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ココロオークション interview
- SPECIAL -

ココロオークション interview

今や飛ぶ鳥を落とす勢いのココロオークションが3rd mini Albumをリリースする。誰もが彼等の快進撃に息をのむ中、「いつかは僕らも消えてなくなる。だから一緒にいられる今を大切にして欲しい。」と、刹那を語る彼等だからこそ,

一本のライブ、一曲の力で魅了出来るのだと確信した。

今作についてだけではなく、ここまで抱いてきた夢、そしてこれからを語ってもらいました。

Talking Partner : TATSUKI

——まずは、こうやってインタビューを実現出来て光栄です!!

全員:わあ(笑)ありがとうございます。

粟子真行(以下:粟子):先日eggmanに出させていただいたばっかりですね。

大野裕司(以下:大野):その時が初めてのeggmanでしたね。

——そうですよね。先日はありがとうございました!そして早速ですが、3rd mini album「夏の夜の夢」リリースおめでとうございます!

全員:ありがとうございます!(パチパチパチ)

——今回のミニアルバムや、夏の短編小説MVシリーズを作るに至った経緯等あったら教えていただきたいのですが。

大野:まず、「蝉時雨」の短編映画を作ったのが最初です。その中からMVを作ることになりました。それが自分達が思っていたよりも反響が大きかったので、1年ごとに夏に公開を続けてきた感じですね。今回の4作目を作るまでのこの1年の間に、この際1つの作品としてまとめて掲示しようという話になったんです。「夏」というコンセプトもつけてミニアルバムに感じでしたね。

——コンセプトがはっきりしているからだと思うんですが、内容も本当に「夏」にぴったりの作品ですよね。聴いていて心が涼しくなるというか。短編小説MVシリーズの4曲もそうですし、それ以外の収録曲の選曲に関しても教えていただきたいです。

大野:まず最初に「景色の花束」に関してなんですが、この曲のレコーディングが終わった段階でリリースするタイミングが決まっていなかったので、次のCDには収録したいねって話になっていたんです。
で、今回の作品のリリースの話になった時に、この「景色の花束」も「線香花火」もバラードなので、「夏のバラード集」みたいなニュアンスを持ったコンセプトでっていう話にもなったんですよね。

——「僕らのナツ。-CCR UNPLUGGED SESSION-」についても聞かせてください。

大野:ココロオークションはアコースティック形式でもワンマンツアーをやったりしているんです。バンドが片手間でやるアコースティック形式のライブではなく、アコースティックバンドとして新規バンドを組んだくらいのつもりで僕らはやっているんです。「CCR UNPLUGGED」という呼び方をしているんですが、僕らはこの形式でのライブも本当に大好きでこれを認知して欲しくて、アコースティック版の音源もCDに入れたいなと思っていたんです。カバー曲を多めにやるようにしていて、その選曲も、僕らが好きでなおかつ皆があんまり知らないだろうなっていう曲を皆に知ってもらいたくてカバーさせてもらってます。今回収録したこの曲は、ここまでカバーしてきた曲の中でも特に大好きな曲なんです。「夏」というテーマも共通してたのでこれに決めました!

——なるほど。ココロオークションを知った時から思っていたんですが、本当に柔軟な動き方をするバンドだなーという印象があります。バンドのコンセプトとして持ってるものがあるんですか?

大野:周りのバンドの影響も大きっかもしれませんね。地元関西のバンドってやっぱり他のバンドと違うことをしなきゃいけないっていう強迫観念がありますよね(笑)

粟子:自分で考えて動けるかっていうのが大きいですよね。

大野:ちょっとでもおもろいことやったヤツが勝ち!みたいな(笑)そういうシーンで育ったので、アイデアを出して動かしていくっていうのは、もう癖づいてるものだと思います。

——なるほど。納得です。そして、短編小説MVシリーズ第4話となる「線香花火」なんですがどうなっていくんでしょうか。第3話まで見させていただいて、最後の最後はもうドッキドキで声がでちゃいましたけど(笑)

粟子:ねー。僕も声でましたもん。うわーって。

——ニヤニヤもしちゃいますよねー。第4話はもうご覧になりましたか?

※「線香花火」MV公開の約2時間前の取材。

大野:今日公開なんですよ。このあと2時間後ですね。

粟子:そうなんです。僕らもまだ内容知らないんですよ。

——えー、まだ知らないんですか!?なら予想会しましょう!第4話どうなると思います!?

大野:公開直前予想!?おもろいなー!

テンメイ:これおもろいな(笑)。このMV撮影のロケ地に行ったんですけど、その際に教えてもらった仮のシナリオでは、女の子が交通事故で亡くなっちゃうって話だったんですよ。もちろんあくまで大まかな仮のシナリオだったので、色んな展開が変わっているとは思うんですが、とにかく切ないんだと思います。切ない。とにかく切ない。

一同:なに悲劇を無理矢理起こさそうとしてんねん(笑)

テンメイ:いやー、なにかこう、まじか!!って部分はどこかに入ると思うんですよね。誰もが予想出来ない何かはあると思いますね。

——なるほど(笑)

大野:風の噂でちょっとだけ聞いたんですが、少し「アダルティー」ってことらしいんです。アダルティーとは、、、ってなって。
僕らは何年も前から主人公の2人を知ってる訳やから、もうもはや親目線なんですよ。だから、肌が見えるとかだったら嫌やなって…。

一同:(笑)

粟子:えーまじか。そんなことになったりすることもあるのか。なんか嫌やー。

大野:ほんまに嫌やわ(笑)

粟子:歌詞の内容的に「最後の線香花火」って言ってしまってるんですよ。「いつか終わりが来る」って言ってしまってるんですよー。やってしまったなー。別れちゃうのかなー。

——歌詞に沿っていくとそうなりますよね。

粟子:ミスったなー。結ばれて欲しかったなー。

——…。歌詞…、変えますか…?(笑)

粟子:あと2時間しかないですからねー…。

——ですよね(笑)。井川さんいかがですか?

井川聡(以下:井川):「線香花火」ってタイトルじゃないですかー。やっぱ儚いものの象徴みたいな言葉ですよね。1作目「蝉時雨」はほのぼのとしてたじゃないですか。

大野:まあ青春っぽい感じだよね。

井川:そう。で、2作目の「夏の幻」でイライラするじゃないですか(笑)。3作目の「雨音」はなんか100%ではないんですけど、「良かったんかな、良かったんじゃないかな」って思えるものだったんですよね。ここまで来たから4作目は「線香花火」ってタイトルだし絶対ハッピーエンドじゃないよなって思ってます。とにかく切ないんですよね。

大野:逆にどう思います?

——僕ですか?!いやー、正直3話目を観てる途中で、男の子はフランスに行くことをやめるんじゃないかなって思ってたんですよね。

大野:あー!なるほど!うわー、ちゃんとしっかり観てくれてるなー(笑)

——本当に憶測なんですけど、日本に戻ってくる時に、主人公の女の子がなくなってるんじゃないかなって思ってるんですよね。

大野:やっば、それは切ない!

——それか、亡くなったという知らせがきて日本に戻ってくるんじゃないかなーと…。それで、男の子が想いでの場所を歩いて回るのかなって思ってます。

大野:幻影を追いかける的なやつですね。

テンメイ:いや、そんな切ないのにするのやめてくださいよー!(笑)

井川:いや、あり得るかもしれないけど、切なすぎるー。

粟子:それ再生回数伸びないパターンのやつですよ(笑)。ただ、心には凄く残りますね。衝撃作的な。

——本当に気になるんですよね。やっぱり皆さんハッピーエンディングを望んでますよね。

粟子:まあそうですよね。続いて欲しいなって思いますよね。

テンメイ:真相まであと1時間50分ですね。

——僕ここでこのあとみんなで観たいっす(笑)。

大野:皆で観ますか(笑)

——いやいや(笑)楽しみにしてます。そして今年も夏フェスの季節がやってきましたが、引っ張りだこですね!

大野:いやいや、本当に一つ一つって感じです。

——特にこの数年で色んなステージに立たれたり、色んな経験をされたと思うんですが、その中でも夢が叶ったなって思えたことはありますか?

粟子:いっぱいありますね(笑)。僕は大阪のRASH BALLですかね。2007年に初めて見にいった夏フェスなんですよ。お金もなかったから前日にRASH BALLの設営のバイトをしてステージを組んで、翌日はフェスを見にいってって感じだったんです。それもあって凄く憧れの大きいフェスだったんですが、去年やっと出演することができて、しかもトリをやらせてもらって、本当に気持ち良かったですね。

——自分が昔作っていたステージに立てるって本当に感慨深いですよね。

粟子:あとは、年末のCOUNT DOWN JAPANですね。幕張メッセでのとあるライブ映像で見続けているものがあって、ずっと言いたかったんですよね「幕張ー!!」って(笑)。あ、俺、言ってる、今!って嬉しかったですね。
そして、ステージ袖から降りていく時に「ああ、これだからやめられないんだな」ってぼそっと呟いた自分に気づくっていう。ふとこぼれた本音というか、想いが。忘れられないですね。

井川:僕が学生の時にRISING SUNに行こうって友達に誘われたんですけど、お金なくて行けなかったんです。行った友達から「めっちゃ良かったわー」って自慢されたんですが、今言ってやりたいですね。「俺出るぞ!」って。やっぱり、大きいフェスに出させてもらえるっていうのは純粋に嬉しいですね。

大野:僕もCOUNT DOWN JAPANかなー。夢というか、ちょっと気持ちが現実に追いつかなかったというか。ステージ袖に立った時に「あれ?なにしてるんやろ俺。」ってなって。普段あんまり思わないんですけどね。一瞬乗り遅れるくらいの感じがあって、「あ、俺舞い上がってるな。嬉しいんやなー」って思いましたね(笑)
他の大きい夏フェスでももちろんそうなんですけど、曲を作ってる時に描いている景色というか、こういう風になったら気持ちいいんやろうなーって思っていた映像がそこに広がっていたときは、「あ、俺等が描いた景色は合ってたんや」って思えたりしましたね。

テンメイ:僕もCOUNT DOWN JAPANです。「BECK」っていう漫画が大好きで、中学3年くらいのときに読んでたんですけど、リアルBECKやなって。コミックで10巻くらいのところで、主人公のバンドがフェスに出るんですよね。メインステージではないんですけど、自分等の出番になった時に他のステージからぞくぞくと自分のステージに人が入ってきて、最終的には他のどのステージよりも人が入ったっていうシーンがあるんですけど、まさにそれがあったんですよね。僕らCOUNT DOWN JAPANはトップバッターでして、リハの時は会場の半分もお客さんがいなかったんです。本番どうなるんやろって思いながら本番でステージに立ったら、すでに結構入ってくれてたんですけど、本番やりながらどんどん人が入ってくるのが見えたんです。人の波が押し寄せてくるっていうのが本当にいい例えで、最終的にはパンパンになったんですよね。忘れられないですね。リアルBECKやって(笑)

粟子:確かに。初めてライブで人の波を観ました。

テンメイ:こんなこと本当にあるんやなって、今まで思っていたことが現実になった瞬間でしたね。

——今年も大型フェスにはたくさん出演されますが、それが終わる頃リリースツアーがありますね。

大野:まだまだ夏を引きずるツアータイトルになっております(笑)

——どんなツアーにしていきたいですか?

大野:今回は初めてワンマンライブをする箇所も多いんですよ。もちろん今までも何度も出演していたハコではあるんですけどね。今回のツアーはココロオークションのワンマンライブを観た事ない人たちに沢山見てもらえるツアーなんじゃないかなと思っていて、ワンマンライブは始まった瞬間から「いつもと違うな」って思ってもらえるライブにしたいです。ライブ慣れしてるお客さんも多いですし、よくフェスにもイク人たちも多いでしょうから、そういう人たちを一発で引き込めるようにしたいですね。そのためには仕掛けが必要ですし、そこをこれからツアーまでにしっかり考えていきたいですね。
いつものライブの延長戦ではなくて、全く新しい一つのファンタジーにしたいと思っています。

粟子:今回の作品は過去作品も入っているからこそ、改めてココロオークションとして伝えたいことや歌うべきことが見えてきて、それを確信に変えるツアーにしたいですね。しっかり届けたいです。

——ココロオークションのワンマンだからこそのジンクスや明らかに他のライブとは違うカラーって、具体的にどういったものなんですか?

大野:僕ら、圧倒的にミドルテンポのバラードが多いんですよね。イベントで30分のライブだとやっぱり攻めるセットリストにするので、ワンマンだからこそ見れるのがミドルテンポの楽曲多めのセットリストですよね。ディープな感じで内向きに引き込んでいく感じだと思います。

——なるほど。そんなワンマンツアーも含めた、夏から秋にかけて相当な数のライブが組まれていますが、ライブだからこそ今一番届けたい言葉ってなんですか?

粟子:届けたい言葉かー。伝えたい言葉は「今を大切にして欲しい」ですね。僕らはいなくなるよって。命もそうだけど、ずっと続くものはないし、いつかいなくなってしまうから。ということですね。
いつか終わってしまうから、今どうするの?という終わりがくれる覚悟というものを伝えたいですね。

——まさに今回の「線香花火」がそうですね。ありがとうございます。
そして、今作でまたココロオークションを知ってくださる方も沢山いると思うんですが、その方達も含めて、今回の作品を手にとって下さる方にメッセージをお願いします。

テンメイ:僕らの代表曲ともいえる「蝉時雨」から始まる4部作の曲達と、新しい曲、カバーまで、今のココロオークションがわかる1枚になってると思うんです。アッパーなものは一曲もないんですが、僕らが作ってきたものに耳を傾けてもらえるんじゃないかなって思ってます。もちろん生で見てもらいたいですけどね。

大野:4本ドラマ仕立てで続いてるミュージックビデオを出してるバンドってなかなかいないと思うんですよね。アコースティックのカバーを収録するのもそうだし、とにかく楽しいんじゃないかって思えたものを楽しんでやってるって感じなので、そこを感じてもらえたらいいなって思ってます。アッパーなのを入れずにバラードだけで攻めたのもそうですし。それさえも楽しんでもらえたらなと。

粟子:誰もがもってる「あの夏」にタイムスリップ出来るものだと思っています。懐かしい景色を思い出しながら聴いてもらえたらしみ込むんじゃないかなって思います。本当に夏にしっかりはまる一枚になってるので!
音楽そのものもそうですけど、一緒に回りにある景色と一緒に楽しんでもらえたらなって思います。

井川:3部作と、それに続く新しい「線香花火」、そしてそれとは少し毛色の違う曲が入っていたり、最後のアコースティック音源があることで、ここまでの僕らの成長を観て聴いて取れる作品になってますので、ココロオークションってこうやってここまできて今こうなんだなっていうのを感じで欲しいですね。

——最後に今回の作品を漢字一曲で表すとしたらなんでしょうか?

粟子:「空」ですね。空気の「空」の意味も込めて。夏の空と空気が詰まってます。

——なるほど!ありがとうございました!