−1年3ヶ月ぶりのシングルリリースおめでとうございます!
鈴木俊(以下鈴木):やっと出せるって感じですね。本当に良い作品が出来たと思ってます。
−新曲をライブでは毎回やってると思うのですが、それにこだわりはあるんですか?
鈴木:曲が出来た時点で、実際にお客さんにライブで届けたいっていうのはありますね。なので、ライブで温めてから発売したいっていう思いはあります。
−ライブバンドってイメージですもんね(笑)。
鈴木:そうですね。自分たちでもそう思っています。
−ではシングルの「シン」について聞かせて下さい。これはどういう時に出来た曲ですか?
鈴木:俺は生きていく中で、夢を持つことが大切だと思っていて、色々な壁にぶち当たる中で、夢は自由だし誰もが持っているものだと思っていて。どんな逆境とかも乗り越えられる気がして。でも、その夢がその通りいくわけでもない。そんな時にこの曲で少しでも支えてあげられたら、と思って書きました。
−ライブのMCでよく、「みんなの居場所はここにあって、俺等は裏切らないよ」って伝えてますが、そういうのもこの曲に込められている?
鈴木:そうですね。やっぱり音楽は自由だし、みんなの居場所であって欲しいなと思います。
−そうなんですね。一方「fiction」は結構前からライブでも演奏していましたよね。
鈴木:曲自体は去年から出来ていて、音源も早い段階でレコーディングしていたのですが、なんだかこの一曲ではリリースは違うなと思って。
−確かに「fiction」は「シン」とは真逆な感じがしますね。
鈴木:そうですね。対照的というか。「シン」は現実でどんな理想論でも支えたいって曲で、「fiction」は、名前の通り架空の世界の曲で、あの時こうしていたら、とか今までの後悔を全部思い通りに出来たらっていう曲で。もちろん現実でそんな事は出来る訳ないから「fiction」なわけで。
−後悔や過去は誰でもが背負っているものだと私は思います。
鈴木:そう、だからこそこの曲が出来たというか。現実と空想というか。俺は東京になんとなく出てきて。それでバンドを始めるのが遅くなっちゃったんです。そういう後悔を背負ってこの曲を書いたんですよね。今回のジャケット写真に「現実」と「空想」っていう対照的な気持ちが表現されてるなと思うんですけど、今回のシングルのコンセプトはこの二つだなと。
−もうCoolRunningsを5年以上見てきて、どんどんライブも成長してるなと感じます。ライブはどんな気持ちで演奏してるんですか?
鈴木:ライブはその日、その時にしかみれないものだから、どんなに自分の気分が落ちていても、声が出なくても、気持ちを大切にしているというか。来てくれるお客さんの背負っている日々の疲れだったり、重荷とかを少しでも吸収して、支えてあげたいとは思ってますね。今回リリースする「シン」に自分達の思いが凝縮されてると思います。今のCoolRunningsの全てといっても過言ではないんじゃないかと思っています。
−今回はツアーとかは特に決まってないですよね。
鈴木:今回はこのシングルを温めたいっていう気持ちが強いですね。もちろん届けていきたいし、地方にも沢山行きたい気持ちはあるけど、来年春あたりにミニアルバムを出せたらいいなっていう感じなんですが、その時にがっつり回りたいと考えてますね。
−昔に比べてとても鈴木君が強くなったというか、バンドに対する思いが増してるなっていうのを感じているのですが、何か最近気持ちに変化とかはありました?
鈴木:最近メンバーの人生を背負ってるんだなっていうのを感じています。自分がもし折れてしまったら、バンドが崩れてしまうし、やはり作詞作曲をしているから、メンバーを引っ張って支えていかなきゃいけないって思ってます。
−今の話を聞いていてやっぱり今回の「シン」に全部詰まっているなっていうのを感じてます。
鈴木:本当にそうですね。聴いてくれる一人一人をこの曲で支えて、俺達のやっている音楽は裏切らないんだよってことを伝えたいですね。
−レコーディング秘話とかはありますか?
鈴木:この「シン」を録るのに、もの凄く時間がかかりました(笑)。
−それはどうしてですか?
鈴木:自分で作ったくせに自分で歌うのが難しいくらいのメロディーを作ってしまって。(笑)本当に歌うのが大変でした。何回録ったんだろう。数えきれないです。メロディー変えようかと思ったくらい(笑)。
−今後バンドの目標とかってありますか?
鈴木:来年やりたい事は、ツアーに行きたいですね。今までほとんど遠くに行った事がなかったから、色々な場所に行って音楽を届けたいと思います。
−レコ発がeggmanで12月11日にありますが、意気込みを教えて下さい!
鈴木:今年一年の集大成というか今回バンドのすべてをこのシングルに詰め込んだので、本当に最高のライブをしたいし、沢山の人に聴いてもらえるのが楽しみです。そして今回のシングルを一人でも多くの人の手に渡ればいいな。と思っています。
-今日はありがとうございました!
鈴木:ありがとうございました!
◉【先行試聴】CoolRunnings「fiction (short ver.)」