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Chelsy interview
- SPECIAL -

Chelsy interview

Chelsyからニューシングル「Kite」が届いた。タイプが全く異なる2曲が収録されている今作は、Chelsyにとっても新たな1歩を踏み出す1枚になる予感がする。

Interviewer : ブッキングマネージャー窪田

–表題曲の「Kite」は疾走感のあるChelsyらしい楽曲という印象を受けました。どんな作品でしょうか?

–AMI(Dr,Cho 写真右端 以下…A):秦建日子(はたたけひこ)さん初監督作品で、9/3から公開される『KUHANA!』という映画の主題歌に使ってもらっていて、この映画の為に書き下ろした新作です。映画の中にカイトくんという登場人物がいて、その子は物語の中でお別れがあるんですけど、その子の気持ちとリンクした曲で、前向きな歌詞と疾走感のあるサウンドが魅力の楽曲かなと思います。

–SHIZUKA(Ba,Cho 写真左端 以下…S):そのカイトくんと、西洋凧のKiteという言葉を掛けてのダブルミーニングですね。

–今までのChelsyのリリース作品って、ライブでずっと演奏してライブで曲が成長して、それがようやく音源化するという流れが多く、リリース前にすでに何回もライブで聴いてきたことが多かったのですが、今回は映画の為の書き下ろしということもあってまだライブでは数回披露したくらいですよね。初めてライブでやってみてどうでしたか?

–MIO(Vo,Gt 写真中央 以下…M):6月〜7月にかけて行った2ndミニアルバム「ESCAPE ON THE WEEKEND」の東名阪ツアーで初披露だったのですが、最初からすごく盛り上がってくれてびっくりました。え!?曲知ってるの!?みたいな。

–S:最初にこの曲を聴いた時の印象がすごく良くて、きっとこれはライブで良い景色になるだろうなと予想していたんですけど、予想以上の反響があったので、すごく嬉しかったです。

–A:サビでもみんなで手を挙げて盛り上がるところもあるしすごくライブ向きな楽曲ですね。

–S:これからのセットリストには必ず入ってくる感じだよね。

–M:きっとこれまでの曲たちのようにこれからライブで成長していく曲になりそう。

–AメロのMIOさんとSHIZUKAさんがオクターブ違いで歌う部分がすごくハマっています。

–S:そう言ってもらえると嬉しいですね。今まで別の音程を歌うコーラスはあったけどオクターブ違いってなかったので、この曲の注目ポイントの一つですね。

–新宿LOFTのライブで初めて聴いた時からおっ!って思いました。

–M:この曲って音程のレンジがすごく広くて低い音から高い音まで私が出せる限界の広さまで使っていて、そのAメロ部分では私は低い音程なのでそこもあまり今までなかったかなと。

–歌うの大変だったんじゃないかなと感じました。

–M:正直すごく大変です。ライブでの魅せ方とかは試行錯誤してチャレンジしていて、この部分でもライブで成長していけたらいいなと思っています。

–その部分もこれからの楽しみですね。リズム隊のテンポ感も非常に良くて、思わず身体動かしてしまうような感覚になりました。

–S:細かいフレーズを入れるよりは、疾走感をよりシンプルな形で表現したかったのでテンポ感はすごく良いと思いますね。なかなかマニアックなのですがベース音が入るところの最初の2小節がすごく好きな部分です。

–A:展開がいろいろあって一つのパターンで収まる曲ではないので、そこはいろいろ考えました。様々なパターンが組み合わさっているのでドラムを叩いていてすごく楽しいですし、ベースとの掛け算もライブでやるごとによくなっているので、これからが更に楽しみです。 あとは先ほどAメロ部分の話をしてくれましたが、コーラスワークも試行錯誤した曲なのでそこは重要な部分かなと。MIOだけじゃなくSHIZUKAも私もコーラスができるChelsyだからこその曲かなと思います。

–M:曲を聴きながら歌詞もぜひ読んでほしいですね。

–A:小学生たちがいろいろな困難を乗り越えながらビッグバンドを通して成長していく姿を描いた作品なので、未来への不安や希望など様々な感情を抱きつつも前を見てしっかり歩いていくという歌詞の内容が映画にすごくマッチしています。

–M:Chelsyらしい誰かの背中を押せるような、前向きな内容になっていて、自分で歌っていてもすごく元気をもらえる曲なので、歌詞にも注目してもらえたらすごく嬉しいです。2番のサビの”不平等の中でも笑えたら勝ち”という歌詞がすごく好きで、まさにその通りだなと思うし、この曲を聴いてくれる方々に元気を届けられたらと思っています。

–アー写・ジャケ写も今までよりポップでパワーがある感じですよね。

–A:映画『KUHANA!』での小学生たちの衣装と同様のものを今回は着させてもらいました。今までのChelsyとはまた違った雰囲気ですよね。

–雰囲気が違うと言えばカップリングの「Town」には驚きました。作詞・作曲にAMIさんが参加している楽曲。

–A:映画の台本を読んで感じたこと、思ったことを歌詞にしていて、映画が三重県桑名市を舞台にしたものなのですが、その街の温かみとか人情溢れる感じとかをイメージしました。映画の撮影以外でも実際何回か仕事で桑名市にも行かせてもらって本当に温かい街で、その雰囲気と映画のエンディングとのマッチングを考えて作った曲で、先日映画の試写会のエンディングロールでこの曲が流れているのを見たときはグッときましたね。

–MIOさんの歌を最大限活かすような曲ですね。

–M:とんでもなくシンプルな形ですよね。音数がこんなに少なくて、尚且つ尺が長い曲を今まで歌ったことなかったです。

–このくらいシンプルな形というのは制作当初からのコンセプトだったのですか?

–A:いや、デモ段階ではもう少し音色もあったんですけど、いろいろと試行錯誤していく中でこの形になりました。

–MIOさんこの曲の歌は苦労したんじゃないですか?

–M:今まで自分がギターを弾いて歌ってきたので、ローズ・ピアノに合わせて歌うというのがすごく新鮮な経験でしたし、とても難しかったです。やはり自分で弾きながらだとグルーヴ感や間も自分発信ですが、伴奏と合わせるというのは全く別物で、私にとってこの曲は大きなチャレンジでした。早く皆さんに聴いてもらいたいです。

–S:このローズ・ピアノを弾いてくれているのが立石一海さんという方で、この曲のアレンジや映画『KUHANA!』の音楽も担当されているんです。その方との制作作業は新鮮でしたね。

–A:レコーディングもみんなで一緒に一発録りだったしね。すごく新鮮だった!

–S:新鮮と言えば私はトロンボーンでもレコーディング参加したからね。

–このトロンボーンはSHIZUKAさんだったのですね!

–S:小学4年生から高校3年生までトロンボーンをやっていて、押し入れから久しぶりに引っ張り出してレコーディングに臨みました。まさかChelsyでトロンボーンを使うとは思わなかったですね。

–A:大変そうだったね。

–S:トロンボーンのレコーディングに必死すぎてベースのレコーディングのことあんまり覚えてないもん。

–その甲斐あって、Chelsyにとって貴重な1曲になったわけですね。そんな今作を引っ提げてのレコ発イベントが9/9にeggmanで開催されますが、対バンでの主催イベントは久しぶりな気がしますね。

–A:最近はワンマンという形でやるのが多かったですからね。いつもと違う対バンでどんな日になるのかすごく楽しみですね。

–異色な対バンですもんね。今回はキャスティングにもメンバーのこだわりが詰まっているようで。

–S:そうですね。今まで対バンしたことないけど、対バンしてみたいという方々を中心にオファーさせてもらいました。anderlustのベースの西塚真吾くんはChelsy結成のきっかけになった「みつばち軽音楽部」からのお付き合いで、初対バンできることがすごく楽しみです。

–A:the quiet roomさんも対バンしてみたい方々で、お互いのホームであるeggmanでのライブなので今からワクワクですね。

–M:ちささんは今まで何回かご一緒させてもらって、すごく好きなアーティストさんなので、今回もご一緒できて嬉しいです。

–S:バンド同士もそうですし、当日見てくださるお客さんたちにとっても面白い化学反応が起きる1日になったらいいなと思います。

–A:ここで新しい出会いがあったらいいなと思っています。