-もう4枚目のシングルリリースなんですね。時が経つのが早い。
井上苑子:早いですねー。
-メジャーデビューから2年近く経ちますしね。
井上苑子:そうですよね。今年二十歳になりますからね。
-信じられないです(笑)。16歳くらいだった苑子ちゃんが今年で二十歳だなんて。去年4月に高校を卒業して1年くらい経ちますが振り返ってみてどうですか?生活の変化など。
井上苑子:だいぶ変わりましたね。高校のときは毎日朝早く起きて学校行って、そのあと仕事してみたいな感じだったので毎日が目まぐるしい感じでしたが、今は仕事にかけられる物理的な時間が増えましたね。
-そんな変化もあってなのか、最近大人っぽくなった気がします。
井上苑子:嬉しいです!自分では全く思わないんですけどね(笑)。最初に窪田さんに会った16歳くらいの時から周りからは大人っぽいと言われてきたので実年齢に追いついてきた感じですかね(笑)。あとは衣装が制服じゃなくなったので、そういった面で大人っぽく見えるようになったというのはあるかもしれないですね。
-そんな苑子ちゃんが今回リリースする『メッセージ』。映画の為の書き下ろし曲ですよね?
井上苑子:そうですね。今回の映画の主題歌のお話しをいただいてから書いた曲です。元々原作の『ReLIFE』という漫画を読んでいてめちゃくちゃハマって大ファンだったたんですよ。むしろ読むだけじゃなくて、めっちゃ面白いからって言って友達とかにも勧めたりしていて(笑)。だから主題歌のお話しをいただいた瞬間本当に嬉しかったですし、それと同時にこういう曲にしたいなというイメージはすぐ湧きました。ストレートな歌詞にはしたかったし、でも切なさや強さなども同居した少し複雑な感情や、伝えたいことはしっかり伝えなければという想いとか。原作を読んでいたからこその私なりの想いや解釈もあって。主人公は男の子なんですけど、私目線という感じですね。それを元にずっと一緒に制作をさせていただいている中村瑛彦さんとそれを形にしていきました。
-音色も豊かだし、アレンジも曲の展開も面白いですよね。
井上苑子:盛りだくさんですよね。
-最初に聞いた時に予想がつかない展開でしたし、聴けば聴くほど面白さに気づくような楽曲だなと感じました。
井上苑子:それはあるかもしれないですね。ライブでも演奏する度に完成度が高くなっていっている感覚もありますし、自分自身すごく楽しさが増していっています。
-この曲の聴きどころを教えてもらえますか?
井上苑子:キメがすごく多い曲なので、そういう部分も楽しんでもらえたら嬉しいです。特に、2番サビに入る前の部分がお気に入りなんです。ライブで歌っていてもここがバチッと決まるとすごく気持ち良いんですよね(笑)。ライブでそこを体感してもらいたいですね。この曲の楽しみ方が増えると思います。言葉数も多いしテンポも難しい曲なのですが、歌えたらきっと楽しいのでカラオケでもぜひチャレンジしてもらいたいですね。
-原作のテーマが人生のやり直しというところですが、もし人生をやり直すことができたらどうしたいですか?
井上苑子:悩みますねー。全く別の人生を歩んでみたら面白いかもしれないですね。自分の知らない世界を知るみたいな。
-具体的にやってみたい職業とかありますか?
井上苑子:昔から保育士さんになりたかったので、やってみたいですね。
-そして2曲目は誰もが知っている槇原敬之さんの名曲『どんなときも』。既にCMなどで流れているので耳にした方も多いかと思います。
井上苑子:まさか私がこの曲を歌うことがあるとは思わなかったですね。
-プレッシャーもあったんじゃないですか?
井上苑子:もちろんプレッシャーはあったんですけど、それを上回る楽しみという感情がありました。槇原敬之さんと性別も世代も違う井上苑子というアーティストなりのアプローチでこの曲を歌うことですごく面白い化学反応が起きるんじゃないかという期待感とか。私なりの『どんなときも』を作りたかったんです。ピアノと歌というシンプルな構成だったので歌が単調にならないように試行錯誤もしましたし、歌っていくうちにどんどん曲への理解度も増してきて、変化もしましたし、歌っていてすごく楽しかったです。映像とのマッチングもすごく感動しましたし、このお仕事をやらせていただいたことで、新しい私に出会えた感覚になりました。やっぱカバーって面白いですね。
-苑子ちゃんは元々ツイキャスでカバーを演奏して配信してましたもんね。
井上苑子:カバーアルバムだしてほしいという声をいただくことも多いので、いつかやってみたいなとは思っています。
-そんな曲に続く3曲目の『おはよう』はまさに井上苑子っぽいなという楽曲かなと思いました。
井上苑子:そう言ってもらえて嬉しいです。落ち着く心地よいサウンドです。おはようというタイトルですが、どんなタイミングでも聴ける曲で、これからもっともっと愛してもらえる曲になっていくんじゃないかと思っています。歌詞を書くときにいまだに教室のイメージが湧くんですよね。そこが井上苑子っぽいと思った理由かもしれないですね。
-そしてボーナストラックにはこれまたケツメイシのカバー『さくら』。が収録されていますね。
井上苑子:普段歌う曲とは全く違う性質の曲でもあるので、この曲もすごく面白かったですね。
-カバーをするにあたって意識したことなどありますか?
『どんなときも』もそうですが、原曲のコピーではなく、井上苑子なりのカバーをするというのは意識しました。原作の良さは活かしつつ私なりの『さくら』。
-それはすごく感じますね。
井上苑子:しかも海崎新太とのコラボというまた新しい形で。
-原作のファンとしてはたまらない経験ですね。
井上苑子:そうですね。映画館で自分の歌が流れるかと思うと今からワクワクします。本当にありがたい贅沢な経験をさせていただきました。
-初回限定版のDVDには去年の誕生日ライブの様子が収録されるそうですね。どんなライブでしたか?
井上苑子:本当にたくさんの人が来てくださって、他人事のようにすげーって思ってしまいました(笑)。最高の光景でした。みんなで歌ってみんなで楽しめたライブだったなって思います。やっぱライブって楽しいなって。毎年毎年誕生日をライブで過ごせて幸せですね。
-今、苑子ちゃんはツアー真っ最中ですが今回のタイトルがすごくインパクトありますよね。
井上苑子:ですよね(笑)。すごいタイトルです。入園式ということで井上苑子のライブの入門編みたいなイメージなんですよ。このツアーに来てもらえたらライブの楽しみ方とかがわかりやすいかなと思います。私のファンの方々の中には生まれて初めてライブに行きましたという方もすごく多くて、そういった人たちにも親切にわかりやすいライブにしたいなと。まだツアー中なので、詳しくは言えないですが、今までのライブとは全く違う面白さがあります。来ていただけたら絶対楽しめるはずです。
-そんなツアーのファイナルは中野サンプラザですね。
井上苑子:大きい会場ですよね。ライブハウスのライブの距離感の近さは熱量があってすごく楽しいんですが、椅子があるホールでのライブというのも私のライブには合っているかなと思うところもあって今からすごく楽しみです。しかも今回のツアーのテーマにはぴったりかなと思います。あと、個人的に中野という場所に思い入れがあって。スタジオ無料ライブというのを中野でやっていた時期があったんですけど、その頃からいつか中野サンプラザでライブをやってみたいと思っていたので、すごく感慨深いです。あの頃は無料でも20人とかしかお客さんいなかったのに。そこから数年経って、ついにあの場所でライブができるんだなって。でもここがもちろん終着点ではなく、ステップアップしてもっともっと大きな場所にいきたいです。
-楽しみにしています。これからも応援させてください。
井上苑子:ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。