–-前作がフルアルバムで12曲という大ボリュームでしたが、今作は両A面シングルという非常にシンプルなリリース形態ですね。
mick(写真中央右 Vo,Gt 以下…m):前作は12曲という曲数でAmelieの2面性、陰と陽を表現したのですが、ツアーを重ねてバンドとしての成熟度も上がり、2曲という最小の曲数でもこの2面性を出して勝負してみたいなと。
直人(写真中央左 Gt,Cho 以下…直):前作が初めての全国流通作品ということで名刺代わりの作品だったのですが、そこを経てシンプルな形での改めての名刺的なイメージで、ワンコインという手に取ってもらいやすい1枚にしました。
–両A面シングルってAmelieにすごく合っている印象があります。2曲で2面性がはっきり分かれていてわかりやすい。
m:自分たちでもすごくしっくりきています。合っているなって。
–両A面シングルを作ると決めての楽曲制作だったのですか?
m:いや、曲作りは常にやっていて、ストックの中から選んだ2曲です。
–今年1月~6月までひたすらツアーに回っている中で楽曲制作も行っていたのですか?スケジュールの余裕はなかったような気が、、、(笑)。
直:そうですね(笑)。でも作ってました。
m:一生曲作りです(笑)。
直:ツアーの合間で1週間スケジュールが空くところがあったので、そこで合宿しましたね。
m:楽曲を完成させるための合宿なので、そこまでに楽曲の元を作らなければいけないわけで。なかなかのハードスケジュールでの制作ではありましたね。
直:まぁでもライブやって曲作ってというのをずっと繰り返してきているので、もう慣れています。逆にそれがなかったらなにしていいかわからなくなっちゃいますね。
m:ライブが少ないと不安なるんですよ(笑)。もうバンド病ですね(笑)。制作はインプットが少ない中でのアウトプットだったからそこの部分は少し大変でした。でもその甲斐あって、もう1枚フルアルバム作れるくらいの候補曲はありますし、Amelieというバンドとして少しは成長できているかなと思います。
–今こうやって話を伺っているだけでも成長を感じます。すごく堂々としていますね。
m:前回は初めてに近いくらいのインタビューでしたしね。しどろもどろだった記憶があります(笑)。
–バンドの成長をこうやって見ることができるのはすごく嬉しいです。アー写の雰囲気も変わりましたよね。
m:地元の越谷で撮影したんです。今作が改めての名刺的なイメージで、またスタートという側面があるので、越谷という自分たちのスタート地点で撮影をしました。すごく気に入ってます!
直:Amelieにとってすごく意味のあるものに仕上がりましたね。
–そんなAmelieがリリースする今作の2曲について聞いていきたいなとおもいます。まずは1曲目の「君が為に鐘は鳴る」。これはどういったコンセプトでできた曲ですか?
直:以前僕がギターボーカルをやっていたバンドの時の曲なんですよね。今のAmelie,今のmickにすごく合うだろうなと思って提案して、そこからさらに合うように作り直して今の形になりました。
m:そのバンドを以前見ていて、この曲も知っていたので、まさか自分がこの曲を歌うことになるとは思っていなかったですね。
–歌ってみてどうでしたか?
m:最初は不思議な感覚はありつつも、すごくマッチして違和感なく歌えました。
–逆に直人さんはどうでしたか?
直:想像以上に合うなって思いました。当時やっていたバンドを解散して次に向けて動いていくタイミングで出来た曲で、ツアーを経てまた次に向かって進んでいくAmelieにすごくハマりましたね。
–曲中でガラッと変化をしますがこれもその当時からの部分ですか?
直:その部分は新しく作った部分ですね。スタジオでみんなで楽曲制作している時に思いついたんです。Amelieというバンドが発信する楽曲にどういうアクセントをつけたら面白くなるかという、さじ加減の精度は徐々に掴めてきた感覚はあります。
m:客観視できるようになってきたよね。主観だけでは見えていなかった部分というか。
–ガラッと変化する部分での英語の歌唱部分もすごくアクセントになっていると思いますが、あそこはなにを歌っているのですか?
m:Amelieの自己紹介を歌っています。元々はその予定はなくて、レコーディングエンジニアの兼重さんのレコーディング当日での閃きであの形になったんです。でも、作業ができるのがその日しかなくて、知り合いの英語を話せる女の子に連絡をとってみたら、たまたまその日はスケジュールが空いていて来てくれたんです。すごい偶然が重なってますよね。どれか一つが欠けていたらこの曲は完成していなかったかもしれません。まさに一歩踏み出した結果ですよね。
–お二人にとって鐘を鳴らした瞬間だなと思えたタイミングはありますか?
直:Amelieのメンバーに加入する前に初めて一緒にスタジオに入って音を出した瞬間ですかね。このバンドに入るんだなって確信できたタイミングでした。この曲は自分で一歩踏み出さないと鐘は鳴らないぞという想いを込めているのですが、Amelieに入りたいという意志をもって踏み出した結果が今に繋がっているのであの瞬間に鐘が鳴ったのかなと思います。
m:私は幼少期にピアノを弾いた時ですかね。もちろん当時はそんなこと意識をしてはいませんが、ピアノやりたい!って親に言ってやらせてもらった時が、今思えば鐘を鳴らしたタイミングかなと思います。
–両A面のもう1曲の「さよならバイバイ」についても聞かせてください。どういった経緯での制作だったのですか?
直:これは先ほどお話しした合宿で完成した曲ですね。陰と陽の陰の部分を表現して、尚且つライブ映えする曲を作りたいというところがスタートでした。
–前作に収録されている「メグリメグル」、「GuruGuru」と同様にAmelieの楽曲は言葉遊びというか語感が良いイメージがあるのですがそこは意識しているところですか?
直:耳馴染みはすごく意識していますね。今作で言えばこういう内容の歌詞を書きたいという全体のイメージで進めるのではなく、”さよならバイバイ”というフレーズが前提にあって、それありきで歌詞を書いています。
–歌詞の雰囲気含めてmickさんにすごくマッチしているなと感じました。
m:マッチしてますよね。前作のレコーディングではそれぞれの曲の主人公になりきって表現していましたが、1周回って私の根底部分がこの曲にはある感覚です。
–聴いた瞬間にAmelieだなってわかりましたもん。
m:ですよね。Amelieっぽいという言葉が非常に合う楽曲だと思います。先日の越谷のライブで初めて披露したのですが、歌っていてすごく気持ちも入りますし、歌いやすいですね。この曲に限らず、直人さんが作る曲って自分にない語幹のものが多いのですが、私に合うように作ってくれているのがすごくわかるので、歌っていて気持ちが良いです。
–今ライブの話もでてきましたが、前作のツアーファイナルとして行ったeggmanでのワンマンはどんな1日でしたか?
m:とんでもない大泣きでしたね。あんなに泣くとは思ってなかったです(笑)。「honey」という曲の歌詞の内容と今の自分たちがリンクして、その時点で感極まる感じだったんですけど、さらに本編ラストの「ヒーロー」でみんなが手を挙げてくれているのを見たらもう涙が止まらなくて。eggmanに出演するようになってからAmelieを取り巻く環境は変わったし、いろんなイベントに出て悔しい思いも楽しい思いもいろんな経験をさせてもらって、さらにオーディションを受けて[NOiD]に入るきっかけになった場所でもあるし、eggmanって本当に思い入れが強いライブハウスなんです。そんな場所でワンマンをやるってだけでも嬉しいのに、ソールドアウトでパンパンに人が入った景色でライブをやれて本当に最高の日でした。
–先日行ったばかりの地元越谷でのワンマンはどうでしたか?
m:ずっとライブをやってきた場所でずっと叶えたかった目標が叶えられて本当に幸せな日になりました。5年かかって地元で350人、決して多くはないかもしれないけど、東京と比べたら、ド田舎な越谷っていう土地に、Amelieが見たいってだけで来てくれた人で埋まった景色、まじ最高でした!改めて地元や支えてくれてる人やメンバーだったり周りにいる人たちの大切さを実感できたいいワンマンになったと思います。そしてついに発表できたTSUTAYA O-WESTでのワンマン!あの場所は、私が初めて足を踏み入れたライブハウスだし、ふつうにライブ観によく行ってたし、イベントにお誘い頂いて何度か立たせてもらってはいたんです。でもやっぱそういう場所だからこそ、自分らの力で、ワンマンで埋めたい!って気持ちが消えなくて。だから、次の東京ワンマンの会場をO-WESTに選びました。 そんな発表を地元越谷でできたのがやばすぎる!!!すごく楽しみです。
–バンドのサクセスストーリーとしてすごく夢がありますね。
m:その場に居たもみなさんすごく喜んでくれて。一つ一つゆっくりではありますが、夢を叶えていけているかなと思います。
直:今までのワンマンで一番大きなキャパの会場ですし、不安もありますが、とにかくO-WESTでワンマンをやれることが嬉しいですね。
m:フロアにいるお客さんの顔がすごくよく見えるライブハウスなので、満員のお客さんで当日を迎えて最高な景色を見たいです。あと、ワンマンも4回目ですしその日にしかできないなにか特別なことができたらとは思っています。O-WESTのキャパだからできるような。あとはここがゴールではもちろんないので、次に繋がるものにしたいですね。