でブックレットを読みながら聴いてくれたら嬉しいです。